新家社長は子供の頃から続けたピアノで音楽大学に入学。
「卒業時には進路で悩みました。周りの友人のほとんどはピアノの先生や演奏家などになっていく中、私は人前で弾いて注目を浴びるのが苦手でしたので、聞く側で好きな音楽を楽しもうと考え、普通のOLになりました」と新家社長。
その後、一般事務の契約社員などで勤める中、オーケストラの事務方の仕事をしていたパートナーと結婚。これを機に、自分も音楽が好きなので演奏者をサポートしようと二人で音楽事務所を2004年に創業、後の2006年に法人化する。
「『クラシックをもっと身近に感じられるようにしたい』と考え、クラシックの音楽事務所を創業したのですが、最初は、自宅にパソコン1台からのスタートでした。演奏してくれる方がいなければ何の企画も立てられませんので、まず、ホームページを立ち上げ、演奏者を募集し登録してもらうことから始めました。HPだけではなく、身近な人からも登録者を増やしていきました。そうするうちに、HP以外、営業活動は全く行っていなかったのですが、名古屋のクラシック専門の音楽事務所ということで演奏会の開催依頼を少しずついただけるようになりました。最初は、老人ホームなどの小さな演奏会からでしたが、演奏会にお越しになった方を通じて企業様からのオファーもいただくようになりました。また、個人の方からは、プロポーズしたいからムード作りに演奏をしに来てほしい、という依頼を受けたこともあります」。
こうした企画から演奏者の手配、リハーサル、そして当日の運営まで行うのを「主催」という。名古屋にはクラシックの音楽事務所は多くあるが、その多くは「マネジメント」「協力」と呼ばれる、企画の内容にはほとんどタッチせず、問い合わせ窓口や当日の運営などのみの受託を主力とするところが多く、当社は「主催」を主力として行う数少ない事務所の一つである。
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