デジタル化の背景・目的
ITSグループは2002年に創業し、当初はADSL接続サポートを主業としていました。その後国内のインターネット環境の普及に伴い、移動体通信基地 局工事業務など経て、ISP事業者(インタネットサービスプロバイダー会社)や大手建設会社から元請け会社に発注される主に集合住宅関連Wi-Fi敷設工事、監視カメラ敷設工事、Wi-Fiスポット工事、電気工事・保守メンテナンスを行っています。
現在は本社(株)ITSを含め、グループ4社体制で事業を展開しています。東日本を担当する本社及びITSテクノロジーズ、株式会社Wizの受注案件を主に担当するITSネクサス、西日本を担当するTriSta社の4社で、担当地域および担当ISP事業者で事業を割り当てた事業部制組織です。
グループ4社の傘下に協力会社(工事会社)約 120社が組織され、毎日約250件の工事案件を管理しています。各工事案件の工事見積情報、受注情報、工事開始情報、工事終了報告、進捗情報、異常情報、問合せ情報、問合せ回答情報、納品情報、請求情報などの全部をリアルタイムで管理する必要があります。工事担当者はノートPCやタブレットを持参しているわけではないので、すべての入力と閲覧、照合はすべてスマホで完結しなければなりません。
情報化の課題は、リアルタイムにスマホを利用して簡単に処理できる仕組みを整えることでした。また、入力された各種情報を即座に確認して管理指示を各現場に出す必要があり、こうした経営管理上の簡単な仕組みの構築が課題でした。
デジタル活用の概要
ITSグループ4社の傘下の協力会社(工事会社) 約120社と毎日約250件以上の工事案件を管理するために、各工事案件の工事見積情報、受注情報、工事開始情報、工事終了報告、進捗情報、異常情報、問合せ情報、問合せ回答情報、納品情報、請求情報など工事情報の全部を60のグループチャットシステム(LINEWorks)を活用して、各担当者はスマホで入力及び情報閲覧を行っています。
一方本部管理部では、グループチャットに投下された各種情報を閲覧・チェックして、それぞれExcelファイルへ入力、受注リスト、工事カレンダー、粗利益カレンダーなどExcelマクロで簡易化して処理しています。Excelファイルは OneDriveとGoogle workspaceで共有化され、その結果がグループごとに閲覧され、明日の仕事に備えます。また集計されたデータはExcelシートでグループごとに共有化され安全大会や代表者会議の資料として活用されます。
この他、各工事の手順や施工上のノウハウは、グループDBへ蓄積され、工事勉強会の教材として活用、工事進捗の問合せ(こんな場合にどう処理したら良いか?)などのFAQに活かされています。