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  トップ > 企業ルポ 経営革新に挑戦する中小企業 > 東洋ファイン 株式会社
商品の差別化が「販路開拓」成功の鍵
代表取締役社長 松山 基邦  
東洋ファイン 株式会社
■主要事業
渦巻きバネ・樹脂金型・プレス金型・航空機用組立治具の製造・販売
■問い合せ先
東洋ファイン 株式会社
〒484-0888 愛知県犬山市大字羽黒新田字中屋敷21-1
Tel 0568-67-1421
http://www.toyofine.co.jp/
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工場内に入ると外気温との差を感じる。26度に温度管理された工場で黙々と社員が作業に取り組んでいる。その眼差しは真剣だ。 設立1966(昭和41)年、自動車部品メーカー今仙電機製作所から独立した東洋ファイン。現在は、自動車のリクライニング機構に使用される渦巻きバネの製造をメインに、樹脂金型、プレス金型、航空機用組立治具の製造も行っている。約30%の国産自動車の座席シートに東洋ファインで製造された渦巻きバネが使用されている。


低い天井が特徴の樹脂金型工場内


「単品」と「量産品」が共存

先代である父が設立した東洋ファインの社長に松山基邦氏が就任したのは、今から10年前。松山社長は「自社のつよみはチャネルが多いこと。単品のプレス金型、樹脂金型、航空機用組立治具、量産品の渦巻きバネ、4つそれぞれの製品で異なる取引先をもっている。しかし、就任当時は製品部署ごとに取引先に合わせた品質基準が存在し、企業としての共通品質基準をもつことが課題だった」と語る。そして就任1年後、社内で難しいとの声もあった品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001認証を取得する。松山社長は「企業の活性化、社員が働きやすい職場づくりをするのが経営者としての役割」と語る。その言葉を具現化する行動力が松山社長には満ち溢れている。


▲渦巻きバネを用いて車の座席シートが製造される
▲樹脂金型を用いて車のインパネなどが製造される

従業員から

差別化の図れる工場ができました。
第二製造部 営業グループ 主査(社長付) 牧野 淳 さん
以前は樹脂部門の統括をしていたが、1年半前に異動し、現在は樹脂部門の営業をしている。「『経営革新計画』により南工場が建設される前は、本社で樹脂金型を製造していた。本社ではデリケートな金属の温度管理が難しく、夏場は遮光管理や屋根に水をまくなど苦労した。今回、その際の改善点を生かした工場づくりが実現した」。


時代の変化に危機感を感じた。

「国内のみならず海外企業との競争が激化したことが、財務面に現れはじめたことから危機感を抱き、生き残るためには他社との差別化を図らなければならない」と松山社長は強く感じた。


 


社員の声から始まった課題解決

そんな時、現場の社員から「温度管理の徹底した工場で製造したい」との声があがった。樹脂金型や航空機用組立治具は精密性が求められる。しかし、原料となる鉄やアルミなどは気温の変化で伸縮してしまうのだ。高品質の商品を製造するためには、温度管理された室内での作業が必須だった。松山社長は、同様の温度管理が大手金型メーカーでは既になされていることに対する危機感に加え、元々「現場のことは現場の社員が一番知っている」という考えがあったため、「同業他社との差別化を図れる」と工場の建設を決断した。工場の建設用地探しも早かった。地元銀行に土地の売却を検討している企業がないか相談したところ、決断から3週間で建設用地が見つかった。


工場建設および資金調達がスムーズに進んだ。

以前より、事業の中長期計画について定期的に日本政策金融公庫と相談していた。「工場建設を考えている」と展望を述べたところ、担当者から「『経営革新計画』の承認を受けると、通常の条件より優遇された融資が受けられる」と教えてもらった。すぐに、申請書の作成に取り組んだ。そして、承認を得て「新企業育成貸付」などの金融支援策を活用した。



社員のモチベーション向上


「工場の図面は、現場の社員に任せた。仕事をする社員が働きやすい環境をつくりたい」(松山社長) 工場は、天井が低く窓が少ない。デリケートな機械に、外気の影響を与えにくくする独自の間取りだ。こうして、社員の声に基づき工場がつくられた。社員にとって、「自分たちの意見が取り入れられた工場」で働くことは、モチベーションの向上につながり「いいモノがつくりたい」という社内の雰囲気も高まった。


組織体制の変革


以前は製品ごとの4課体制だった。しかし、樹脂金型と航空機用組立治具が「精密さが求められる」という共通項から統合され、独立採算性の3部体制に変わり、経営目標が立てやすくなった。また、今までは各部署の専門性が高いため部署間の異動がなかったが、組織の改革によって、部門ごとのマネジメントや人材交流がスムーズになり、現場の活性化につながった。


製品の差別化による販路拡大の成功


「365日、温度管理した工場で加工している。温度による変化を受けないため、金型の精度に関して間違いがない」と製品の品質を証明できる環境が整った。顧客からの品質評価も高く、新規取引先からの受注や既存取引先からの取引拡大につながっている。 「社員は、皆この仕事がしたいと思って入社してくれている。彼らを裏切らないように、後世へ自社の技術をよりよく残すための経営をしていく。私の経営は、経験に基づいた80%の閃きと20%の経験だけどね」と松山社長は笑顔を見せる。


経営革新のポイント



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