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本質をとらえた提案で企業のネット戦略を肩代わり
入谷 高広 記事更新日.2014.06
株式会社アイ・セプト  http://www.i-cept.jp/
■問い合せ先
株式会社アイ・セプト
〒460-0004 名古屋市中区新栄町2丁目1番地 ノリタケ栄ビル501
Tel 052-957-3600(代表)
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創業3ヶ月で1千万円強の大赤字からの逆転

平成21年7月、株式会社アイ・セプトを設立・創業した入谷高広社長。
創業3ヶ月にして、1千万円を超える赤字となり頭を抱えていた。
「このままでは会社が立ち行かなくなる」
従業員は独立前の会社で自らがリストラ担当として解雇を告げた6人。自らも退職し、6人を雇い入れて創業した。
ギリギリの状態で迎えた4ヶ月目。創業時から提案をしていた複数の案件が全て採用され、形勢は一気に逆転。初年度から黒字を達成し、以後5年間、増収増益を続ける。


 

プレゼン成功率50%超え

新事業を立ち上げる、売上増加を狙う、採用者を確保する等、企業が新たな取り組みを行う場合にインターネットを活用することは、今では当たり前となっている。
インターネットを活用した仕組みを作るのはIT関連の制作会社。制作会社の多くは、仕組みづくりを依頼された場合、会社側の事業の本質を捉えきらぬまま「提供された条件に対し、どのようなシステムが必要か」という提案をし、結果として導入した仕組みがうまく機能しないことも少なくない。


一方、アイ・セプトでは、与件を深堀りし、依頼主である会社側の行う事業の本質をとらえた上で、事業担当者が本来考えるような事業計画の想定をし、「どのような仕組みが必要で、そのためにはどのようなツールが必要か」という提案を行なう。プレゼン後には「我が社のことを本当によく知っている」と会社側が驚きの声を上げ、プレゼン成功率は50%をゆうに超える。
「創業時には、システム設計・構築を行う『制作会社』はすでにたくさんありましたので、後発で信用もない弊社が同じことをしても勝てないというのは、当然です。そこで企業の意図を汲み、事業の本質に対してどのように仕組みづくりをどうするべきか、その中でインターネットというツールをどのように使うかということを提案する『インターネット戦略支援』」企業を目指したのです。自分の経験上、こういうスタンスで提案をすれば、現状困っている企業からのニーズは必ずあり、活路は開けると思っていました」と入谷社長。

 



「インターネット戦略支援」サービスの生い立ち

アイ・セプトのような、ITの制作会社とコンサルタントとの双方の視点を持つ「インターネット戦略支援」というコンセプトが生まれた背景には入谷社長の経歴が深く関わっている。


平成3年、株式会社プロトコーポレーションにデザイナーとして入社。印刷物のデザインを足がかりにWEBなどのメディアプロデュース全般までを手がけるようになり、瞬く間に社内ではトップアートディレクターとなる。
「『絵』関係の仕事ではトップになったのですが、デザイナーという職種柄、お客様と直接関わりをもつ機会はほとんどなく、仕事の手応えとしてはどこか物足りないものを感じていました。『デザイナーだけ』では終わりたくない、という思いがあり、心機一転、思い切って転職することにしました」


こうして平成17年、WEB関連の企業へ営業職として転職。
「次の会社では、配属された拠点に営業の先輩も上司もおらず、完全に手探り状態からのスタートでした。そこで、顧客企業候補リストの企業へひたすら電話をし続けました。書いてあった電話番号が総合受付だということも知らず『仕事をください』と言っていましたので、電話で応対された受付の方はさぞかし面食らったことだろうと思います。何件も断り続けられたある日、『そういうお話でしたら営業企画へおかけになられたらいかがですか』と教えてくださり、それからは営業企画のような部署の電話番号を調べて電話し続けました。それでも断り続けられた日々でしたが、ある会社でようやく『おもしろい方だね、一度会いましょう』とおっしゃってくださった方があり、ようやく営業らしい仕事ができるようになりました。こんなひどい営業のやり方でも『一旦やると決めたらとことんやり続けると何かが起こる』ものです」


持ち前の粘りで次第に営業としての頭角を現し、企画部隊や開発部隊のマネージャーも任されるようになり、入社1年目の年末には名古屋拠点の責任者に、最終的には東海圏・関西圏のエリアマネージャーと福岡・札幌のアドバイザー等の複数の役職を兼任するまでになった。しかし、この後リーマン・ショックとなり、仕事も激減、マネージャーとしてリストラを推進する必要に迫られる。苦渋の中、人選をして説得をする損な役回りであったが、誠心誠意、言葉を尽くして対応した。拠点のあった地方へ出張すると、リストラをした社員から飲み会の誘いが入るなど、強固な絆は今でも続いている。


こうした事業再生に携わる中「これが一段落したら、今度は自分で事業を行おう」と考えるようになる。
メディアプロデュース、WEB関連の新事業の営業・企画・開発とインターネット関連の仕事を様々な角度から経験し、依頼主と制作会社とのミスマッチの現場を多数目の当たりにしてきたことから、両社の架け橋となり、より深く顧客のふところに飛び込むことでより満足度の高いサービスを提供する「インターネット戦略支援」サービスは必ずニーズがあるはずだという確信を持っていた。

 


社長とリストラ社員6人で創業

平成21年、自分がリストラした6名と入谷社長の7人は創業準備にかかる。
「アイ・セプトという社名は創業時の社員の一人の案でした。最終候補には私の案も残っていたのですが、もし自分の決めた名前の会社であれば、苦境に立った時に簡単に捨ててしまうような気がしたのです。でも、仲間が決めてくれた社名であれば、苦しい時でも何とか名前を考えてくれた仲間のために最後のひと踏ん張りが効くのでは、と思ったのです」

会社の名前も決まり、設立は創業社員の数にかけて7月7日とした。



企業のネット戦略を肩代わりする提案で大企業との直取引に成功

この時、経営者として3つのことを決めた。
物販はしない、価格競争のビジネスはしない、大企業と直取引をする。
安易なビジネスにはあえて手を付けず、アイ・セプトの提案力・付加価値を理解してもらえる企業とだけビジネスをしようと考えた。
そうなると、アイ・セプトのような創業間もない企業の提案に興味を持ってもらうには、他の企業よりも相当強く響く提案でなければならない。


顧客が「こういう仕組みについての提案をしてほしい」というオーダーに対して、より深く顧客に飛び込み、その事業を行うためにどのような仕組みが必要なのか、どれぐらいの規模の事業と想定され、その受け皿としてどのような規模の仕組みが必要か、そこで使うツールは何が最適か、さらに、新規採用が必要なのか、必要であればそのための仕組みやメディアはどれをつかうのか、事業開始後に販路拡大のためにどのような段階でどのようなツールを投入するのか等、事業担当者が想定するような事業のロードマップをベースに提案を行う。いわば「企業のネット戦略を肩代わり」することであり、このことが大きな特徴であり強みでもある。様々な情報を集めプレゼンすることで獲得した顧客リストには大企業がずらりと並ぶ。その8割が直接取引である。

「悩みの本質とらえてご提案すればかなりの確率でお取引いただくことができます。ただ、その本質をキャッチできるまでに時間はかかります。ご提案も個々の企業様向けに強くカスタマイズしていますので、その一部でも他社へ流用することは不可能です。そうなると手間も時間もかかる仕事になりますので、社員のモチベーション維持が非常に大切になります。いいプレゼンを行った結果『従来の取引を優先するので』という理由で不採用となった時には泣き出す社員もいるほどです」と良い提案をするには、仕事に対するモチベーション維持が重要と話す入谷社長。

 

良好な職場環境づくりを

「業務拡大に伴い、今年も2名ほど入社してもらえましたし、社内の雰囲気も非常に良い状態です。仲が非常に良いため毎月のように社内のイベントを行っており、最近では社内のイベントとは別に『非正規のイベント』も出てくるほどです。また、弊社の女性は難しい局面にさしかかっても仕事を楽しもうとする傾向があり、社内のモチベーション維持にも一役買ってもらっています。こうしたことから、経営判断として、男女同数ずつ採用するよう心がけています。また、業務の効率化も必要で、そのためにいろいろな取組をおこないましたが、結局は、ノー残業デーや終礼などを設けて、残業や居残りを減らすことが一番効果的でした。それ以来、早く帰ることを徹底するよう心がけています」と職場環境にも心を配る。



新事業「プレスブリッジ」で中小企業のPR支援

2014年4月、企業のプレスリリースを支援するPRメディア『プレスブリッジ』をリリース。企業のPRを地域ごとにカテゴライズした地域密着型プレスリリースサイトで、無料会員から月額定額プランまで4プラン。

「弊社は今まで大企業を中心にお取引してきました。今回、この『プレスブリッジ』を通して中小企業の方々ともお付き合いを始めていけたらと考えています。PRに大きな経費をかけられない中小企業の登録会員様が増えてくだされば、単なるPRだけでなく、登録会員企業様同士の結びつきにもお役にたてるようになるのではと思っています」と新たな展開を語る入谷社長である。


 

取材・文 有限会社アドバイザリーボード 武田宜久       

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