浅野社長は“人を通してセキュリティを高める”“コンピューターを使わないセキュリティ対策”として、ハードやソフトウェアに頼るのでなく人への教育の重要性を提案しています。
「会社としてしっかりやっていても個人の意識が低いことで多くの事故が生じています。情報セキュリティにおける事故の99%は人災です。置き忘れ、盗難、データを持ち帰ってウイルスに感染して情報が漏れたということは、ルールを守っていれば起こらないはずの事故を人がかかわるところで起こしてしまうということです。そこを社員への啓蒙活動を含めてやっていくということです」。
「最終的に、教育、研修で自覚してもらうことです。人から言われたから、上から言われたからというレベルではいけないということです」。
昨年12月に「中小企業のために情報漏えい対策の鉄則」のタイトルでDVDの製作、販売を開始し、チェックシートを使ったすぐに実践できるセキュリティを提案しています。また今後は新入社員向け、技術者、管理者向けのリリースを予定。またJ-SOX法(金融商品取引法)における内部統制に関するDVDの製作に取り組むなど積極的に事業を展開する方針とのこと。
「DVDを購入していただき、解らない部分があればどうしたらいいかというところでコンサルに入る流れにし、それを研修につなげていきたいと考えています。また
データのバックアップサービスをしている会社を紹介するとか、“誰が何時どのバインダーを取り出したかがわかる”セキュリティキャビネットのような情報セキュリティ対策商品の販売も進めていきます」。
個人情報の漏洩に関するニュースが新聞紙面をにぎわすことが多くなりました。情報セキュリティ事故は、その後始末に多くの費用と労力を必要とするだけでなく、大切な信用、信頼を失うという企業の存亡にかかわる大きな問題となります。情報セキュリティ対策はまさしく会社を守る重要な課題といえましょう。時代のニーズを捉えた同社の発展を期待しています。
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