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夏は涼しく、冬は野地板の結露を防止する遮熱瓦を開発
−瓦の裏面に低コストでスズをコーティングする技術を実用−
愛知県産業技術研究所 記事更新日10.05.06
■問合わせ先
常滑窯業技術センター
〒479-0021 愛知県常滑市大曽町4-50
TEL0569-35-5151 FAX0569-34-8196
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1.遮熱瓦の開発背景
近年、関東以西の都市部を中心に夏のヒートアイランド化現象が問題化し、住宅内で高齢者が熱中症になるなど深刻な被害も報道されました。また、夏季の電力需要増加に対して供給不足が発生するなど電力需要の安定が求められています。
この現状に対して、国は平成18年に住生活基本法を制定しました。この法律は、質の高い住宅の供給への転換を促しており、その柱の一つとして、快適な温熱環境の確保を掲げています。  
他にも、国土交通省の「ヒートアイランド現象緩和のための建築設計ガイドライン」の中では、日射反射率の高い屋根材を選定し、建築物への入熱量を抑制する方法が求められ、企業による製品開発も盛んに進んできました。

2.屋根遮熱の現状
最近の遮熱性能を持った商品としては、瓦の表面に日射反射率の高い顔料を使用し、住宅内への熱の蓄積を防ぐ商品があります。しかし、色種が白色系に限られ、屋根材としての意匠性に難があり普及は進んでいません。一般的に、屋根材は反射率の低い黒色系が好まれる傾向があります。黒顔料には主としてカーボンが用いられますが、太陽光の反射率が0に近いため、屋根瓦の表面温度は夏には80℃を超えることがあります。
遮熱性能を高めるために、化粧スレート瓦などは、野地板上にアルミニウムシートを貼り、屋根材の下で輻射熱を反射する方法が検討されました。しかし、この工法は、施主にとって施工費用の増大となるので、普及が進んでいません。
現在の工法は、省エネ効果を高くするために断熱材を多く使用する方法をとっています。冬場 においては効果的と言えますが、夏場には室内や小屋裏などにこもってしまった熱がいつまでも抜けないというデメリットも出ています。いかに住宅の外側で遮熱し、熱を屋内に入れないかがポイントになります。
そこで、愛知県産業技術研究所常滑窯業技術センターでは平成19年度に開発したショットコーティング技術を適応し、意匠性に影響しない瓦裏面での遮熱方法の検討を始めました。
ショットコーティング法は、錆取りやガラスの加飾で使用されているサンドブラストの媒体である 砂を金属に置き換え、削り取る代わりに金属薄膜を形成させる技術です(図1参照)。コストは装置以外に遮熱性のある軟質金属粉と圧縮空気があればいいので安価に成膜できます。

3.開発した遮熱瓦の特徴
開発のポイントは2つあります。まず、屋根材の主流の色である黒でも遮熱効果を持たせること ですが、これは、三州瓦の裏面に遮熱効果があるスズなどの金属をコーティングすることで解決しました。2つ目はその低放射性遮熱金属薄膜を三州瓦裏面に低コストで付着させることでした。こちらは、ショットコーティングによる陶磁器へのコーティング方法を開発し、解決しました。
スズなどの低放射性遮熱金属薄膜を瓦裏面に形成することにより、真夏に太陽光で暖められ た瓦から野地板への熱放射を大幅に減らすことができました。図2は、表面から加熱した瓦裏面の熱放射をサーモグラフにより測定した事例です。
三州瓦の裏面にコーティングすることで、黒系の釉薬瓦やいぶし瓦でも意匠性を害さず遮熱効 果が得られます。また、遮熱層が裏面にあることで紫外線や砂塵の影響を受けないため、メンテナンスフリーで消費者に受け入れられやすい瓦となっています。

模擬屋根を用いて遮熱瓦の遮熱効果を調べた結果、戸建て建売住宅で広く使用されている化粧スレート瓦に比べて約11℃、既存三州瓦とは約5℃の小屋裏温度の低下が認められました。また、冬の夜は屋根からの放射冷却を抑えるため、結露による野地板の劣化を防止し、住宅の耐久性を向上させることができます。これにより真夏の住生活の快適化・省エネ化だけでなく、冬場の結露防止による住宅の長寿命化も期待できます。
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