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ユニフォーム製造販売
「あいちの製品」

記事更新日21.01

渡邉 信昭

【問い合わせ先】
株式会社 ケイユニフォームサービス

西春日井郡豊山町豊場八反107
TEL 052-902-6533
HP https://k-uniform.net/
印刷用ページ
   
 

今回の「あいちの製品」は、ユニフォーム製造販売の株式会社ケイユニフォームサービス(以下:ケイユニフォーム)です。縫製加工は尾張地域を中心とした地場産業でもありました。しかし、東南アジアからの安い衣料品の輸入により衰退の一途です。その中で「ともしび」の灯りとして奮闘するこれからの「あいちの製品」紹介です。

  ■ 会社所在地
 

株式会社ケイユニフォームサービスは名古屋市郊外にある北部市場内(愛知県西春日井郡豊山町大字豊場)にあります。この北部市場は、名古屋市中央卸売市場本場(名古屋市熱田区日比野)とお互いに補完しながら、名古屋市のみならず、東海地域を超える広大な中部圏の拠点市場として、全国から多種多様な生鮮食料品を集荷しています。
国道41号線を北上し、名古屋高速楠ジャンクションを越え、豊場八反交差点を左折します。そのまま進むと北部市場入口です。正面左側に関連商品棟がありその2階にあります。

  ■ 会社概要
 

先代(社長のお父様)が繊維商社勤務を経て独立して、名古屋市守山区にて製品問屋を創業しました。 2000年以降は中国等から衣料品輸入増の影響を受けたことにより、製品問屋として生き残りが難しくなり、10年前に縫製加工へシフトしました。
生鮮食品の集積地である北部市場へは衣料品小売店として入店しました。本場及び市場関連のお取引も多く、また北部市場内の福利厚生的役割を求められた背景もありました。入店当時は北部市場関連商品棟の4階には宿泊施設があったことから、下着や作業服などの生活衣料品が求められたことが容易に想像できます。
守山区からこの北部市場内に拠点を移したもう一つの理由がトラックの搬入にありました。生地、製品を積んだ10トントラックが容易に出入りできる建物は魅力でした。時代とともに関連棟にも空き店舗が目立ちはじめ、空き店舗の活用もから縫製加工場へと業務を変革しました。北部市場には多数の会社が出入りしており、会社で着用するユニフォーム、エプロンの製造が始まりました。

  ■ これからのあいちの製品(クールシャツ)
 

2019年の夏は大変な酷暑でした。そのため空調服(背中に小型ファンを埋め込む)のニーズが高まりました。しかし、空調服が使用できない作業現場の話により(服内の熱い空気と一緒に体臭を服外に出すため、体臭が強い人には使えない声)ここから「体感40度の暑さに耐えている人」へのクールシャツの開発が始まりました。
大手が入り込まない隙間のニーズに対応でき、少量生産が必要な製品開発に向けて「名古屋工業大学・愛知県中小企業診断士協会・あいち産業振興機構」三機関協働支援事業学び合いプロジェクトが令和2年度に始まりました。
シャツの両脇の下に保冷材ポケットを設けるデザインです。この保冷材も適正な時間経過で解凍する溶剤を用います。もちろん保冷材を加工された布に包んでポケットに挿入します。
販売までに至っていませんが知恵を出して地場縫製加工産業の「ともしび」を大切にしたこれからの「あいちの製品」が出来つつあります。

シャツの開発について説明される渡邉社長とプランナーの中野さん

  ■ 既存の製品紹介
 

コックコート、ロングサロン、衛生帽子、インナーキャップ(ヘルメットの中用)、マスク(内側冷間素材使用)などがあります。少数生産もあり写真をこの記事でアップすると受注先が判明することもあり掲載できません。取材中に縫製加工していた製品は幼稚園で使用する保母さんが着用するエプロンでした。

  ■ 記事に掲載可能な写真での製品紹介
 

・新型コロナに対応した防護服
医療用ではなく介護等の一般作業現場で用いる不織布使い捨てタイプです。写真は前から見た状態であり、おへそ当たりにある紐は背中を通して前に戻し結びます。

・腕章
写真ではどこにでもある腕章に見えますが刺繍を施した1点ものです。現場の撮影スタッフなど特別に少数必要な場合に対応しています。

   
 

・食品工場等の衛生帽子

  ■ 製造工程
 

・生地の裁断 生地の裁断台

   
 

・型紙デザイン起案
別室のCADソフトを使って起案しそれを型紙作成(大型プリンターのようなもの)へデータを送付します。

   
 

・型紙作成(大型プリンターのようなもの)

   
 

・型紙に合わせて裁断(生地の裁断台を使用)

   
 

・裁断した生地の端を処理

   
 

・縫製加工

   
 

・ネームなどの刺繍自動ミシン

   
 

・ボタン加工

※後加工である刺繍・ボタン以外にもワッペン付けもあります。

   
 

・袋詰め(写真掲載なし)

   
 

・型紙作成から縫製、袋詰めまで一貫体制(写真掲載なし)

   
 

・新規サンプルなどお問い合わせください。(写真掲載なし)

   
 

・検針機械

   
 

・完成した製品置場

  ■ その他1
 

刺繍ミシンで作成したケイユニフォームのロゴ入り看板です。関連商品棟の廊下に掛ける40cm×60cm サイズですが非常に目に留まります。

  ■ その他2
 

昇華プリント(昇華転写プリント)
ポリエステル繊維を直接転写で染めるため、生地の上にインクが乗った感じがなく、生地がそのまま染まる感じの風合いで染色になります。そのため、素材の通気性がそのまま生かすことができ、機能性素材の風合いを活かすことができます。コロナ禍のスポーツ選手が着用しているロゴ等が入ったマスクを想像してください。
写真はケイユニフォームの創業50周年を記念したワッペンです。

  ■ 取材を終えて
 

 本当は2021年東京オリンピックのロゴが入った買い物マイバッグの試作品写真もありますがNGのため掲載できません。
 取材時間帯が北部市場のピーク時間帯から外れていたため構内は比較的静かでした。しかし、競り関係者は気性が荒いこともあり、車を停める場所を間違えると大変なことになると聞かされ、慌てて指定の場所へ移動させました。東京の旧築地市場にあった独特の乗り物ターレーの運転も同じであり、東西の市場気質に変わりがありません。
 あいち産業振興機構との関係は10年程前からあり、ものづくり補助金を使って双腕ミシンロボットの設備投資も行いました。
https://www.youtube.com/watch?v=k1HpEBaWQ2s

双腕ロボットNEXTAGEミシン縫製

三機関協働支援事業 公益財団法人あいち産業振興機構(三機関共同学び合いプロジェクト)
https://www.aibsc.jp/support/1189/

 

文責 YA(ワイエイ)ビジネスサポート 杉本 安行

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財団法人あいち産業振興機構