1.はじめに
近年、ものづくりにおけるデジタル化が進み、CAD(キャド)システムを用いた製品の設計データを起点にして、その後の工程である加工や検査まで一括して管理することで高効率・高品質な加工を実現できるようになりました。しかし、実際の加工現場では、様々な要因により、加工品の形状には設計形状から誤差が生じてしまいます。日本産業規格(JIS)では、断面形状について、円であれば真円度、異形状であれば輪郭度といった評価指標が各種規定されています。出荷前の検査として、加工品がこれらの評価指標の許容値(公差)の範囲内に収まっていれば問題ないのですが、許容値を超えてしまっている場合には、出荷を控えるとともに、早急に最善策を打たなければなりません。
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