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愛知県よろず支援拠点の支援事例
令和7年度
その他、当拠点におけるこれまでの支援事例についてはこちらよりご覧いただけます。(よろず支援拠点全国本部HPにジャンプします。)
支援事例①:原価計算を見直し適正な労務費を算出して、亜鉛ダイカスト鋳造品の価格転嫁に成功
相談者様概要
相談のきっかけ
労務費の高騰をどのように価格転嫁するかが悩み
相談者は令和6年春頃に地元の商工会を訪れ、商工会担当者に、「従来は材料費の上昇時に顧客へ価格転嫁を認めてもらっていたが、近年は労務費の上昇が著しく、どのように価格転嫁すれば良いか苦慮している。」と相談をした。その際に、「具体的な価格転嫁の進め方や原価計算の方法について、よろず支援拠点の専門家に相談してみてはいかがか。」と紹介されたことが、当拠点を訪れるきっかけであった。
相談者の状況や課題
複数顧客に関係するコストはどう個別に計算すれば良いか?
数年前から続く製造原価の上昇に対し、相談者は価格転嫁の必要性をずっと感じていた。主たる製造原価である材料費については、ダイカスト用亜鉛地金の調達価格上昇分を、主要顧客向け製品価格に転嫁出来ていた。一方で、近年では労務費やその他製造経費(輸送費、エネルギー費等)が著しく上昇しており、同社の収益性を大きく押し下げていた。これら労務費とその他製造経費を価格転嫁する必要があると同社社長は課題認識していたが、なかなか交渉が進められなかった。なぜならば、改訂単価の根拠について、合理的な考えが整理出来ていなかったためである。亜鉛ダイカスト地金など製品と直接結びつくコストである直接材料費は算出が容易であったが、他の顧客向け製品を含む工程作業者の間接労務費等は、対象顧客向け製品コストの適切な算出根拠を示すことが困難だっためである。
支援内容
支援の成果
今後も継続する労務費高騰に備え、スライド制価格転嫁で合意!
2025年度からの単価改訂を申入れ、満額には至らなかったものの八割方は主要顧客から認められ、同社の収益は大きく改善が見込まれる。今後はエクセル自動計算による単価表を利用し、毎年度単価を自動更新していく運用を顧客と相談している。今後数年間、労務費は上昇見込みだが、公的な指標から加工費部分の改定額を自動計算する。これにより同社、顧客ともに合理的で公平な値決め方法にて、交渉に要する時間と労務工数を削減する見込みである。
相談者の声
| 以前、別の機関からの専門家派遣も受けたのですが、難しい原価計算の計算式をレクチャーされるだけで、当社には合いませんでした。よろずのCOは少ないマンパワーで原価データも不足している当社でも無理なく、客観的な原価管理手法を、一緒に考えてくれました。労務費転嫁の土台となる単価改訂方式を顧客と合意出来て、とても助かりました。
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代表者の佐野社長 |
支援事例②:日本初多段式の革新トマト栽培を“数値力”で後押しする伴走支援
相談者様概要
相談のきっかけ
相談者は、従来の栽培方法に限界を感じ、省力化と気象リスクの克服に向けた新たな栽培方法を検討していた。令和6年、担当COの知人である税理士(仁井田氏)からの紹介をきっかけに、よろず支援拠点へ相談。すでにトヨタ車体と栽培安定技術の実証実験を進めていたが、当時は設備の価格も導入コストも不明瞭で、投資対効果の算出もできない状況だった。技術的な興味だけでは前に進めず、経営判断を下すための外部支援を求めていた。
相談者の状況や課題
支援内容
数値の見える化と計画整理で設備投資を後押し
相談者は、新しい栽培システムの導入を検討していたが、どれくらいの投資が必要で、どのくらいの効果があるのかが分からず、判断に迷っていた。そこでCOは、日本政策金融公庫を紹介し、面談にも同席。金融機関に説明するための投資計画の策定を支援した。また、売上を「1aあたりの生産量×出荷単価×実販売率」に分けて考え、売上が下がったときに何を見直すべきかを整理。生産量が落ちたら作業の見直し、単価が下がったら品質管理や販路の検討、販売率が落ちたらロスや在庫の管理強化など、行動レベルでの改善を助言した。さらに、定植・収穫のタイミングに合わせた簡単な計画表を作成し、毎週の実績を確認するしくみを提案。相談者はこれらをもとに、金融機関に提出する資料を作成することができた。
支援の成果
日本初となる多段式安定栽培で省力化を実現
新たに開発した「多段式安定トマト栽培システム」は、垂直空間を活用した日本初の技術であり、生産効率を大幅に向上。LEDによる光合成促進、太陽光パネルと蓄電池による省エネ制御、保水性シートによる糖度管理などを組み合わせ、品質と収量の両立を目指している。投資計画の可視化により、日本政策金融公庫より3,000万円の資金調達を支援。今後は天候で苦しむ農家や、安定供給を望む消費者に、本システムを広げていく方針。
相談者の声
| 正直、数字が苦手で、最初は何をどう判断すればいいのか分かりませんでした。そんな中、片桐さんが一つずつ丁寧に整理してくれたおかげで、事業投資に対する考え方が変わりました。現場のスタッフも巻き込んで進めてもらったおかげで、組織全体が前向きに変わったと感じています。本当に感謝しています。
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代表者の名倉氏(左)と片桐CO(右) |


















