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チタンの特性を活かす
有限会社志村プレス工業所

記事更新日.12.04.03

■問合せ先
有限会社志村プレス工業所
小牧市三ツ渕原新田368-1
電話 0568-77-0135 FAX 0568-77-0947
HP http://www.shimura-press.co.jp/titanium/
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2008年リーマンショックにより「雇用調整助成金」を活用して従業員を自宅待機させていました。しかし2か月で自宅待機から教育・研修に切替え、やりたかったこと、できなかったことを実現する期間としました。それがチタンと取り組む始まりでした。
チタンは溶接・加工が難しい、しかし腐食しない、金属アレルギーがない、空気の浄化や抗菌作用も期待できる特性がありました。また、チタンが高価なため、削る、加工する失敗を押さえる必要もありました。筒状になったチタンから製品はできないか、しかもチタンの特性を活かした製品です。そのとき浮かんだのが一輪花挿しの花瓶です。なぜなら志村社長は華道40年のキャリアを持っていたからです。
他方、東日本大震災で多くの犠牲者がでました。被災者の身元確認の手段として「チタンプレートタグ」が有効と考え製品化を試みました。特にプレートにQRコードを入れることが出来れば安易な個人情報流出も防げます。また、このネームプレートタグは、徘徊する認知症老人の身元確認にも活用できます。
ドッグタグにQRコードを入れることにより、迷い犬の身元確認ができる他、ペット保険への加入確認もできます。その結果、動物病院での手間も省けます。

(病気治療の際、人間社会では健康保険証を病院窓口へ提示しますが、ペット社会ではチタンネームタグに加工されたQRコードを病院窓口へ提示する時代が訪れます。)

◆チタンと格闘する
 

チタンは優れた材料特性を持っています。しかし、それらの特性が原因となり、工具寿命が著しく短くなる、加工精度・面粗度が悪くなる、切り粉が発火しやすく火災の原因となる等、チタンは難削材に分類されます。また、扱ったことがないため十分な予備知識もありません。

シールドはわからない、陽極酸化被膜も知らないため悪戦苦闘の連続です。アルゴンガスを使って加工することを知りましたがガスボンベの値段が高くて手に負えない。メガネ産地である鯖江に足を運びました。チタン素材を使った超軽量メガネフレームの加工技術から学ぶためです。
   
●レーザー技術と出会う
 

最初はCO2レーザー(炭酸ガスレーザー)を導入しました。産業用として材料の切断や溶接に使われることが多く、レーザーマーキング加工によりチタン表面を削り、チタンネームプレートタグを完成させました。

そして波長が1/10であるファイバーレーザーを導入しました。波長が短いことにより、より細かい文字、図形をチタン表面に加工できます。(ステンレスにもカラーマーキングができます。)
 

●医療分野への広がり

 

骨折を伴ったケガは外科手術を行うことがあります。その際、接合する骨の形状に合わせて適切なチタンプレートを用います。多数のチタンプレートから手術する部位や骨の形状に適合するチタンプレートを選びます。当然、医療事故を防止するため何回もチタンプレートの製品番号を確認します。

従来のCO2 レーザー(炭酸ガスレーザー)は、線が太いため文字がぼやけて見えます。ファイバーレーザーでマーキング加工されたチタンプレートの製品番号は鮮明に見え、読み違える等の医療事故防止につながります。
 
●ビックリ! 技術力の向上へ
 

CO2レーザーを使ってステンレスを加工
世界一小さいサイコロ、世界一小さいモーター等、製造・加工技術を知らしめる告知が紙面やネットを賑わせています。それと同等と思われる加工技術を拝見することができました。サイコロ四方のステンレスをCO2レーザーで切削した自転車です。

 また、YAGレーザーを二度当てた加工技術です。写真の立方体の角にその違いを示しています。角の左右で凹凸が異なっています。更にこの立方体の凄いところは、溶接による歪みが非常に少ないことにあります。テーブルの上に置いたこの立方体を持ち上げる時、抵抗を感じます。立方体の面とテーブル面に隙間がないため、相互が吸着する現象が生まれています。そのため、持ち上げる際に重量以上の力を要するため抵抗を感じます。
 

●目に見えない副産物

 

レーザー加工を布の切断に活用しました。通常ならば布の端を縫製する必要が生じますが、熱で裁断するため、裁断面の縫製は不要になります。この布で花瓶を包みます。更に花瓶の敷物としても活用できます。製品に付加価値を付けることができました。

新しい技術を習得するために経営者と従業員との会話が生まれます。そして技術を教える・教わるためにも会話が生まれます。チタンを扱うことが人材育成につながっています。
 

取材・文 YAビジネスサポート 杉本 安行

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