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人材育成は考える習慣(クセ)作りから(第3回)
小藤 省吾

記事更新日.12.03.01

小藤経営労務事務所
■PROFILE
1957年愛知県生まれ
中小企業診断士、社会保険労務士として企業の経営戦略、組織活性化、現場改善、労務管理のコンサルティングを行うと共に、企業、経営者団体の研修セミナー講師として活躍中。現在労使が力を合わせて作る「人を育てる人事制度」の普及、コンピテンシーを用いた組織活性化支援に力を注いでいる」
■連絡先
〒470-2531 知多郡武豊町冨貴茶ノ木15−1
電話 /FAX 0569-73-7140
E-mail: s-kotou@khf.biglobe.ne.jp
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先回、考える習慣作りの第一歩として考えることの成果が「目で見える」「効果が実感できる」5S活動を提案しました。
次のステップは5S活動でつかんだ「考えることで自分を取り巻く環境が変わる」手ごたえを忘れないように、自らのスキルアップにつながる人材育成の仕組み作りが大切になります。

■人事制度は人材育成の仕組みです
人事制度とは人を育てる仕組みです。残念ながら多くの企業が導入している人事制度は「育成」ではなく「評価」が柱になり、社員の今の能力を評価し、結果に基づき賃金や賞与、ポスト等の処遇に反映させる手段となっています。
第一回に記載した自立型人間が集まっている会社であれば「評価」が柱の人事制度であっても機能します。なぜなら自ら課題を見つけ取り組む人材だから会社のサポートは不要です。しかし多くの人材は、他人からきっかけを与えられて動き出します。会社はやる気に火を点け、燃やし続けなければなりません。つまり「育成」の仕組みを作る必要があります。
■人事制度の柱は資格等級制度にあり
「頑張る」という評価の基準が明確でないと「頑張っている自分を評価してくれない。どのような基準で働きぶりを評価しているか分からない」と不満を持つことになります。
しかし筆者の経験では、「人事制度の柱に資格等級制度を入れたい。そのために社員の皆さんの人事評価を行います」というと非協力的な態度を示す場合があります。つまり評価の基準が分からないと不満を持っていても実際に評価される立場に立つと「悪い評価をされたらどうしよう」と不安を持つのです。
人事制度は「社員の今の能力を評価し、結果に基づき賃金や賞与、ポスト等の処遇に反映させる手段」「できる社員とできない社員を見分ける手段」という成果主義、選別主義のイメージを持たれている限りうまく機能しません。 人事制度は社員の「評価」のためだけではなく「育成」の制度でもあり、「人を育てる」「人を活かす」ために会社が求めているレベルと比較して不足している技術、知識、行動を明らかにし、取り組む課題を決めチャレンジすることで社員のスキルアップを図り会社の成長発展に結びつける仕組みです。この点をしっかりと理解してもらわなければなりません。
会社の成長発展を支えるのは社員です。取引先、お客様の厳しい要求に答えるには現状維持では対応できません。更なる努力、改善、変革が必要なのです。そのためにも社員が成長できる仕組みを作る必要があります。
人事制度の目的は、「人という資産に火を点け、持っている能力を存分に発揮してもらうこと」この考えを忘れてはいけません。
■資格等級制度は成長のステップ
人事制度の柱となる資格等級制度は、社員の能力に応じてランク(等級)付けすることを目的にしています。そしてランクの判断基準が各等級において求められる技術、知識、資格、行動となります。この資格等級をどう活かすかで、「ランク付けのための評価」で終わるか「人材育成の手段」になるかが決まります。
資格等級の本来の役割は成長のためのステップです。それぞれの等級で求められる技術、知識、資格、行動は異なります。上位の等級に行くほど求められるレベルは高くなります。つまり上の等級に上がるにはどのような技術、知識、資格や行動ができればいいのかが分かれば取り組む課題や目標がはっきりします。社員の持っている能力を存分に発揮してもらうための成長ステップとなるのが資格等級なのです。
■人事評価の判断基準を「努力」に置く

資格等級で「期待する技術、知識、資格、行動」を明らかにしました。この期待する技術、知識、資格、行動」が具体的にどこまでできたか、どのように取り組んだかを明らかにするのが評価制度であり、評価のためのツールが人事評価表となります。
評価制度のイメージも前述のように「社員の今の能力を評価し、結果に基づき賃金や賞与、ポスト等の処遇に反映させる手段」「できる社員とできない社員を見分ける手段」と思われがちですが、人材育成を目的とした評価制度では「出来たか出来なかったか」を評価するのでなく、社員が自らの能力向上、会社の業績向上のためにどのように努力をしたかを評価します。
等級上位の社員と等級下位の社員とでは果たすべき役割が違います。等級上位の社員には幅広い能力と結果が求められ、等級下位の社員には与えられた仕事に誠実に取り組む姿勢が求められます。
多くの企業が人事評価の必要性を感じながらのなかなか取り組めない理由に人事評価表作りがあります。本来であれば会社に合ったオリジナルの人事評価表がベストでしょう。しかし実際に作るとなると「何を書いたらいいかわからない」という問題に直面します。そこで私がおすすめするのは公表されている人事評価表の活用です。既存の人事評価表をベースとして自社に合った形でアレンジすることで対応しましょう。

おすすめサイト
@中央職業能力開発協会HP
「職業能力評価基準のご案内」

A厚生労働省HP
[キャリアマップ・職業能力評価シートのダウンロード]

■キャリアパスは成長ステップのイメージ図
成長のステップを表にしたものがキャリアパスです。

キャリアパスの意義
@会社の中で、ある等級、職位に就くためには、どの程度の期間その職務を経験しなければならないか、必要な技術、知識、経験、資格は何か、与えられる賃金等を明らかする。
A社員が外に出ても通用する人材となるための仕事を通じた能力育成プランとなる。 以前若者の就労支援を行っているNPO法人の代表者と話す機会がありました。 「今の若者は、我慢や辛抱が足りない、すぐに会社を辞めてしまうと言われます。でも多くの若者はこの会社にいて将来どうなるかが分かったとき嫌になるのです。将来の自分の姿に夢や希望が持てない会社にどうして我慢や辛抱ができますか」と彼は言いました。 自分が仕事を通じて成長する姿がイメージできないのでは仕事にやりがいは生まれません。キャリアパスを作成し成長のステップがイメージでいるようにしましょう。
キャリアパスの参考事例(介護職員向け)
厚生労働省HP 
キャリアパスモデルの公表について


■おわりに
三回に分けて「考える習慣づくり」を切り口に人材育成について考えてみました。 人を育てることは時間と手間のかかる大変な作業です。しかし会社の成長発展を支えるのは社員であり、自立型人材を採用できないなら自社で育てるしかありません。
まずは経営者が率先垂範で謙虚に学ぶ姿勢を見せることです。自ら学ぶ、取引先から学ぶ、そして社員から学ぶ。経営者の姿勢に社員は本気度を見ています。

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