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製造業に向けて点と点での海外交流をサポート
株式会社 愛知アジア総合研究所(AARI) 記事更新日.12.04.10
代表取締役 乗松薫
■問合せ先
〒460-0011 名古屋市中区大須2-23-36 ラディアント大須2F
TEL 052-205-8033 FAX 052-205-8034
Email: norimatsu@aa-ri.co.jp
HP:
http://www.aa-ri.co.jp
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「異業種交流」、してはみたものの・・・

「愛知アジア総合研究所」(以下、AARI)は、あいち産業振興機構が所管する異業種交流組織「G-Interactive」(以下、G-In)のメンバーによって、この3月に設立されました。「愛知アジア・・・」とは大それた社名ですが、つまりは「愛知とアジアを結ぶ仲介役として、製造業を中心としたクライアントに向けて、ソフト面でのアジア進出サポートを始め様々なコンサルティング業務を行っていく」ということが事業ドメインです。

私は現在、WEB領域を主軸に様々な企業のプロモーションをお手伝いする株式会社ミルゲートの代表を務めています。簡単に言うと「広告屋」です。AARIの設立メンバーは、私の他に、G-Inの会長で菱輝技術センター株式会社代表取締役の原敏城氏、同じくG-Inの副会長で有限会社サンメンテナンス工機代表取締役の深井重貴氏の2名で、二人の仕事を簡単に言うと「製造業」のオーナーといったところでしょうか。そして、中国ビジネスに精通した顧問とミルゲートからの出向者、いずれも在日華人の2名が業務のサポートをしています。

私、原氏、そして深井氏の3名が所属するG-Inは平成7年の設立。現在26名いるメンバーの内、殆どが製造業のオーナーで、そこに7年ほど前、広告屋の私がひょんなきっかけで入会しました。以来、私はG-Inの場で殆ど仕事の話をしてきませんでしたし、たまに自社のアピールをしても、果たして皆さんに理解していただけたかどうか甚だ疑問といった感じで、私自身も「ま、知り合いが多いことはいいことだ」程度の気持ちで、時間の空いたときに思い出したように会に参加する、限りなく「幽霊会員」に近い存在でした。所詮「広告屋」と「製造業」は縁遠い間柄だと考えていたのです。
「広告屋」と「製造業」。中国を舞台に初めて交わる

ところで、話は今から2年ほど前に遡ります。当時、私の経営するミルゲートでも、御多分に洩れずリーマンショックの煽りを受けて広告の扱いが減り始め、さらにWEB領域のプロモーションを標榜する同業他社が増え始めたことで、何かしら他社と差別化を図る事業の確立が急務となっていました。その中で私が選んだのが中国。もともと身内で随分前から中国に進出している人間がいたので、その彼の伝手を頼りに、日本企業の中国向けプロモーション事業を開始しました。そして、在日華人を社員として迎え、度々中国へ出向いて媒体社や協力会社の開拓を始めて少しずつ基盤が出来始めたころ、20年来の付き合いになる在日華人(AARIの現顧問)から「江蘇省の常州市と仕事をしてみませんか?」との誘いを受けたのです。

初めて訪れた常州市では、大規模に整備された開発区を視察したり、巨大な市庁舎を案内されたり、そして偶然別件で常州を訪問していた原氏、深井氏の両名とともに市政府の高官と会食を共にしたりと、予想外の歓待を受け、以後、市政府とは比較的深く人的交流を開始することになります。ただ、当初常州市側が私に期待をかけてきたのは開発区への企業誘致。知り合いやクライアント企業に幾度か話を持ちかけてみましたが、「広告屋」の私に企業誘致など実現できるわけがありません。常州市側からの期待に応えられず、とはいえ築いたコネクションは無駄にしたくない。先方からの状況打診にも「なかなか上手くいかなくて・・・」と、何とも不甲斐ない回答をしているうちに、1年以上の月日が流れて行きました。

そんな中、転機は半年ほど前、原氏と会話をしている中で訪れます。「御社も中国で広告をうってみたら?」と、多分に商売っ気を含んだ提案をする私に、「いや、単なる広告ではなく、もっと目に見える出会いがあるような、そんな提案が欲しい」と答える原氏。そして、「例えば以前一緒に訪問した常州市に、我々の持つ技術を売り込むような、そんな形での製造業の海外進出を実現することはできないものだろうか」といった方向に話が進んでいったのです。

そして、「広告屋」が愛知県の製造業が持つ技術情報を常州市に向けて発信し、「製造業」がその情報の選定と日中間の企業の仲介を受け持つ。そんなビジネスモデルが誕生しました。共にリーマンショック以降の構造変化の波に晒され、そして同じく海外に活路を見出そうとする「広告屋」と「製造業」が初めて交わった瞬間です。すぐに常州市を訪問し、愛知県と常州市の製造業間のソフト面での交流を提案したところ、常州市政府から全面的な協力を取り付けることができた私たちは、あいち産業振興機構の「国際ビジネス専門家相談」による中国ビジネスの専門相談員の方を始めとした各部署の方々からアドバイスを受け、この3月、「愛知アジア総合研究所(AARI)」を設立するに至ったのです。
例えば「愛知県」と「常州市」。目指すのは、より具体的なローカル間の交流

少々前段が長くなってしまいましたが、最後に本題というべきAARIの事業についてお話をさせていただきます。AARIの事業ドメインは、冒頭で述べたように「愛知とアジアを結ぶ仲介役として、製造業を中心としたクライアントに向けて、ソフト面でのアジア進出サポートを始め様々なコンサルティング業務を行うこと」です。簡単に言うと、実際に工場を建設することなく技術支援などのソフト面でアジアに進出したい日本企業と、その日本の技術力を自社に取り入れたいアジア各国の企業との仲介をすることが主な業務になるわけですが、これだけでは同業他社が多数存在し、AARIを今更設立する意義が非常に乏しいものになると私たちは考えます。

AARIがアジアの提携先として選ぶのは、例えば「中国」ではなく「常州市」といったような、より具体的なローカルです。私たちはそのローカルと徹底的に密な関係を構築していきます。そして、日本側でも、「日本」といった広いくくりではなく、私たちがメインフィールドとする「愛知県」を中心に中小製造業の皆さんとお付き合いをしていきたい。そう考えています。目指すのは、より具体的なローカル同士の交流、製造業の点と点での海外交流です。そして、点と点との交流を支援しながら、常州市以外のアジアの都市ともコネクションを深め、じっくりと確実に「アジア」という輪郭を描いていきます。

あいち産業振興機構が所管する異業種交流組織G-Inから誕生したAARI。「広告屋」と「製造業」がベクトルを共にすることによって創業に至ったこの会社が、愛知の製造業復活のひとつの起爆剤になれるよう、日々奮闘を続けて参ります。まずは江蘇省常州市。興味を持たれた企業の皆様は、是非お気軽にAARIまでご相談ください。

【愛知アジア総合研究所が提供するサービス内容】

江蘇省常州市における

  • ソフト面での進出サポート(技術支援、品質管理支援、環境対策支援等)
  • 企業への発注サポート
  • 企業からの受注サポート
  • パートナー企業の紹介(業務委託、合弁等)
  • 企業、開発区等の視察旅行の企画
  • 進出候補地の紹介
  • 各種情報およびリサーチ業務の提供     等
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