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専門家派遣事例6

中間管理者のレベルアップと目標管理の導入

 

1.専門家名 大橋 英敏
2.企業名 株式会社 中日ステンドア-ト

代表取締役

3.所在地 岡崎市在家町竹戸10
名古屋市中区大須2-9-33 アスタービル6階
4.事業内容 オーダーメイド装飾ガラスの制作及び施工
一般建築業・ガラス工事・建具工事業(般-5)第54065号
5.創業年月 昭和54年4月
6.従業員数 32名(内デザイナー5名)
役員数4人
代表取締役会長 山本善文   専務取締役 山本和
代表取締役社長 溝口禄章   常務取締役 渡辺美子
7.資本金 1500万円

 

 

9.支援内容の構成
ア.企業概要

(1)規模
当業界では日本一の規模です。この業界は零細企業が大半を占めているのが特徴です。 (取引高・設備・人数等)
(2)生産システム
全てが受注生産です。顧客の問合せ・注文時に制作スタッフと綿密な打ち合わせをします。
本社はショールームでありステンドアートのギャラリーです。
ここで展示作品を観ながら顧客がイメージできるものを作品にします。
一度足を運ぶことをお勧めします。 ものすごく綺麗で感動しますよ!
(3)創作力・制作技術力・デザイン力
当社の強みです。
業界初め多方面から高い評価を得ていますし公共施設等のコンペに応募し最高レベルの評価を得当選しています。
本社のショールームに展示されています。
顧客満足度を高めるには日常の研鑚が求められます。
顧客の求めるイメージ作品を具象化する創造力・制作技術力・デザイン力等の担当者が3者一体となって初めて満足度の高い作品が完成されます。
それぞれの担当者は専門書・視察・美術館・インターネット等情報収集し研究しています。
(4)若いスタッフ
従業員の平均年令は27歳と若くしかも質の高いスタッフで構成しています。若さが創造力と活力を企業に与えています。大きなおおきな財産です。
生き生きと仕事に打ち込んでいる姿勢は企業の将来が期待されます。

 

イ.経営課題

1.中間管理者のレベルアップ
2.売上アップのための市場開拓
初めに社長から1基本と2実行に重点をおいた内容の支援を期待しますと要請を受けました。 この点は私もまったく同感です。基本なくして第2ステップありえないまさしくです。

 

エ.具体的アドバイス

1.中間管理職のレベルアップ研修
対象者は入社3年から8年の勤続年数10名で年令は20代です。
この課題解決は4回で解決致します。主な解決手順の項目をご紹介いたします。

聞き方 (1)社長が年頭に話した今年度の経営方針を3つ記述して下さい。
(2)当社の経営理念を記述し読み上げて下さい。
具体例 10名全員に(1)(2)を発表していただきました。
ねらい 常日頃の行動基準の把握、管理者レベルの把握と管理者としての伝達能力の把握でした。
今までは聞いておしまい、その時が過ぎれば 忘れてしまうの繰り返しで余り効果は期待できません。
一度自分の頭で考えて書面に書く作業の繰り返しで体に覚えさせる。 体が覚えれば自然に反応します。これが基本の第一歩です。 特に管理者は企業方針を把握していなと企業の舵取りができません。 経営者の考えが管理者全員の共通目標としてとらえ一丸となって目標達成に企業努力し始めて成長できます。
起業戦略とは 企業戦略について作業します。
SWOT分析 当社の強み弱み、当社の脅威機会についてシートにそれぞれ5つ記入していただきました。
ねらい 管理者として企業をどう見つめ行動し何等かの措置等しているか企業観察力と提案行動力の把握。
管理者全員が強みとして創造力・技術力・制作力・開発力と顧客満足の高さ(納期の徹底厳守)を挙げていました。
自己分析 SWOT分析と同じ手法で自己分析をしました。
ねらい 自分のことをどれだけ熟知しているか。 自分は管理者として受け入られる信頼にたる行動をしているか部下が管理者と認知しないと指揮命令はスムーズに機能はしない。 このことを認識させる作業です。
第2回目
求められる管理者像 当社の管理者像のあるべき姿について5つ以上シートに記入作業していただきました。
ねらい 管理者たちが描いている管理者像の把握と当社における管理者マニュアルの作成と管理者必要要件。
管理者の役割・基本姿勢・必要要件に付いて説明し管理者のあるべき姿とのギャップの認識作業をしました。
目標管理の導入 目標管理の導入は管理者を育てます。目標管理シートの記入の仕方を体験しました。ロール・プレイングでそれぞれ3回練習しました。
ねらい 1. 管理者の役割、基本姿勢等を体で会得
2. 目標管理シートの記入訓練と指導方法の標準化。
部下の意見を聞き課題解決に必要な適切なアドバイスと目標期間までに達成させる指導力、 分析能力の養成です。部下の動機づけ、やる気、創造性、積極性を高める。

 

2.践力の養成
当社の経営目標と部下の目標が経営目標を達成するに必要な目標にたるものであるかをチェックします。
乖離しているときは修正します。
2日間で実際に記入作業をしていただきました。
管理者の目標、従業員の目標と全社員の目標管理シートができました。
管理者を含めた全従業員の仕事への取組姿勢が杷握できましたのが大きな収穫です。
あとは継続的指導力を期待します。

 

オ.支援の効果

当社は平成15年1月6日に山本社長(現会長)から溝口新社長へ交代されました。 山本会長が創業以来22年間に渡り血の滲む経営努力で今日の地位を確立されました。 土台の上に何階建てのビルが構築できるか重要な初年度です。

当社は全て手作業で労働集約性生産です。従って従業員の能率が経営能率を左右します。 管理者の管理能力が問われる所以です。しかし芸術性が問われますから能率第一主義では良い作品が製作できません。 これを根底にし管理者の意識改革をすれば最低20%の生産性のアップができます。
はや効果が出てきていますと社長が具体例でお話ししてくださいました。
仕事に対する姿勢がやらされるからやるにかわりつつある現象がみらる。
部下に対する接触の仕方も変わってきています。
若い管理者は真面目に素直で真剣に取り組んでくださいましたので吸収力が早く効果も早く出てきました。 研修終了後もこの取組み姿勢を継続されること期待します。一年後の成果を楽しみにしています。

売上アップのための市場開拓
対象者は5人で販売担当者です。
山本専務が総括責任者で陣頭指揮をとっています。

営業の本質は
1 開発業務・・・セールス、企画提案、新規開拓
2 営業にともなうさまざまな処理です
1と2の時間比率の理想は1が7で2が3といわれています。

当社はこの水準 まであと一歩です。顧客は貴方を待っています。
2に時間を取られないようにするにはどうすればいいか販売担当者で考えてシステムを確立して下さい。 基本は営業管理です。1年・6月・3月。1月・1週間の計画を立て効率よく営業活動することが一番です。
新市場開拓し売上アップする前に既存の顧客に対して十分な営業をしているか再考してください。 まずABC分析で上位30社を抽出しこの30社に対して徹底的に営業をかけるほうが先決と思われます。 これが基本ですし既存客への営業力のほうが効果も高い反面、新市場開拓へ費やすエネルギーは数倍以上です。 企画提案力を高め積極的にプレゼンテーションを展開すべきです。 こんにちは何かないですかの営業から、これを提案しますの企画提案型営業をすべきです。

基本力と実行力
基本の考えが身につくと力となり基本力変化しますし実行も自然に体に違和感なく行動できれば行動力、 実行力になり企業の人財になり人財×数が企業の成長のバロメーターになります。変化が期待できる企業です。

 

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