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  トップ > 企業ルポ 経営革新に挑戦する中小企業 > 中日本氷糖 株式会社(なかにっぽんひょうとう)
トップシェアを誇る老舗企業の生産拠点刷新
代表取締役社長 福井 直也  
中日本氷糖 株式会社(なかにっぽんひょうとう)
■主要事業
氷砂糖・液糖・ガムシロップなどの製造・販売
■問い合せ先
中日本氷糖 株式会社(なかにっぽんひょうとう)
〒454-8518名古屋市中川区玉川町1-1
Tel 052-661-0111
http://www.nakahyo.co.jp/
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自然豊かな養老駅。少し車を走らせると茶色い建物に「馬印の氷砂糖」という文字が見える。そこは、創業119年を迎える尾張一宮発祥の老舗企業の工場だ。 砂糖は戦後、希少価値の高い食品だった。高度成長期には需要も多く成長産業であった。しかし、1963(昭和38)年に砂糖の輸入自由化に伴う乱売競争によりメーカーが淘汰されることとなる。中日本氷糖は、氷砂糖中心の特殊糖に特化することで生き残った。また、労働環境の改善のため、いち早く製造ラインの機械化に取り組み、1994(平成6)年、日本で唯一となる氷砂糖(ロック)製造ラインの機械化を行った。 こうして、中日本氷糖は長年にわたり氷砂糖のトップシェア(現在シェア約55%)を誇る企業として歩み続けている。 トップ企業として、業界全体の盛り上げや社会貢献につながる活動を積極的に行ってきた。2010(平成22)年、NPO法人レスキューストックヤードと災害救援に関する協定に調印。災害直後に氷砂糖を届ける体制を整えた。また2011(平成23)年には氷糖メーカーの営業権を譲り受け、100%子会社メイホウ食品の営業を開始した。 トップ企業でありつづける背景には、創業当時より大切に継承される経営理念と新たな挑戦があった。


氷砂糖(ロック)製造ライン


従業員全員の効率化に対する意識の高さ

「お客さま、従業員、地域社会、株主にとっていい会社であり続ける」2010(平成22)年、4代目社長に福井直也氏が就任した。その際、先代社長と交わした約束はこの経営理念を守ることだった。 また福井社長は、業界の歴史を熟知していたため「時代に対応する企業の変化が必要」との考えを持っていた。そこで「この経営理念を守るためには効率化意識の浸透が必要」だと考えた。福井社長はすぐに従業員全員に改善提案を義務付けるなど行動にとりかかった。その結果、職場の雰囲気は社員やパートが積極的に意見を出す風通しのよいものに変わった。 これらは全て、営業部長時代の経験が発端だ。


従業員から

製造部長を経て、2年前から工場長をしています。
南濃工場長  林 忠幸 さん
「製造部長時代に、先代から今後必要になるであろう効率化のための特命を受けました。初めは、『なぜ私が!?』との戸惑いがありました。しかし現社長になり、効率化を浸透させる中で工場のトップである私自身の意識が変わらないと従業員からの改善提案の理解もできず工場が変わらないことに気付きました。工場内の生産性を上げることで会社に貢献していきたいです」


長期的な視点での決断

工場はもともと名古屋と南濃の二拠点にあった。名古屋工場では氷砂糖(クリスタル)や液糖などを生産し、南濃工場では氷砂糖(ロック)やガムシロップなどを製造していた。名古屋工場は築50年以上たっており、老朽化が激しかった。2005(平成17)年頃、先代社長は、名古屋工場の改修工事を考えていた。 それに強く反対したのは当時営業部長をしていた福井社長だった。時代に対応すべく効率化の意識を強く持っていた福井社長は「短期的ではなく長期的な視点で考えるべきだ」と力説した。工場を一つに集約した方がランニングコストがかからず、工場の効率化が図れるからだ。福井社長の説得は先代社長の心を動かした。 先代社長が「南濃工場一拠点へ生産の集約を行う」と決断したのだ。


 


「経営革新計画」の制度を知ったきっかけ

南濃工場増設に伴い取引先の金融機関に相談した。すると、日本政策金融公庫の担当者が「『経営革新計画』の承認を受けると、通常の条件よりも優遇された融資が受けられる」と教えてくれた。すぐに、「経営革新計画」の申請に取り組んだ。「申請書の記載が難しかった。公庫の担当者に相談しながら、作成に取り組んだ」そして、「経営革新計画」の承認を受け「新企業育成貸付」の支援を活用した。



新工場の建設による業務の効率化


工場を集約したことで、コストダウンに成功した。横持ち運賃(工場間の運送にかかる費用)の削減、氷砂糖の原料を溶かす工程など重複する業務の統合ができたからだ。 また、「人の動き、物の動きなど運搬の流れに無駄がない」導線を意識し4階建ての工場を建設した。1階で原料を溶かし、ポンプで4階に引き上げ氷砂糖の製造を行い、自然落下を用いて、3階で洗浄、2階で乾燥および包装を行う工場を設計。作業効率を高め、生産性の向上にも成功した。


信頼性の証明が導いた「販路拡大」


地域社会へ貢献できるよう工場見学ができるスペースを設けた。小中学校の工場見学を受け入れ、従来の氷砂糖資料館とともに、砂糖について学ぶ場を提供している。 結果的に、お客さまにも工場内の品質管理を見てもらえるようになった。つまり、お客さまに品質の信頼性を証明できる環境が整ったのだ。 また、新しく綺麗な工場ということもあり、従業員も以前に増して衛生管理の意識が高まった。実際に、見学にきたお客さまから「衛生管理が徹底されている工場で作られている商品なので安心できる。取り引きをしたい」と言われ、新規顧客の獲得に成功し、販路拡大につながった。 「社会貢献できるだけでなく、『お客さまにぜひ工場を見に来てください』と言える環境が整っていることはありがたい。しかし、どんなにいい設備が揃っても、使いこなせる人材が重要だ。常に、従業員全員が効率化のため改善意識を高く持ち続ける企業でありたい。それが、お客さまにとっていい企業であり続けることにつながる」福井社長は、気さくな中にも終始冷静に語る。


経営革新のポイント



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