2020年4月に545.91円/kgであった銅の月間平均価格は、1年後の2021年4月には1017.66円/kgと高騰が続いている。従来よりも配線が必要になる電気自動車や太陽光発電、風力発電向け需要が伸びたためとされる。こうした高騰を背景に、銅を素材とする大物加工を受注する企業が減っているとされる。材料費が高く不良が発生すると自社持ちになってしまうリスクを考えると、技術に少しでも不安のある企業は断らざるを得ない。こうした状況を追い風に大物受注にも対応しているのが近藤金属工業株式会社である。70年近く大手電機メーカーの協力工場として、鉄だけでなく銅・アルミといった非鉄金属の鈑金・プレス・溶接加工に一貫生産体制を構築し携わってきた。銅などの柔らかい金属プレス品を納品すると「取り扱いがきれい」と高い評価を受けるなど、他社が扱いづらい銅などの加工に強みを持つ企業である。 |