1. HOME
  2. 専門家派遣事例3

専門家派遣事例3

効果的な人事管理システムの構築

 

1.専門家名 禰宜田 政信
2.企業名 アット工業株式会社
3.所在地 愛知県碧南市川口町1-125
4.事業内容 自動車部品、電機部品、事務機部品の製造販売、金型設計製作
5.創業年月 昭和45年 3月
6.従業員数 28人
7.資本金 14百万円
8.年商 512百万円

 

9.支援内容の構成
ア.企業概要

当社は、自社ブランド製品は扱っておらず、大企業の協力工場として、自動車部品を中心に電機部品、事務機部品等の金属プレス部品を製造している。 金型製作から最終部品の製作まで、一貫した生産体制を有しているとともに、IT技術に長けた従業員もおり、同規模同業種企業と比較して、大変質の高い経営資源を有している。 また、大変優れた生産管理システムのおかげもあり、正社員と臨時社員の組み合わせによる工数管理を適切に行い、毎年確実に利益を計上している。 当社の主な生産設備はプレスロボットライン2基、トランスファロボットプレス2台、順送りプレス3台、機械プレス2台、ブレーキプレス1台、スポット溶接機10台、 専用単能機8台、直線振動バレルライン1基、乾式遠心流動バレルライン1基、金型製作に要する設備一式(3DCAD、ワイヤーカット、放電加工機、NCフライスなど) である。 生産形態は100%受注生産であり、トランスファロボット、プログレシス等プレス加工を主体に、金型設計製作からスポット溶接、プレス加工品の切削、バレル研磨にいたるまで一貫した生産体制で行っている。

 

イ.経営課題

ここ数年、古い社員が定年退職で辞め、代わりに高校の新卒の社員が数名入社した。 厳しい競争環境の中、社員全体のやる気の向上や能力開発を計画的に行うための、簡単で効果のある人事システムを確立する必要性が高くなっている。

 

ウ.派遣理由

当社も数年前に一連の人事システムを導入する試みを行っている。 しかし、現在では、時代の変化の中にあって、その一部しか稼動していない状況であり、この度、この時代にあうように、 簡潔に実施できるシステムの導入を期待して専門家の派遣を要請した。

 

エ.具体的アドバイス

賃金テーブル等の見直し。
人事考課制度の見直しー新しい人事考課表の作成、人事考課採点表、人事考課採点集計表等の作成。
賃上げシステム、賞与金額検討システムの作成。
簡易型職種別等級別職能要件一覧表の作成。

 

オ.支援の効果

1.エクセルの関数等を使って賃金テーブルと各従業員の賃金とをリンクさせて、 簡単に賃上げのシュミュレーションを行えるシステムを作成したので、省力化がはかれた。
2.表計算ソフト・エクセルで人事考課採点集計表を作成したので、評価要素ごとに5,4,3,2,1の各従業員の評価結果だけを入力すれば、 自動的に総合評定が出てくるようになり、いままでより、格段の省力化ができた。
3.数年前に作成した各規定等をワードによって書き換えたので、今後は、自社で各種改訂ができるようになった。
4.賞与金額の連続性等を検討するために、これまで専務が手書きで作成していた従業員賞与金額検討表を 表計算ソフト・エクセルを用いて賞与金額検討システムを作成したので、今後の省力化に期待できる。
5.職種を、業務職、製造職、技術職、管理監督職の4つとし、等級を7つとし、 等級別職種別にそれぞれ10こ程度の課業を書き出すこととし、その作業を進め、完了させた。 これによって、どの職種の何等級の人は、どのような課業を完全にできなければならないか、がはっきりと示され、 能力効果が可能となった。また、上司が部下の等級にふさわしい仕事を与えたらよいかの目安にもなり、 人事考課中の業績考課の公正度が増すことになった。
6.6回にわたる指導において作成したフォーマットやシステムを2枚のフロッピーにまとめるとともに、 その使用方法、つながり等の確認を行ったので、今後の人事システムの運用が大変やりやすくなった。

 

カ.経営者の一口コメント(派遣を受けた感想)

6回の指導を通して、改善したいと考えていた点については、ほぼ満足いく形で改訂することができました。 また、今まで、手書きで検討していた昇給や賞与については、表計算ソフトに置き換えることができて省力化に大いに役立っています。 専門家派遣事業については、当社をよく知った専門家を指定して依頼できること、国や県の補助金を受けられるので費用が大変安いこと、等大変優れた制度であると思います。 課題を明確にして依頼すると効果は大きいと思います。

 

【 お申込み・お問合せ 】
公益財団法人あいち産業振興機構 経営支援部 経営アドバイスグループ
〒450-0002 名古屋市中村区名駅四丁目4番38号 ウインクあいち 14階
電話:052-715-3070
FAX:052-563-1436
E-Mail:info-advice@aibsc.jp