過日、陸上自衛隊玖珠(大分県)の戦車大隊の武器庫から、64式小銃と拳銃が各1丁ずつ紛失しました。幸いにも実弾は装てんされていなかったようです。小銃は長さも1メートルあり、重さも4.4キロもあります。大きさはともかくとして、実弾があれば人を殺傷できるものです。簡単に紛失するというのは通常では考えられないことです。
自衛隊ばかりを責めるわけにもいきません。警察官が飲酒運転をしたり猥褻行為で検挙されています。取り締る人が取り締られていては笑い話にもなりません。さらに誤認逮捕もありました。有罪となり刑期を終えてから無罪となってはどうしようもありません。捜査に大きな緩みがあったとしかいえないと思います。
岐阜県庁の裏金作りも、他人様から預かった大切なお金という意識があったならば、あのようなことは起きなかったろうと思います。自分達の裁量でどうにでもなる金という緩んだ思いが、裏金作りにつながっていると思います。企業が裏金作りを行えばれっきとした脱税行為です。税務署からきついお叱りもあります。
県庁といえば元宮崎県知事などが官製談合に関与したということで逮捕されています。現段階で結末を安易に推測はできませんが、仮にも県政の頂点にいる人物の行動とは思えません。立候補をして当選したときの緊張感が時間の経過とカネの魔力によって緩んでしまったのだと思います。
企業で名前を上げれば当地のパロマと不二家が最近の代表格といえるでしょう。人の生命、財産、健康に直接関わる商品であるだけに人一倍の神経を使わなければなりません。しかし、実態は完璧な精神の弛緩の状態であったと言わざるを得ないと思います。
人は24時間緊張を続けることはできません。しかし、緊張感を盛り上げるには逆の緩和の状態も作らねばなりません。緊張と緩和のほどよい繰り返しが、効果的な緊張感を作ると思います。心のゆとりとは緊張感を作るためのものだといえるでしょう。
ところで他人の非についてばかりを述べましたが、当社はどうでしょうか。個人としての生活を楽しみながら、企業としての社会性はまっとうしなければならないと思っています。
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