愛知県の北西部周辺は今から1,300年も前の奈良時代から織物業が栄えていました。麻、絹、綿と移り変わった素材は明治、大正時代に毛織物に受け継がれ、国産毛織物の開発・生産の一大拠点となり、現在も世界に冠たる毛織物の産地を形成しています。 現在は毛織物を核としつつも様々な素材を扱っていますが、今も変わらぬ産地の特徴は紡績、撚糸、染色、製織、整理、産地卸、縫製までを産地内に集積・包含し、糸から織物まで一貫した生産体制を敷いていることです。
「ジョイント尾州(JB)」というブランド名は、尾州の織物が、糸、撚り、染め、織り、仕上げ、付加価値加工の各段階の産地企業の卓越した意匠力、技術力を各社の協力のもと、ジョイントして生まれることから名付けられました。
また毛織物はファッション産業では主役を占めるアウトウェアの最重要素材として扱われてきましたが、これもアパレルメーカー、小売業などとの協力・協同、ジョイントにより生み出され、発展してきたものです。
アパレルメーカーや小売業との協力・協同などのジョイントを深め、新たなる価値創造、消費創造を触発していく思いも「ジョイント尾州(JB)」のブランド名の中にこめられています。
またすでに尾州産地の素材は欧州、北米、中国などに輸出され、デザイナーブランドなどに多用されていますが、百年余の伝統に培われた意匠力、技術力で、高付加価値素材としてさらに世界のファッション産業とともに進むことができる「ジャパン尾州(JB)」として新たなる地位をこの産業に将来築きたいと思っています。
|