フランスの新大統領のサルコジ氏が先ず訪問した国は隣国ドイツでEUの盟友としての舵取戦略を話しあった。同時に、週労働時間35時間を40時間にもどし経済を立直したドイツの最近の民意の操作方法を学んだことでしょう。
ところで、質問です。彼はフランス国内はどの企業に最初におとずれたでしょうか。
サルコジ新大統領の国・フランスとインドは、共に偉大なる農業立国で、自給率100%を超えるが、若者の失業率は両国とも20%を超える。実は同じ悩みをいだく。それでは、先程の質問に移りますと、答えは、世界2大航空機メーカーの1つエアバス社です。次世代エアバスの設計はインドに任せた。次に製造は、実はインドでも欧州でもなく、中国に決めた。一番多くの従業員を要し金を国に落とすのは製造である。何故中国なんだ。よりによって、中国を選んだエアバス社に懸念を表明したサルコジ新大統領の怒りに皆さまも共感されるでしょう。
インド政府の苦悩もここにあります。年収10万ルピー以上(日本円で約25万円以上ですが購買平価10〜20倍の10倍を掛けると約250万円)の人に税金が課せられている。中流層は20万ルピー以上(購買平価換算で500万円)。2年後の’09年度には1400万世帯増加し、1億3000万人となる。「近年の政府の努力による外資導入」と「毎年オーストラリア2国分の人口増と言うボーナスによる拡大一途の大いなる内需」で、中流層や富裕層(100万ルピー以上)の世帯は国民の8分の1で、更なる向上を目指す。
インド政府は、「頭脳立国」だけでは駄目で、10億人弱の低所得層の引き上げにはならない。NHKではその辺のことが理解されてない。海外から資本と技術ノウハウを入れて、多くのインド人に働く場を与えてくれることが政府の望みである。フランスの大統領選に見られるように、今の西欧全般に見られる国を二分する論議である、「弱者に活力を与え職場提供と福祉を重視すべきか」又は、「追い上げられている国際競争力を再び活性化するべきか」の二者択一の議論である。しかしフランスとは事情が違います。インドは両方を狙っているのです。方策は、外資導入と人口ボーナスによる内需である。
インドの友人が嘆いて言う。モノ造りが下手なんですよ。もっと日本に学びたいのです。最近できた「泰日モノ造り大学」のようなものを、インドにも作ってはいかがでしょうか。
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