3.ショットピーニング材のSEM-EBSD測定
ショットピーニングを行った材料は冷間圧延鋼鈑(SPCC-D)、投射材はSiO2(#300)、投射圧・時間・距離は0.4MPa, 10sec, 100 mmです。このショットピーニング材について、断面試料を作製し、試料表面から深さ約100μmまでのSEM-EBSD測定を行いました。
図2(a)から、試料表面近傍では結晶粒が扁平な形に微細化したこと、表面から20μm程度では結晶粒の大きさは変わらないが粒内に生じたき裂が見られます。また、図2 (b)では、表面から約20〜30μmにて、(a)で見られたき裂の位置に対応して結晶粒内で方位を示す色が変化しており、粒内で不均一に結晶が歪んだことが分かります。
このように、ショットピーニング材についてSEM-EBSD測定を行うことにより、微細な金属組織の様子が明瞭に把握できます。 |