昨年の尖閣問題以来、ご多分にもれずAARI、そして私が経営する広告会社ミルゲートでも、対中国ビジネスにおいては随分と逆風にさらされてきました。
実を言うと、尖閣問題が原因で、例えば常州市政府などの中国側パートナーとの関係が拗れてしまったということは皆無に近く、どちらかというと悩みの種は加速度的に進む日本側クライアントの中国離れでした。
ここでマスコミ批判をするつもりは毛頭ありませんが、連日繰り広げられるデモや日系企業の襲撃に関する報道は、「もしかしたら中国には可能性があるかもしれない」と中国市場への進出を考えだした中小企業オーナーを、「だから中国は・・・」と一気に嫌中派に変えてしまうぐらいの影響力は十分に持っていたようです。
我々としてもクライアント企業の中国離れをただただ指をくわえて見ているわけにもいかず、一気に関心が高まったタイをはじめとする東南アジア方面へと業務を広げていくことを模索し始めたのですが、そんな折に出会ったのが大韓貿易投資振興公社(KOTARA)でした。
少々乱暴に説明すると、KOTRAは日本貿易振興機構(JETRO)の韓国版といったところでしょうか。韓国の貿易振興および韓国への外資誘致をミッションとした組織で、日本では東京、名古屋、大阪、福岡の4都市に拠点を持っています。
我々は名古屋貿易館といわれる愛知・岐阜・三重・富山・石川・福井の6県を管轄するブランチのスタッフとの交流を始めたのですが、当初は正直なころ「今さら韓国というのも・・・」という気持ちを持っていました。それが半年ほどKOTRAと情報交換を続けるうちに「もしかしたら韓国も面白いかもしれない」と考え始めるようになったのですが、ちょうどそんなタイミングで、ソウルで開催される「Foreign Investment Week 2013」への参加の誘いを受けたのでした。
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