当社では、全員が会社の目標に向かって取り組むために、年度当初に経営計画の発表会を全員で行なっている。 経営計画書は、中期計画、それを受けての年度計画、さらに各部門長の行動プラン、個人別の「目標管理シート」へとつながる。個人目標は半年ごとに評価を行った後、全員が社長と面談を行なう。
経営計画については毎月の進捗状況を会議でチェックする。1年間の利益計画を上回った場合、オーバーした分について、一定のルールで成果配分を行う制度も設けた。
「このように年度計画をマネジメントツールとして使い始めるようになって、現場が一つの目標に向かって動き出したと感じるようになりました。前期は減収でしたが増益とすることができました。現場の力がついてきたという実感がでてきました」と手ごたえを感じる鈴木社長である。
考えてみれば、鋳物用中子は、不思議な技術である。精密に成型すれど、使命は、意図どおりの空洞を作り『消えてなくなること』なのだ。
「ですから、わが社の経営理念は『空間の追求』なのです。設計どおりの空間を作り、いかにきれいに消えるか。こうした技術力の源は人材です。人が品質をつくるのです。設備ややり方はまねができますが、人間だけは容易にまねをすることはできません。ですから人材育成や技術の伝承には気を配っています。それは他社ではまねをできない差別化ができるからです。」
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