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中小製造業は完成部品化で活路を開く(第1回)
小藤 省吾 記事更新日.11.01.05
小藤経営労務事務所
■PROFILE
1957年愛知県生まれ
中小企業診断士、社会保険労務士として企業の経営戦略、組織活性化、現場改善、労務管理のコンサルティングを行うと共に、企業、経営者団体の研修セミナー講師として活躍中。現在労使が力を合わせて作る「人を育てる人事制度」の普及、コンピテンシーを用いた組織活性化支援に力を注いでいる」

■連絡先
〒470-2531 知多郡武豊町冨貴茶ノ木15−1
電話 /FAX 0569-73-7140
E-mail: s-kotou@khf.biglobe.ne.jp

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■円高で進む生産拠点の国際化
日産が国内向け新型マーチの生産をタイ、インド、中国、メキシコといった新興国での生産に切り替えるとのニュースが、昨年の1月に新聞紙面を飾りました。全面改良にあわせて国内生産を打ち切り、国内販売分は全量タイから輸入することは主力車種の生産を海外に全面的に移管するという決断でもあり、国内の自動車産業に係る中小企業とって衝撃的なニュースでした。また10月にはトヨタがカローラの生産について2013年以降は輸出分の全てを海外工場に移す検討を始めました。
円高による為替差損の影響回避や、最適な品質・価格の物を最適な場所から調達する「世界最適調達」の戦略は、世界規模で激しい競争を行っている自動車メーカーにとって避けては通れない選択なのかもしれません。

■これからの中小製造業の戦略は
度重なるコストダウン要求に対し日本の製造業はギリギリの努力を重ね要求に答えてきました。そして更に海外調達、海外生産の動きとも戦わなければなりません。
企業を存続させるにはこの戦いに勝たなければなりません。そのためには国内企業は海外企業ではできない仕事に活路を見いださなければなりません。
私が聞いた発注企業の外注、購買担当者の意見を参考にこれからの中小製造業の生きる道を考えてみましょう。
大手自動車メーカーに部品を供給する一次メーカーの購買担当者は現状を次のように語りました。
「夏以降の急激な円高の進展で、社内の雰囲気が一気に海外調達、海外生産に変わりました。新しく外注先を探そうとしても"なぜ今の時期に国内で調達するの?"といわれそうな雰囲気です」。
急激な円高の進展と今後予想される国内需要の低迷、成長著しいアジア市場等、企業を取り巻く厳しい経営環境から、担当者は「より安く」「品質の良い」「納期が守られる」部品の調達にプレッシャーを感じています。
しかし、担当者は続けて、 「でも品質、納期面や打ち合わせ、緊急時の対応を考えると、コストさえ大きな差がなければ海外よりも国内での調達が安心できます。管理の手間が省ける完成部品で納めてくれるところがあればいいですね」。と語りました。

■完成部品の納入で活路を開く
発注企業が工程ごとに外注先から納品を受けて次ぎの工程に渡すということを繰り返していたらその都度コストがかかります。取引をする外注企業が多ければそのコスト負担と費やす時間は増大します。
製造現場では、資材調達の見直し、作業方法の改善でコストダウンは進みました。しかし、外注企業に対する発注手配、進捗管理、入出庫管理、製品検査、不良発生時の対応等、発注企業では管理コスト、品質コストの削減に改善の余地が残っているのです。 自動車プレス部品メーカーの購買担当者の話です。
「私たちが作っている小物プレス部品(量産品)は一個で何十銭の利益です。では外注企業からの納品のたびに発行している伝票作成にいくらのコストがかかっていると思いますか。納品一箱に手間と時間をかけていたら利益なんて消えてしまいます」。
海外調達を担当している大手建設機械メーカー購買担当者は日本の中小製造業に仕事を出す条件として次の話をしてくれました。 「中国も材料費は国内と大きな差が無くなって来ました。人件費も上がっています。またストライキも増えており対日感情等を考えると中国での生産もリスクが高くなってきました」。
「外注企業が多ければ工程ごとに打ち合わせや連絡をしたり、製品の入出庫のたびに伝票の整理や検査をしたりと手間がかかります。多くの加工工程を一社で責任を持って取りまとめ完成部品として納入してくれれば窓口はその一社で済みます。その分管理コストを削減することができます。完成部品として納入でき、品質、納期面で問題なくコストに大きな差が無ければ国内で調達したいと考えるのではないでしょうか。これから国内の中小製造業が仕事を取るには完成部品で納めることが最低条件になっていくと思います」。
実際に「新規に外注企業を探すなら完成部品に対応できることが条件になる」とする担当者が増えています。
二次下請である金型メーカーの経営者は厳しい経営環境におかれていても次のように話をしてくれました。
「不況であっても仕事はあります。なぜなら発注企業は自社にメリットのある外注企業を国内外を問わずいつも探していますから。経営者はその仕事を受注できる体制を作り、儲かるようにすることが仕事なのです」。
発注企業がコストダウンに注力しているなら、外注企業はこの課題を解決できる提案をすれば受注の機会は広がるのです。完成部品での納入で発注企業の手間を省き管理コストを削減する提案ができるかがポイントです。

次回は中小企業がいかにして完成部品に取り組むか、その方法を考えましょう。

  (2月1日更新)

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