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元気な商店街の すごい仕掛け!
商店街再生はオレたちの手で!!
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来街者の減少、賑わい喪失、売上げ低下、後継者難、空き店舗…商店街がダメになったのではなく、街を構成する人の無気力、無関心が原因でもある。しかし、この悪循環に待った!をかけ、地域密着で魅力ある街と店を創る新しい動きが出てきました。
暮らしと、魅力ある地域(まち)づくりの担い手は商人!と、きらりと光る商品やサービスに磨きをかけ「生活者の心を捉える」運動が始まっています。
生活者に優しい、誰もが暮らしやすい街と店づくりに取り組み、商店街の活性化に大きな成果を出している、三つの地域の活動事例をレポートします。
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【事例紹介―1】 |
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街情報ステーション(未来城下町連合/岡崎市・岡崎商工会議所) |
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パートナーシップで、街も店も人も元気にしよう!!
お店の人が教えてくれる!「得する街のゼミナール」
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〜地域コミニュテイとしての商店街活動で、出会いと楽しさの仕組みを構築する〜 |
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キッカケは、平成12年度地域振興活性化事業(中心市街地活性化支援施設設置事業)の中で行った「店主こだわりセミナー」の開催。
生活者の視点を主にした企画が功を奏し、平成14年度からの「街ゼミ」に繫がり、平成19年1月、第8回開催を迎えるまでになった。(年間2回定例開催) |
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中心商店街(9組織)が連携し「未来城下町連合」(代表・佐谷 智さん〈宝金堂〉)を結成。店主が今まで培ってきた専門知識や技を伝える「場」をつくり、街と店に活力を取り戻すのが狙いです。 ◆街ゼミ・世話人代表 松井洋一郎さん(みどりや)談 |
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●街ゼミ 開催要項 |
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1.目 的 |
中心市街地商店街の商店が講師となり、専門知識や特性、ネットワークを活かして少人数のゼミナールを無料(あるいは材料費実費)で開催。商店の存在や特徴を知っていただき、お客様との交流を通し商店街と各商店のファンづくり、中心市街地の活性化を推進する。 |
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2.ねらい |
(1)まず商店(街)に来ていただく
(2)商店(街)にどんな商品やサービスがあり、どんな人達がいるかを知っていただく
(3)商店街での買い物の楽しさ(お店とのコミュニケーション)を体感していただく
(4)商店(街)はお客さまのニーズ(商品、サービス、情報など)を知り、今後の商店経営改革をすすめる
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3.会 場 |
原則、講師の店
*店の場所・商品内容・雰囲気・店主、スタッフの人柄(顔)を知ってもらう。
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4.告知方法 |
(1)参加店によるチラシ配布とポスター掲出(カラー、両面、サイズB3)
(2)商店街各店及び公共施設(市役所支所など)でのチラシ配布
(3)市政だより、会議所会報で告知
(4)過去の参加者へのDM郵送
(5)メディアでの発信〔FMおかざき、新聞各社、岡崎ホームニュース、タウン誌、未来城下町おかざきホームページでの発信等〕
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5.講座内容 |
(1)カテゴリー グルメ、健康、美容、ファツション、
教養、くらし、旅行 他
(2)受講者数
各講座10名程度
(少人数が原則)
(3)受講料 無 料
※材料・教材費が
発生する場合は、
受講生より
実費徴収
(4)開講時間 60〜90分程度
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6.申込・受付 |
各店にて電話受付での先着順 |
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7.参 加 費 |
1店舗あたり1,000円(講師担当店が支払い、運営諸経費に充当) |
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9.アンケート結果抜粋 |
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●「成功のポイント」 |
・「事務局」街情報ステーションの設置と専従者の配置
・商工会議所、未来城下町連合・街ゼミ世話人、専従者の綿密な打ち合わせと企画・
運営力
・岡崎市 委託事業として助成金の交付
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【事例紹介−2】 |
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大府商工会議所/大府市 |
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「一店逸品・逸サービス運動」で、街も店も元気になった! |
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一店逸品・逸サービス運動は、問題意識を変える良い機会です!
一人では決して出来ないコトができます!!
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大府に商店街はあるの? 市民からの厳しい声がきっかけで、研究会がスタートした。
きらりと光る「個性」の再発見から始めよ〜う!!
商工会議所の呼びかけが、商店のヤル気を喚起した。
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●何もしないと、下りのエスカレータに乗ってしまうぞ〜っ!! |
愛知県最大、予想以上の40店舗が参加した |
三人のリーダーと事務局(大府商工会議所)が、がっちりスクラムを組み、熱いメッセージを発信した!!
地域や自店の自慢ができるモノ・サービスをつくり、人にも環境にも優しく、専門店ならではの「手づくり逸品」「他店にないスグレモノ」「心を捉えるおもてなし」等で、生活者の心を捉えよう!!
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●コンサルタントの提言(抜粋) |
・売上げが上がる、儲かる…この仕掛けが「 一店逸品・逸サービス運動」
・モノとカネの交換だけでは、何も生まれない
・あきらめ、しがらみ、他力本願から脱皮し、
繁盛店となろう!!
・人に担がれてするのではなく、
自ら参加することが大切
・あなたが主役となって考え行動しよう!
ヤル気が繁盛店への近道だ
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●キックオフ大会でスタート |
「宣言文」で決意表明 参加店代表 小原せつ子さんが宣言 |
1.私は、お客さまに自信を持ってお勧めできる、独創的で個性的な「逸品(すぐれもの)」を提供し
ます
2.私は、「笑顔と感謝」を大切にし、お客さまに「感動」と「満足」をお届けします
3.私は、自分の体、感性、心、頭をフルに使って、
お客さまのお役に立つ商売に徹します
4.私は、地元の暮らしを知り、地域に貢献する活動を
すすめます
5.私は、この運動を通して、大府をワクワク・ドキドキ
する魅力的で元気な地域(マチ)にしてまいり
ます
6.私たちは、お客さまの健康と地域の環境を守るために積極的に取り組みます
7.私たちは、商業を通じて地域と市民の暮らしと健康を守り育てる担い手となります
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●大府市も積極的に支援 |
市広報紙で運動の紹介・PRを行うなどバックアップ!!が功を奏し、一店逸品・逸サービス運動の知名度が市民の間に急速に広がった。
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●「アンケートの結果」(回答者数4,600件) |
市民(消費者)の声
・ こんな店を探していた。家の近くに親切で便利な店が見つかって助かっている。
・ 街おこしに良いキャンペーンなので、もっとやって欲しい。
・ 参加店を拡大、拡充で活気ある街にして欲しい。
参加店の声
・商工会議所の活動なんて参加してもメリットはないよ…と、期待せずに参加したが、始まると予想以上の効果を実感して、ヤル気がでてきた。(85%)
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●ステップアップ |
・2年目(平成19年)、参加店60店(20店舗急増!!) |
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●事務局の評価 |
・商店の活力と地域活性化につながる街づくりに課題が山積しているが、この運動をキッカケに商店主とスタッフのヤル気、活路がみえてきた。
・次年度(平成19年度) 愛知県の「がんばる商店街」の助成をうけ、地域ブランドづくり等、魅力ある企画で個店と商店街の活性化に向けて取り組んでいく。
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●成功のポイント |
・大府商工会議所商業部会、大府市商工業振興対策協議会、大府市が一体となった支援体制
・商業者代表リーダーの存在
稲垣委員長、村瀬商業部会長(呉服店主)、 山田幹事(ふとん店主)3氏の強力なリーダーシップの発揮
・大府商工会議所 事務局の企画、運営力
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【事例紹介−3】 |
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東海商工会議所/東海市 |
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「特産品発掘事業」(一店逸品運動)で逸品(すぐれもの)が見つかった!! |
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「東海市の特産品を作って欲しい」「欲しいモノが買えない」という
市民の声がキッカケで、この運動が始まった。
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この事業で、商店の「こだわり」「創意工夫」による「自慢の逸品」を発掘し、個店の繁栄と地域の振興を推進するのが目的。
「特産品発掘事業」(一店逸品運動)は、自店が儲けて元気になる近道だ!!
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●専門家を招請、講習会で運動の意義・参加するメリットを認識した |
■「運動参加のメリット」
・ 自店だけではできなかった「モノづくり」の
アイデアや、モノづくりができる
・ 来店の機会が増え、新しいお客さまが出来る
・ 注目度の高い販促活動が、少ない経費で展開
できる
・「お客さまのためになるものを、お勧めする」という、商売の原点を見つめ直すいい機会となる
・後継者、人材育成が出来る
・専門家による店舗診断、助言、指導が受けられる
・商売に自信が持て、意識改革につながり、地域、マチに活力が出てくる
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●特産品と名産品づくりのキーワード |
・東海市でしか産しない、その地域の特産物を活用する
・作り手の技(人柄)も、原材料も高品質である
・地域で評判になり、ダレからも支持されること
・生かすも殺すもマーケティング! お客さまの声に耳を傾けること
・価格より価値、特に使用価値(顧客満足)を高めること
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●「事業経過」 |
・逸品研究会――――いいとこ探し、改善、改革 逸品へ…
・臨店診断・指導――ヒアリング、専門家の助言・指導
・逸品づくり――――私の店はここが違います! 独自の商品開発
・キャンペーン開始―東海市広報で全世帯にパンフレット配布、のぼり掲示
産業まつりに参加
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●ステップアップ |
2年目(平成19年) 参加店28店(11店の増強) |
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●成功のポイント |
街に元気がないのは、商人の努力不足! 知恵と才覚を発揮しよう! |
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商業者代表、小野(酒販店主)、酒井(衣料品店主)、森岡(化粧品・スキンケア店主)3氏の抜群のチームワークによるリーダーシップの発揮 |
・東海商工会議所の企画、指導力とバックアップ体制
・東海市の強い支援
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「人の役に立つ」のが商売の原点!
地域の活性化が、人びとの暮らしも潤す。
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地域を活き活きさせる大きな役割を果たすのは、生活者のニーズを肌で知り、この地で商売をして来た商人であり、風土、歴史、環境変遷について豊富な知識や経験を持っている商店主です。
商店街は地域の顔であり、そこには地域の歴史や文化が息づいており、地域の伝統、文化事業を継承するのは、その街で生業を営む人びとの責務でもあります。
今こそ、新しい発想と地域社会における「社会的責任」を自覚し、地域住民とともに地域再生へ行動をおこす時。その原動力となり活力の源泉になるのが、地域を支える「商店主」なのです。
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