2月末で、AARIは設立2年目の年を終了しました。
そもそも江蘇省常州市との関係の中で誕生した組織ですが、現在は韓国まで足を広げ、さらに東南アジアとの提携の必要性にも迫られています。
これまでどんな成果を残し、そして今後どんな展開をしていくのか。
今回から2回にわたって、これまでの総括と今後の展望に言及していきたいと思います。
正直なところ、この2期目は方向性の定めにくい年でした。
一昨年の尖閣問題以降、中小製造業の中国熱は目に見えて冷え込んでいくし、かといってこれまで培ってきた常州との関係をここにきて捨ててしまうのはもったいないし・・・といった中で、訪中を続けてきた一年でした。
さらに常州市政府の担当者が異動になるということも重なり、当初の予定の半分も、常州市との仕事では実現できなかったような気がしています。
一番大きなトピックとしては常州市熱処理協会からの研修生来日というイベントが昨年夏に予定されていましたが、市政府担当者の異動の影響もあってか、当初6人とも7人とも言われていた来日研修生のうち、実際に来日したのは1名だけ。もちろん来日した方には実りの多い研修を提供できたとは思いますが、この一件をめぐって常州市政府との間が少しぎくしゃくし始めたのも事実です。
ただ、そのような状況下にあったからこそ、前回のレポートでご紹介した江陰市や中国以外の韓国等にフィールドを広げることができたのも事実です。
そう考えると、AARIの2年目は、3年目に向けての地ならしの時期として考えると、それなりに成果のあった1年だったのかもしれません。
一方で、確実に出遅れているのが東南アジアへの展開です。
インターネット領域を初めとしたマーケティングに関しては多くのソリューションを提供できる体制にありますが、中国や韓国のようなリアルで深い人的関係性が東南アジアでは築けて居ません。尖閣以降、徐々に種を蒔き始めてはいますが、次年度は何かしらAARIならではの具体的な都市との連携が必須になってくるかと思います。
|