当社での本みりん作りは、手作りが基本で、先人から伝わっている製法を守り続けている。 まず、良質のうるち米に種こうじを植え付け、二昼夜かけて米こうじをつくる。この米こうじを、充分に蒸したもち米を冷やした後に米焼酎と共に加え、仕込み蔵へ運ぶ。こうして作られた「もろみ」は均一に熟成するよう「櫂入れ(かいいれ)」を行うことで、こうじの働きが良くなり、熟成が進む。蔵人が竹製の棒「櫂」を使い8の字に満遍なく混ぜ合わせるやり方は、昔も今も変わらない。一方で、温度管理については、空調システムを導入し18〜20度に厳密に調整を行なうなど、昔ながらのやり方を守りつつ、機械化など現代のやり方を組み入れることで、よりよい製品作りに向けしたたかに姿を変化させている。
もろみは、仕込から2〜3ヵ月熟成された後、二昼夜かけてじっくりと搾られる。時間をかけ搾ることにより雑味のない、本来の味わいと純度を保った本みりんとなる。
搾られた本みりんは、さらに半年から一年の間、ゆっくり寝かされ、熟成されることになる。
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