平成7年頃からは、部品の軽量化などに対応するために金属加工にとどまらず、樹脂成形も開始する。しかし、後発メーカーが既存メーカーに食い込む余地は少なく、他社が断るような難しい内容の加工依頼しかなかった。初めて受けることができた加工部品はガラス繊維を含んだ樹脂成形という、技術的にも設備負荷的にも高い依頼であったが、苦労の末何とか加工技術を確立する。これに加え、切削加工以上の精度が求められる成形や、コスト削減のための切削加工レス製作の提案など、当社のそれまでのノウハウを活かすことで独自の地位を確立することになる。
「技術面では、型の構成部品を内製化する等して、100分の2〜3ミリの精度の円を出したり、完成形を想定して金型をわざとねじってつくるなど独自のノウハウを蓄積しています。こうした様々な加工ノウハウを積み上げた結果、もともとは金属製品であった燃料ポンプのモジュール部品などを、当社で加工した金属部品と樹脂とを一体成型化することにも成功し、軽量化やコストダウンの提案として採用していただいています。」
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