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循環社会のエコマテリアル「Re瀬ッ戸(りせっと)」
愛知県産業技術研究所 記事更新日.09.05.01
瀬戸窯業技術センター

【問い合わせ先】
〒 489-0965 瀬戸市南山口町537
  TEL 0561(21)2116・2117 FAX 0561(21)2128
  http://www.aichi-inst.jp/seto/
印刷用ページ

1.Re瀬ッ戸(りせっと)について
現在、家庭などで不用となったやきものは、不燃ごみとして回収され、処分場に埋め立てられています。これら廃棄された陶磁器をごみとしてではなく、原料として利用したものが「Re瀬ッ戸」です。名前は、3Rのリデュース・リユース・リサイクルの「Re」とせとものの「瀬戸」を表しています。
原料は廃陶磁器の粉砕物(セルベン)と粘土を混ぜ合わせたもので、約20%の割合でセルベンを含んでいるため、この分、粘土の利用量が少なくて済みます。このように「Re瀬ッ戸」は、ごみの減量化、処分場の延命、資源の削減等につながり、資源循環型社会を目指した地球環境に優しいやきものといえます。尚、この「Re瀬ッ戸」は、愛知県陶磁器工業協同組合が中心となり、独立行政法人産業技術総合研究所の協力などを得て、2005年の愛知万博に向けて開発されたものです。



※「Re瀬ッ戸」のロゴマーク・・・「Re瀬ッ戸」とは(瀬戸市内の)家庭などで不用となったやきもの(廃陶磁器)をゴミとして処分しないで、原料として利用する新しいやきものの循環システム、製造プロダクト、そしてその商品をさします。3R(リユース・リデュース・リサイクル)の頭文字である「Re」と「瀬戸」を組み合わせた造語で、この名称・マークは愛知県陶磁器工業協同組合の登録商標です。

2.健康市場向け商品の開発

愛知万博で実証試験が行われたリサイクル素地「Re瀬ッ戸」は循環社会に向けたエコマテリアルとして広く紹介されました。しかし、使用範囲が食器のみであり、また、セルベンを多く含むことから、坏土のロットごとのばらつきが一つの課題とされてきました。そこで、原材料の分析や試験などから最適な配合や製造条件を導き出し、素地の性状を安定させた状態で扱いたいという産地企業からの強い要望のため、地元企業が持つセルベンの資源化技術とシート成形技術、瀬戸窯業技術センターが持つ分析評価及び欠点防止技術、デザイン事務所が持つ市場分析や設計技術を合わせ共同で研究することにより、以下の項目について、健康市場向け商品の研究開発を実施しました。

1. リサイクル坏土(セルベン配合粘土)に関する研究
2. シート成形及び焼成技術の研究
3. 試作に関する研究
4. 材料の品質及び安全性に関する研究
その結果、次のような成果を得ることができました。 

1) 地元原料にこだわったセルベン20%配合の素地調合を割り出し、それら原材料の安全性の確認ができました。
2) ローラー圧延によりシートを5〜30mmの厚さで成形し、50cm角、30×60cmの大型タイルまで試作しました。
3) キレや変形等の欠点を抑える焼成スケジュールの最適化を行い、その結果、プレス成形体よりも強度が上がり、また、市販白磁素地よりも遠赤外線放射率が少しではありますが向上しました。
4) これらについては、鉛やカドミウムの溶出試験による安全性の確認や不良品を低減させるため、欠点防止対策を行うとともに、市場調査や見本市でのユーザー評価を基にして以下の「温熱リラックスベッド」、「足つぼマット」の商品試作をおこないました。


<温熱リラックスベッド>
温浴施設に併設されることも多く、幅広い利用者のある岩盤浴は設備の設置に大掛かりな工事が必要とされております。そこで試作された「温熱リラックスベッド」はヒーター部分に岩盤では無く磁器を使用し、単独での設置を可能にすることで低コスト化を図りました。

<足つぼマット>
足つぼを刺激する磁器製のマットです。ユニットを六角形とし、組み合わせ可能なユニークなデザインで、温浴施設や介護施設などさまざまな場所に設置が可能です。図のように円周状に配置すれば、つぼ刺激が歩きながら行えます。

※本研究は、『瀬戸産「Re瀬ッ戸」を用いた健康市場向け商品の研究開発』をテーマに、平成19・20年度に地域資源開発型研究開発事業の委託事業(経済産業省)として実施したものです。  
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