今回紹介する製品は、軽トラック用のウイング式幌です。この幌は左右両側がウイング式で開閉でき、開閉角度も二段階設計になっていて、まさに変幻自在の幌といったところです。
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「SKウイング」の開発・生産について、寺岡利之会長と寺岡高広社長にお話を伺いました。
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A : |
この製品は左右の幌がウイング式になっていることで、開閉範囲が広く、大きな荷物の積降が可能です。ウイングの開放角度が45度と90度の2段階となっているので、さまざまな用途にあわせて利用ができます。
既製品の幌に比べて、耐久性・操作性・デザインに優れ、シートは丈夫で汚れが付かないコーティングを施しています。
さらに、ウイングの側面の真ん中で折り畳めることで、ウイングを開閉することなく、小型荷物の積降ができる。また、ウイングに接触することなく、フォークリフトの積載が可能です。
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Q : |
軽トラックの幌をウイング式にしたのはなぜですか? |
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A : |
市販の幌は用途により様々なタイプがありますが、用途以外の時は、幌を取り外さなければならないのが欠点でした。
例えば、雨の日や日差しの強い日に荷物を搬送するとき、市販の幌を取り付けると、積載できる大きさや量が限られる。また、幌を外して、移動販売及び陳列販売を行っているときに突発的な降雨により、商品が濡れてしまうなど、天気に左右されることで仕事に支障が出るときもあった。
その点でウイング式は、幌を取り外さなくても大量の荷物が搬送でき、突発的な降雨でも商品が濡れることがなく、天気に左右されないのが利点であると考えました。
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Q : |
この製品を組み立てるとき、何人必要ですか?また時間はどのくらい掛かりますか? |
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A : |
最低二人は必要です。およそ1時間半で組み立てられます。ただし、現在販売しているものは、取り付ける際、車体に穴を開けるなど、素人には組み立てが難しいものなので、今後、更なる改良をして、宅配用に対応していきたいと考えています。
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A : |
取り付けの工賃を含めておよそ二十数万円です。まだまだコストダウンをする必要があると考えています。
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A : |
現時点で対応している車種は1車種ですが、順次、他の車種に対応することができるよう研究・開発をしています。
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A : |
商品の開発は5年前から始めましたが、商品の構想はそれ以前からありました。
最初は狭い場所でも停められる軽トラックで露天商を行う想定した時に、雨除けや庇をつけるのにはどのようにすればいいかを考えたことがきっかけでした。
その後、構想を練っていくに従って、農業をしているお百姓さんの休憩所として使える等、運搬や販売以外の用途に使用できると気付きました。
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A : |
ウイングの開放時にウイングを持上げる力をどのような方法で補えばよいか、ウイングを90度と45度を固定するのに、どのような部品を使えばよいか等、使用する人の立場から考え、いろいろ試行錯誤を繰り返しました。現在完成しているものも、まだまだ改良の余地があると考えています。
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A : |
現在、販売代理店を探しています。そのほかに農業の方をターゲットにして、農協の朝市などで売り込みをしたいと考えております。
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A : |
今回、初めて展示会に出展しましたが、23人の方と名刺を交換いたしました。配管工事・果物農家・個人農家・木材加工業といった様々な業種の方に興味をもっていただき、製品に関し、貴重なご質問やご意見を頂きました。
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今回の取材で寺岡会長とお話をさせて頂きましたが、現在も「SKウイング」を含めて製品に係る付属品まで、いろいろなアイデアを考え中で、それを今後の改良に生かしていきたいと語っていました。
この製品については、価格や販売方法、販売ルートなど、課題はまだまだあります。
財団法人あいち産業振興機構では、経営、販路開拓、技術開発などの専門家を無料で派遣して課題の解決に向けた支援を行っています。
また、「ビジネスプラン発表会inなごや2010」等を開催して、ビジネスパートナーを探す機会を提供する支援も行っています。 |
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