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将来を見据えホームページに先行投資!(第2回)
大矢静生 記事更新日.06.06.14
有限会社大矢設備 代表取締役 
■問合せ先
有限会社大矢設備
丹羽郡大口町外坪1-288
TEL 0587-95-0788 FAX 0587-95-0766
http://www.ohyasetsubi.co.jp
Email:info@ohyasetsubi.co.jp
印刷用ページ
■前回までのあらすじ
前回は、激しい経営環境の変化に適応するために社長自らが作成したホームページを、市場ターゲットを明確にしたうえで刷新したというところまでお伝えした。ホームページの刷新課程では、新たに設定した市場層がホームページの検索時に使用すると仮定する「検索キーワード」の設定プロセスについて詳しく解説した。今回は、刷新したホームページでどれほどの効果をあげるに至ったのか?その過程をお伝えしていこうと思う。

■アクセス解析の導入
規模が小さくなればなるほど、ホームページ公開後のいわば「運用」に時間と労力を費やしている企業は数少ない。資料1においても、従業員の少ない企業で「アクセス記録の収集・解析」を実施しているのは30%程度に留まっている。しかしアクセス解析は思いのほか重要で、こちらが意図する結果が得られているのか?あるいはどのような経路でどのような人がどれくらい閲覧しているのか?といった事実を知る手段となる。そのためこちらが講じた手立てが的を得たものなのかを確認し、検証できる有効なツールなのである。

 
 

資料1

ではまず、アクセス解析について確認しておこう。「アクセス解析」とはホームページへアクセスした記録(アクセスログ)を分析し、どのページが読まれているのか?閲覧者がどこから来たのか?閲覧者のパソコン環境はどのようなものか等を解析する機能やその結果のことをいう。その多くはCGIやJavaScriptといったいわばプログラムを利用したものであるが、利用者はページ内にアクセス解析用のタグ(※コンピュータの中での文字記号)を貼るだけといった簡単なものが多い。アクセス解析においては広告掲載付が大半ではあるものの、そのほとんどが無償で提供されており、好みに応じて選ぶことができる。無料アクセス解析比較サイトもあるのでご活用いただきたい。大矢設備で導入したアクセス解析は
AccessAnalyzer.com」が提供するものを利用した。「AccessAnalyzer.com」で収集・解析のできる情報については、図表1の各項目であり、多岐にわたるアクセス情報となっていることをご理解いただけることと思う。

 
アクセス数統計
時間別 日別 曜日別 月別 ページID別
リンク元統計
リンク元URL リンク元ドメイン 検索エンジン 検索語句 単語
システム統計
ブラウザー [全/簡] OS [詳/簡] 画面 サイズ 色数 CPU Cookie Java JavaScript
訪問者統計
言語圏 国情報 都道府県 プロバイダ ドメイン種 ホスト ユーザーID プロキシ
訪問回数 訪問間隔 閲覧時間
サイト統計
人気ページ 人気ページタイトル サイト構成

図表1

■初月訪問者数は約7倍増
さて本題の刷新による効果についてだが、刷新前の月間PV数(ページビュー数:ユーザーがページを閲覧した数)は「30ページ」であり、月間Visit数(ビジット数:Webサイトを訪れたユーザーの延べ人数)は「20件」であった。つまり、日平均に換算すると1日1件1ページといった具合だ。ところが刷新後における当月のアクセス解析では、月間PV数:590ページ、月間Visit数:137件と約7倍近くの訪問者数を獲得することができたのだ。繰り返すが、刷新で行ったことは(1)対象ユーザーを明確にしたこと、(2)競合サイトを意識したこと、(3)検索キーワードを決め、ページ内の各所に埋め込んでいったことである。これくらいのことであれば、皆さんにも容易にできることばかりと思う。さらに初月からホームページを経由した問合せも2件あり、経営者自らその可能性と即効性に驚くばかりであった。

■事実に基づく定期更新で訪問者数は15倍増
ホームページ刷新時に掲げた目標が、「個人商店や一般個人向けに空調設備機器販売および設置工事の売上構成比率を30%程度まで高めること」であったため、まずはPV数・Visit数をやみくもに伸ばすことが重要成功要因と捉え、毎月1回アクセス解析をレポート化し現状把握するよう努めた。実際には、設定した検索キーワードによるVisit数が少なかったため、ページタイトル(<title>タグ内)に検索キーワードを配置してみたり、地方名キーワードを多用配置することで、中部圏からのアクセス数を伸ばすようコンテンツ内容を改編してみたりと、アクセス解析結果を踏まえて、毎月さまざまな更新を行った。その結果、公開から4ヵ月後にはVisit数で15倍の318件(グラフ(1))を達成することに成功した。

 

グラフ1

■トップページの重要性を再認識
訪問者実数では4ヶ月間で15倍まで増加したものの、増加率では徐々に減少傾向が見られていた。そして5ヶ月目には初めて10%の減少へと転じてしまった。これまで第三者からホームページについての意見・感想をもらったことはなかったが、これを機にあいち産業振興機構(旧産業情報センター)窓口を訪ね、第三者からの意見を述べてもらうことができた。そのときの感想は以下の5点であった。
(1)技術の紹介はされているものの、顧客視点からのメリットがはっきりしない。
(2)一般的な空調ダクトとの違いがよくわからない。
(3)当社の特徴が目につきにくい。
(4)最も閲覧されているトップページから独自技術が見えにくい。
(5)各詳細ページに情報が綺麗にまとまり過ぎている。

これらの適確な感想を踏まえ、トップページだけを見て当該企業の特徴・技術などの概略が一目でわかるページ構成に変更することを決めた。それまでのトップページ(画面1)はお客様への一方的なコメントに終始したページであり、特徴的な部分は隠蔽されたページ構成となっていた。(ア)得意とする技、(イ)安全への取り組み、(ウ)わが社の特徴、の3点を新たに加えたトップページ(画面2)としたことで、次月には訪問者数7割増という驚愕の結果を得ることに成功できた。またさらに問合せ件数においても、過去最高の月間5件を記録するに至った。

 

画面1

 

画面2

中小企業を対象に、ホームページ戦略策定・SEO対策・アクセス解析・ 運用支援と企業ホームページ全般のプロデュースを行っている。
リップル http://www.rip-ple.com/
あいち専門家グループ http://www.asg.name
トップページの改訂というプロセスを経ることで、これ程大きな結果を得ることができたのには2つのポイントがあると考える。まず1つは、毎月の定期的なアクセス解析を怠らなかったことだ。規則正しいアクセス解析を実施したことで、訪問者数の増減傾向をうまく捉えることができ、次の一手を早めに打つことができたということだ。2点目は、あいち産業振興機構をうまく活用したことだ。機構内には情報化課題に懇切丁寧に対応してくれる窓口があり、第三者の視点を求めたことは大きかったと思う。情報化だけに限らず、経営という広い分野での機構活用をぜひ考えて欲しい。なお次回もアクセス解析を中心にした内容をお伝えしていこうと思う。

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Aichi Industry Promotion Organization
財団法人あいち産業振興機構