「これまでのやり方では通用しない。」
ここに時代が後押してくれる自分が創業する「種」がありました。
海外旅行業界の「変化」を整理する作業をしました。
1. インターネットの出現
旅行代理店の存在仕組みの見直しが必要になった。
・直販化 航空会社・ホテル等サプライヤーへの直接予約
旅行会社の必要性がなく、顧客の責任で遂行される
異業種参入、業界ルールでなく、社会のルールで
2. IATA(国際運送協会)の形骸化
旅行代理店の仲良しクラブ意識の喪失とグローバル化が始まった。
・ 世界同一運賃ではなくなった航空会社独自運賃。
・ Eチケット コンピューター上での予約管理。
・ 航空券発券手数料 0%、航空券販売では収益が出ない。
海外旅行業界は、日本の国内都合で運営するものでなく、グローバルな考えに基づいて運営されるが、日本の業者も行政も井の中の蛙発想で大変遅れていました。
現状の空港を見てもらえばこの辺のところをご理解頂けると思います。
これらの劇的な「変化」は、旅行代理店から旅行会社へ変化する世界からのシグナルでした。
21世紀に入る時期から現在まで、既存旅行会社は団体から個への変化の対応と、低価格大量販売から脱却することが出来ず、消費者離れが続いています。
海外旅行の質的変化を推進した顧客は、旅行会社離れを生じ、右肩上がりの成長を前提にした時代の旅行形態から決別しています。
つまり、「お客様の考える旅行と旅行会社の考える旅行と大変な乖離がある。」と認識しました。
旅行の新しい価値創造が出来ると考え、社内で試行錯誤しながら議論をしましたが、成功体験の大きな歴史のある会社のなかでは大変難しい作業でした。
それならば自分で「今までにない新しい旅行会社を創ろう」と05年3月に会社を退職し、6か月以内の会社設立を決意しました。 退職後、レンタルオフィスを借り準備しようと考えていた矢先、大橋英敏氏の著書「起業の落とし穴」を読み、その中に「あいち産業振興機構・新事業支援」の「創業プラザあいち」の紹介がありました。早速申込みをし、入居許可を得ることが出来ました。大橋先生は「創業プラザあいち」の新事業コーディネーターでした。今でもご指導頂いています。
「あいち産業振興機構」の「創業プラザあいち」は全国でも稀な存在価値の高い施設です。
レベルの高いコーディネーターの先生達の指導で、やる気があれば、創業に立ち向かう不安を事業計画のなかで解消し、背中を押してくれます。
さらに「創業プラザあいち」には「あい創会」というOB親睦組織があります。
創業プラザで準備中に「あい創会」の関りで創業の種が生まれたこともあります。
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