IT管理者お助けマニュアル

【ネットワークとは】

1.2 ネットワークの構成パターン

・ピアツーピア通信

1台のコンピューターが、役割の分担なくクライアントとサーバー両方の役割を持ち、それぞれが構成上、上下関係なく同等の立場で相互にデータの通信を行う方式です。

機能およびデータが各コンピューターに分散されていることからコンピューター間の通信がシンプルかつ簡易的に行えます。

しかし、ネットワークを形成するコンピューターが増えるにつれて管理が煩雑になり、処理にも時間がかかるようになるため、大規模な構成には不向きです。クライアント内でデータの蓄積・管理をするため、ウイルスに感染したファイルの送受信や重要データの流出、偽情報の拡散など、潜在的なリスクを伴います。

・クライアント/サーバー通信

様々なデータを格納しているサーバーが、クライアントからの要求(Webページの閲覧やサイト内検索など)を受けて処理を行い、サービスを提供する通信方式です。

クライアント/サーバー通信は、要求を出すクライアントと、それに対して返答をしてサービスを提供するサーバーとに役割が分担されています。そのため情報資産などを一元的に管理でき、クライアントの追加なども容易に行えるようになっています。

一方で、サーバーに障害が出ると、クライアントからの要求が行えなくなり、サービスの提供も途絶えてしまうところが欠点といえます。

ピアツーピア通信 クライアント/サーバー通信
利点
  • 専用サーバーを必要としないため構成がシンプル
  • 情報資産を一元的管理することができる
  • クライアント追加も容易
欠点
  • コンピューターが増えるほど管理が煩雑になる
  • クライアント内のデータ蓄積・管理は潜在的なリスクを伴う
  • サーバーに障害が出るとサービスの要求/提供が不能になる