はじめに
近年、食品業界では、地域活性化を目的に各地の特産品を利用した商品提案が盛んに行われています。パン業界においても、地域の特産品である野菜・果物を使った総菜パンや菓子パン、県内産の米粉を使用した米粉パンなど、地産地消をコンセプトとした商品が数多く見られるようになりました。こうした商品は、消費者に限定性・希少性を感じさせ、好意的な印象を与える傾向にあります。そのため、多くのパン製造者が、新たな地域素材を活用した新商品開発への意欲を示しています。
当センターではこれまでに、パンの主原料の一つである酵母(イースト)を自然界から分離し、それを活用した商品開発を支援してきました。ここでは、愛知県内で採取した花由来の酵母をパン製造へ活用し、製品化に至った事例について紹介します。
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