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■お客さまが市場と未来への方向性を教えてくれる! |
こうしてネット営業体制が構築できれば、自社の得意分野の引き合い、野球でいう「ストライクゾーン」の問い合わせが入ってきます。それを実直にこなしていくことで新規顧客の開拓につながりこの不況下でも業績向上にネット営業所が大きく貢献してくれることでしょう。
しかし、それだけではなくネット営業にはもう一つ大きな魅力があります。それは、自分たちでは今まで想像も出来なかった新たな市場やこれから取り組むべき未来への方向性をお客さまが教えてくださることがあるのです。 その事例を最後にご紹介して今回のコラムを締めさせていただきたいと思います。 先ほど「ストライクゾーン」の問い合わせが来ると申しましたが、それとは別に、たまに自社の事業と直接関係のない「ボール球」が混じってくる。二度、ボール球が来たら、そこに新たなマーケットがあると思って間違いありません。そのボール球に食らいつきチャレンジして何とかものにすると本当に新たなマーケットが開けて行きます。 例を挙げると、銅加工業で90年の歴史を もつ榛木金属工業(大阪府東大阪市)では ネット営業に着手後、銅素材を欲しいとい うオーダーが何度も入るようになりました。 同社が良質の銅を使用しているからですが、 当初は「専門性が薄れる」と考え断ってい ました。それでも問い合わせが絶えないた め、4年前に小口で銅素材を売るサイトを 立ち上げてみると、想像以上にニーズがあ り、自社で使用する素材の余剰分を売るだけですが、充分潤っています。 また、サイトウ薬局(川崎市中原区)の例では、漢方専門の薬局で、かつては折り込みチラシで集客していましたが、数年前にホームページと検索エンジン連動型広告中心の営業に絞りました。やがて、問い合わせのほとんどが女性客であることから、ホームページを女性向けに作り替えます。さらにその中でも「不妊症」に関する問い合わせが多いことに気づき、専門に「不妊漢方治療サイト」を立ち上げ、順調に集客しています。 このように、ネット営業に励んでいると、 埋もれたニーズや向かうべき方向性をお客 様が示してくれることが多々あります。こ れこそネット営業の醍醐味であり最大の長 所です。お客様が示しているシグナルに気 づけるかどうかは、ウェブマスターの腕の 見せどころといえます。 今この瞬間も、まだ見ぬお客様が困り事を 抱え、解決してくれる企業をネットを通じ て探しています。そう考えるとチャンスは無限にあります。ぜひ真摯に自社の特長を発信し、新たなマーケットを掘り起こし、選ばれる中小企業として元気になっていただきたいと心から願っております。 |
ありがとうございました。 |
【ネット営業所、成功事例サイト】 |
・治部電機 (第2回で紹介した企業)
・榛木金属工業 ・サイトウ薬局 ・蒲郡製作所 ・稲葉製綱 ・給茶機のミドリ ・ タケダ歯車工業 ・スズキ&アソシエイツ ・ 丹羽シートメタル |
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