2回に渡って国内市場に向けたBtoBマーケティングについて考えてきましたが、今回は海外に向けたマーケティングについて考えてみたいと思います。
数年前までは、製造業を中心とした海外向けマーケティングといえば、圧倒的に中国向けが主役でした。
・工場を建てたい
・合弁先を見つけて欲しい
・日系に製品を売り込みたい
・市場調査をして欲しい
・雑誌、テレビ、百度に広告を出したい
・地下鉄の看板は買えないか?
・テレビ通販に商品を出したい!!
・スーパーマーケットに口座が開けないか
などなど、進出からプロモーションまで、実に多岐にわたる問い合わせが我々にも寄せられていましたが、実際には「何となく海外」みたいな方々からのものが大半を占めていて、10件の問い合わせで1件、打率1割で仕事になれば良い方といった感じでした。
ところが一昨年の尖閣問題以降、主役の座は完全に東南アジア向けに移って来ていて、タイやインドネシアなどの東南アジアに関する案件数が、恐らく中国の倍以上になってきています。
ただ、実際には「なんとなく海外」層が中国から東南アジアに移動したといったのが本当のところのようで、今度は東南アジアの打率が1割程度に落ち込み、その代わり中国の打率が圧倒的にアップしました。恐らく現状4割ぐらいなのではないでしょうか。問い合わせの質というか本気度が、かつてと全く違うのです。
今の時期に中国に関して相談に来られる方は、中国のデメリットをよくよく理解し、十分に検討を重ねてもなお、中国への進出に必然性を感じていらっしゃる企業の方々が多く、
・販売したい製品や展開したいサービス
・中国向けの価格設定
・マーケティングのターゲット(業種、代理店、エンドユーザー 等)
といったものへの明確な意識を持っています。
また、最近は殆どの方が「工場」ではなく「市場」としての中国を求めています。
AARIでは、中国向けのマーケティングに関してはリアルなマッチングとインターネットを利用したプロモーションの両面でサポートしていますが、クライアント側の意識が明確だと当然マーケティングの全体像が描きやすく、精度も高まります。
また、そんなクライアントの方々とミーティングを重ねる中で、ヒントをいただき、新しいWebサービスの立ち上げも実現しました。 |