株式会社ジートライズは、少数の会社ながら、平行度、平面度0.5ミクロン、面粗さ0.1Z(鏡面研磨)の研磨技術を持つ。研磨技術に携わることになったのは、父親と叔父が経営する会社の社員時代。名古屋の老舗ゲージメーカーの担当となり、叔父から技術指導を受けながら営業から製造までを一人で担ったのが始まりである。技術を身につけながらゲージ事業を順調に伸ばしたことから、当時社長であった叔父とも相談の上、検査具、ゲージ、精密研磨業界で独立するために退社する。担当していた取引先を引き継いで個人事業主として独立、2012年に法人化、2013年に現在地の春日井に移転した。その間、精密測定・加工のために業務用空気清浄機など作業環境の改善に努めるなどした結果、2008年に焼入材(鉄系)の鏡面研磨の面粗さ0.1Zを確立することになる。
「これほどの精度が出せるようになったきっかけは、あるセミナーに参加したことでした。ただ、そこで使用したマシンは数千万円のものでしたが、使用する砥石や加工条件を試行錯誤し、当社の平面研削盤で使ってみたところ、かなりの手応えを感じることができ、鏡面研磨の道が大きく開けました」と杉浦社長。
機械メーカーからは、“このマシンでこれだけの精度が出るとは一度も聞いたことがありません”と驚かれたとのこと。
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