2.乳酸菌を活用したおからの保存性向上と有用物質生産
当センターでは、乾燥設備を持たない多くの中小豆腐企業でも導入可能な、保存性向上と有効利用の両者を可能とする方法として、乳酸菌による保存性向上技術(バイオプリザベーション) の導入を検討しました。食品製造用の乳酸菌や発酵食品から分離した乳酸菌から、栄養源の添加が不要で、屋外での処理や室温での発酵といった条件下においても、腐敗を抑制可能な乳酸菌を選定しました。その結果、二種類の乳酸菌を組み合わせ、混合比、接種量、容器への詰め込み密度を最適化することで、24時間以内に腐敗原因菌の生育を抑制可能なpH域にすることができました。適切な包装条件により発酵物は長期保存が可能です(図1)。
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