今回は生地に工夫を込めた「あいちの製品」紹介です。
丸安ニット株式会社は名古屋市西区平六通りで1933年(昭和8年)創業しました。戦前、西区平六通り交差点辺りは肌着メーカーが集中していました。当時は岡崎当たりまで製品を収めていたそうです。
肌着に必要な糸を仕入、それを編んで生地を製造し、裁断から縫製、卸売まで一貫したラインを持っていました。しかし、肌着には商品ラインナップに限りがあります。そのため数年後の早い段階で多種多様な提案ができる婦人服へ方向転換しました。
糸から生地へ、メリヤスからニット(毛糸)へ転換してから80年が経過しています。1980年までは製造卸売でした。その後はニットを編むことだけに特化して手間賃を稼ぐ方向へ転換しました。しかし、愛知県の紡績産地(尾張一宮)が衰退傾向に入り、新たな方向転換へと進みました。
このとき、(財)あいち産業振興機構(旧(財)愛知県中小企業振興公社)の小規模企業者等設備導入資金を利用して高度に生地を編むことができる機械を導入することができました。これがカーシート用生地や、ネット販売されている子供服用生地(maffon)が始まり、和紙から作った糸で織った生地の製品(siffon)へと展開されました。
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