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  トップ > 経営戦略レポート 海外支援 > 第18回 BtoBマーケティングを考える(1/3回)
AARIアジア中小企業レポート
株式会社愛知アジア総合研究所(AARI)

記事更新日.14.04.

製造業を中心とした愛知県および東海地域の中小企業に向けて、アジア各都市とのコネクションと様々なソリューションに関わるノウハウをもとに、技術支援、品質管理支援、環境対策支援等、ソフト面での海外進出をサポート。第一弾として、中国江蘇省常州市への進出サポートを展開中。
■問合せ先
〒460-0011 名古屋市中区大須2-23-36 ラディアント大須2F
電話 052-205-8033 FAX 052-205-8034
E-mail info@aa-ri.cojp URL http://www.aa-ri.co.jp
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■第18回 BtoBマーケティングを考える(1/3回)


執筆者:株式会社愛知アジア総合研究所 代表取締役 乗松薫
1970年名古屋市生まれ。1996年早稲田大学法学部を卒業後、岩手朝日テレビを経て、2000年ヤフー株式会社入社。2003年、名古屋にて株式会社ミルゲート(旧 有限会社エヌ・プランニング)を創業。以後、WEB領域を中心に、ナショナルクライアントから中小製造業まで、数多くの企業の国内およびアジア地域へ向けたプロモーション業務に携わる。専門領域は国内およびアジア市場へのプロモーションプランニングおよびコピーライティング。2012年3月、株式会社愛知アジア総合研究所を設立し、代表取締役に就任。


中小BtoB企業が抱える国内マーケティングの課題

1月の終わりに、AARIとミルゲートの共催で「BtoB企業のための、初めてのインターネット広告」と題したセミナーを開催しました。AARIに寄せられる海外進出への相談が増える中、実は国内市場に向けてのマーケティング対策が十分でない中小企業が意外と多い現実を目にし、「もう一度企業の皆さんに国内マーケティングを見直してもらおう」と思い立ったのがきっかけです。

国内マーケティングを充実させて成果があがれば、それに越したことは無く、無理に様々なリスクを背負いこんで海外に出ていく必要はありません。そういったわけで、セミナーでは主にインターネットを利用した国内でのBtoBマーケーティング対策についてお話をしたのですが、今回、そして次回のレポートでは、そのセミナーでお話しした国内対策を、そして最後に海外対策といった具合に、3回に分けてBtoBマーケティングについて触れてみたいと思います。

あるマーケティング会社がBtoB企業約250社に対して実施した調査によると、 現状実施されている国内マーケティング施策の上位3位は、

1位 展示会出展
2位 メールマガジン配信
3位 自社セミナー開催

の順で、それに対して
現状抱えている問題は、

1位 マーケティングの成果が見えない
2位 商談に結び付かない見込客が多い
3位 マーケティングにリソースがさけない

といった結果になったそうです。

つまり、少々粗っぽく言うと、
「展示会出展やメールマガジンの配信、そしてセミナーの開催だけでは、なかなか成果が見えてこない」
といったところでしょうか。

ここで、上位3つの施策についてメリットデメリットを考えてみましょう。

まずは展示会出展です。
中小企業にとって、商工会議所主催の展示会や業界向け展示会などは、新規見込み客獲得のための格好のアピールの場となってるのは恐らく間違いないでしょう。実際にAARIやミルゲートの多くのクライアント企業が毎年決まって幾つかの展示会に出展していて、それなりの成果を収めていると聞いています。コストがかさむこと(最近は自治体などの補助があったりもしますが)や人的なリソースを強いられることを差し引いても、多くの有望な見込み客と実際に出会えるメリットは大きく、その意味ではBtoB企業にとって展示会は欠かすことのできないマーケティング施策と言えるかと思います。

ただし、デメリットもあります。

先に述べたようにコストと人的負担が大きいのに加え、何よりも展示会は時期を選べません。開催時期は主催者次第で、例えば新製品を開発したタイミングでアピールしたり、特定の製品やサービスが市場から求められるタイミングでマーケティングをしかけることが難しかったりします。また、展示会会場で出会うことのできた見込み客にしかリーチが及ばないといったデメリットもあります。

次にメールマガジン配信です。
そもそもメールマガジンはメールアドレスを交換した既知の相手に対して配信するわけですから、リピーター顧客を獲得できるメリットはあっても、今以上に新規見込み客の間口を広げることができないというデメリットがあります。

最後に自社セミナー開催ですが、これは何よりもセミナー参加者を囲い込めるということに大きなメリットがあります。しかしその一方で、新規の参加者を集めることが回数を重ねる毎に困難になってくること、さらにはそもそもセミナーに適さない業種にとっては有効なマーケティング施策にならないといったデメリットが挙げられます。

と、まあこんな具合にどの施策にも一長一短があるわけですが、多くの企業が上位3位の施策に取り組みつつも「マーケティングの成果が見えてこない」という課題を挙げているということは、どうやら上位3位以外のもので、何か成果を上げられるような別の施策への取り組みを見つける必要がありそうです。
 
今、何故BtoBマーケティングなのか

さて、「別の施策への取り組み」について述べる前に、そもそも今、何故BtoBマーケティングが重要なのかという前提を確認しておきたいと思います。

これまでの本レポートと同様、ここでも製造業を中心に話を進めていきますが、殆どマーケティングに取り組む必要の無かった中小製造業の方々が、このところ様々なマーケティング施策を講じ始めているのは、「取引先の多角化」に迫られているからに他なりません。

大手メーカーによる海外への生産拠点シフトが招く国内の空洞化、そして新興国勢力との価格競争の激化の中で、中小製造業はこれまでのように特定企業からの受注に依存する体質では生き残りが図れない状況にさらされています。そのような状況下にあって、思い切って海外に進出していくのも一つの手ではあります。ただし、これには現地企業との熾烈な価格競争、進出のための投資といった大きなリスクが伴うので、国内の経営状況が盤石でない企業にはお勧めできません。その前に、まずは国内市場の中で自社の強み=USPを活かせる方法を模索する方が得策だと考えます。

USPとはUnique Selling Propositionの略ですが、これを徹底的に分析している中小製造業がどれだけあるでしょうか?恐らく殆どの企業の皆さんは、これまで競合他社と比較した自社の強みを客観的に分析する経験がなかったのではないでしょうか?

まずは客観的な立場に立って、自社のUSPを分析してみてください。
BtoBマーケティングの具体的な施策は、製造業の皆さんが長年にわたって培ってきた優れたノウハウを競合他社と比較した上で徹底的に分析し、明確なUSPを発見してこそ効果を発揮するものなのです。

まずは皆さんにUSPの発見に取り組んで頂いた上で、次回は前述の「別の施策への取り組み」について考えてみたいと思います。

 


※AARIが提供するサービス、及び常州市プロジェクトの最新情報はAARIのWEBサイトhttp://www.aa-ri.co.jp をご覧ください。情報は随時更新予定です。

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