まとめ
当所が開発してきた不織布状活性炭にPdや銀、銅の触媒を担持させて、吸着・捕捉した有害物質を分解・除去できる素材を開発することを試みたところ、以下のような結果が得られました。
●Pdを担持させた不織布状活性炭では、トルエンに対して寿命の増加が認められた。
●一方、アセトアルデヒドについては触媒の担持による顕著な効果は確認できなかった。
●銀および銅触媒については、担持による変化はみられなかった。
触媒効果が小さい原因として、雰囲気温度が40℃と低かったため十分な分解速度が得られなかった、触媒の分散が不十分だったなどが考えられます。今後、触媒担持方法の再検討などを行い、不織布の特長を活かした用途開発を進めていきます。
◎三河繊維技術センターでは、本研究で使用した分析機器ならびに、不織布状活性炭の作製に使用したカード機やニードルパンチなどの機械に対して貸付業務を行っております。これらの機器貸付や相談につきましては、お気軽にお問い合せ下さい。
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