企業ルポ 翔 魅力ある愛知の中小企業
経営戦略レポート
海外支援
中小企業支援等レポート
技術の広場
あいち技術ナビ
あいち産業振興機構中小企業支援
海外駐在員便り
時代の目
特集(トピックス)
企業ルポ
翔 魅力ある愛知の中小企業
あいちの製品ProductsAppeal
経営革新に挑戦する中小企業成功事例集
創業企業に聞く
支援企業に聞く
お店訪問 繁盛の秘訣
科学技術は今
ホームページ奮闘記
スペース
スペース
経営相談Q&A
労務管理Q&A
資金調達Q&A
組織活性化Q&A
環境対策Q&A
省エネQ&A
経営革新Q&A
窓口相談Q&A
IT活用マニュアル
IT特集
どんどん使ってみようWindows Vista
IT管理者お助けマニュアル
ネットワークお助けマニュアル
セキュリティお助けマニュアル
お助けBOX
補助金助成金一覧
施策ガイド
2006.4月までの記事を読む
「ネットあいち産業情報」更新をお知らせします!
  トップ > 企業ルポ 経営革新に挑戦する中小企業 > 艶栄工業 株式会社
「効率化」「製品の安定性」への挑戦で磨かれた伝統技術
取締役社長 阪下 治  
艶栄工業 株式会社(つやえいこうぎょう)
■主要事業
インテリア織物の染色加工・合成皮革用基材加工など繊維加工
■問い合せ先
艶栄工業 株式会社(つやえいこうぎょう)
〒443-0044 愛知県蒲郡市宝町2-29
Tel 0533-68-2196
印刷用ページ

蒲郡市は織物の産地として栄えてきた。艶栄工業は1948(昭和23)年に設立されたが、創立は戦前までさかのぼるという。 綿織物業者など、地元の共同出資者によって創立されており、地域に深く根付いた企業といえる。 艶栄工業はカーテンに代表されるインテリア製品、車などの内装に使われる合成皮革用基布の染色加工を中心に、織物・編物など繊維製品を扱う。 そのつよみは、熟練された染色技術と生地への加工を小ロットから対応できることである。


車両内装用合成皮革基布
編物をランペルティ起毛機で 加工しており、耐久性・伸縮性が高い


逆境の中でこそつよみが生まれる。

「激動の時代の中で生き抜いてきました」と阪下社長は笑顔で語った。戦後、日本の高度成長とともに成長した繊維産業であったが、「昭和40年代」に入ると日米繊維交渉で繊維輸出規制が交わされるなど、繊維産業は厳しい状況に陥る。特に蒲郡市をはじめ三河地方で一般的であった綿織物は斜陽化していった。 そして、綿織物から脱却するための一手がインテリア織物、産業用織物への参入だった。木綿だけでなく化学繊維の染色や、生地を引っかいて表面に風合いを与える起毛加工の技術を生かし、カーテンなどのインテリア製品を小ロットで生産できるように対応したことで受注を増やすことができた。また自動車などに使われる合成皮革の基となる生地など産業用織物の生産も開始。アパレル繊維業と比較して安定した生産量を確保することが可能になった。このように艶栄工業は木綿から化学繊維へ転換を進めていったが、競争の流れは激しさを極めることになる。そして、新たな挑戦は「編物」の分野へと向かっていく。


従業員から

身近なところに自分の技術が生かされていることを実感できる。
生産部 次長 宮瀬 俊也 さん
「経営革新計画」前は勘に頼るところが多かった起毛加工。 「機械の操作を覚えるのは手探りでした」「経営革新計画」で導入したランペルティ起毛機はそれまでの機械とは操作も異なり苦労したという。新しい機械に挑戦して手に入れた技術が身近な製品、特に高級車両などに用いられていることが誇りだと語る。


既存の技術を見直すところから始めた。

「効率化と製品品質の安定が求められていたんです」(阪下社長) ヒントは既存の製品の中にあった。それは長年「織物」で培ってきた染色起毛技術と、他地域で生産された「編物」の伸縮性の高さを生かすことだった。それまでも「編物」に起毛加工する技術はあったが、機械もシンプルなものしかなく各担当者の勘と経験に頼らざるをえない分野であった。品質を上げ製品の付加価値を高めるためには効率よく安定した品質を保つことができる環境を用意する必要があった。 「愛知県の技術支援機関である三河繊維技術センターと、取り引きのある金融機関から『経営革新計画』のことを聞いたんです」(阪下社長)


相談しながら進めることができた。

当時、「経営革新計画」を作成した担当者の上司であった小川常務は「毎日相談しながらの試行錯誤でしたよ」と語る。頻繁に三河繊維技術センターなどと相談しながら自社で事業計画を固めていった。 事業計画に基づき、イタリア「ランペルティ社」の起毛機を導入したことによって、「編物」での染色・起毛加工を安定して生産できる設備環境が整った。ランペルティ起毛機は、技術データが全てプログラミングでき、「編物」にストレスを与えない安定した品質の商品の提供が可能となった。 「最初は機械の使い方も生地の裏表もわからず大変でした」(小川常務) データ化された機能をどのように「編物」にマッチングさせるか全くの手探り状態だったという。当初は操作に4〜5人を要し電話越しに指導を受けることもあったが、長年培われた伝統技術は新しい機械でも着実に根付いていった。



産地のイメージを覆すことができた。


今までの考えを覆し、他産地の「編物」を染色起毛加工した製品は、車両内装用合成皮革基布へ採用された。しかもその伸縮性や強度が高く評価され高級車両に用いられることとなった。 「三河織物」に代表されるように蒲郡市は「織物産地」というイメージが強く、「経営革新計画」以前は「編物」の商談は全くといっていいほどなかった。しかしこの技術を取り入れることで新規市場・新規顧客への提案も可能となり他社との差別化を図ることができた 。


「見えること」がやりがいに


従業員自身が手がけた自社製品が高級車両に採用され、従業員のモチベーション向上にもつながった。高品質であることの証しとして自社商品が身近に見られるようになったことで、従業員の士気向上につながり、さらなる技術力向上と品質改善活動に積極的に取り組むようになっていった。



新たな挑戦が可能になった。


品質改善活動と「織物」「編物」それぞれの特性を生かした技術研さん・開発への取り組みは、取り引きにつながっていった。衣料・テキスタイル市場、カーテン・インテリア市場へ積極的に提案したことで大手紡績メーカーやインテリアメーカーに採用されたのだ。 「経営革新計画」の2年後に売上8%、5年後には12%アップと財務的な効果が現れた。既存の製品に加え「編物」の商品開発を続けていくことで幅広い対応が可能となり、新規商品数を増加させることで新たな販路も開拓することができるようになった。 艶栄工業は技術革新・経営革新を進めることで、繊維業界の変動に流されない地元に愛される企業を目指していく。


経営革新のポイント



あなたのご意見をお聞かせください
この記事を友人や同僚に紹介したいと思う
参考になった
参考にならなかった
 
Aichi Industry Promotion Organization
財団法人あいち産業振興機構