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 『バーミキュラ』 世界最高の鍋を目指して
記事更新日15.01

代表取締役      土方 邦裕
代表取締役副社長 土方 智晴

【問い合わせ先】
愛知ドビー株式会社
愛知県名古屋市中川区宗円町1-28
TEL052-352-2531・FAX 052-353-5401
HP http://www.a-dobby.co.jp/
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 今回はクールジャパンの一つでもある鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」を紹介します。水を使わず、野菜の水分だけでカレーができる「無水調理」が可能なホーロー鍋です。

 2013年8月6日放送「日経スペシャル ガイアの夜明け」をご覧になった方は直ぐにお分かりになるかと思います。

■ ホーローって?

 世界史の教科書には必ず写真掲載があった「ツタンカーメン王の黄金マスク」。時間を超越した輝きに不思議さと魅力を感じました。あの黄金マスク(BC.1300年ごろ)が実はホーローの最初期のものです。
この時代のホーローは、一般的に使われている鉄ホーローとは違い、金・銀の金属質にエナメル質ガラスを加工したもので、いわゆる金細工工芸に類似した一種の七宝でした。

身近な例で言えばミルクやココアを温める時に使うホーロー製のミルクパン。ミルクやココアに金属の臭いがうつらないのは、金属がガラス質で覆われているからなのです。 ちなみに、銅や銀にエナメル質を焼き付けたものは、七宝(焼)になります。

ホーロー技術は我々の生活に浸透しているのです。

■ 「バーミキュラ」誕生

  「ドビー」とは、織機にセットされた縦糸を制御する機械の名称です。ドビー装置と呼ばれる機械を使って織った生地がドビー織です。この機械を使うと、規則正しい地模様を浮き上がらせることができます。
愛知ドビー株式会社はもともと船舶やクレーン車の部品を製造する下請け会社でした。 「自社製品開発」のために、兄の土方邦裕さんと弟の智晴さんがタッグを組み、精密部品の銑鉄鋳造技術と機械加工技術を活かす道を探した結果、鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」が誕生しました。




 B-to-Cで何かできないか?模索している中で、鋳物が調理器具に向いていることに土方副社長は気づきました。

ホーロー鍋とは、鉄や炭素を高熱で溶かして鋳型に流し込み、それにガラス質の釉薬を焼き付けたものです。複数の中から鋳物ホーロー鍋を選択したのでなく、情報を頼りに鋳物ホーロー鍋に着目し、それをとことん追求する姿勢の結果、生まれたのが「バーミキュラ」です。

その当時の鋳物ホーロー鍋の使い方は、蓋の重さを利用して少なめの煮汁で煮詰める調理方法でした。鍋の密閉性を高めることが極めて難しいため、世界一の評価を受ける完成品がない状況です。ここに「世界一、素材本来の味を引き出す鍋」のコンセプトが生まれました。自社の技術を使ってフタと本体の密閉性を極限まで高めれば「無水調理可能なホーロー鍋」ができる。実現すれば、これまでになかった世界一の鍋が誕生します。


■ 技術開発に費やして試作 1万個以上

 当初は、鍋の表面に釉薬を均一に吹きつける技術、すなわちホーロー加工に苦戦しました。
800℃で焼成する際、表面に泡ができると不良品になってしまうのです。他方、800℃の窯で鋳物を焼成した際、鋳物自体が熱で歪んでしまい、密閉性が悪くなります。この2つの問題を解決するため、何度も研究・開発が繰り返されました。

世界最高にこだわり模索を続け、2008年9月のリーマンショックに耐え、1万個以上の試作品を重ね、改良を洗い出した結果、「無水調理可能なホーロー鍋」が完成しました。フタと本体の角度、3mmの鉄鋳物の設置面を0.01mmの精度で削る技術など、世界一にこだわった製品です。

 

■ 本社1階社員食堂

 愛知ドビー株式会社の1階には社員食堂があります。
そこには社員のコミュニケーションを深めるため連絡ボードがあります。社員旅行の集合写真の掲示の他、購入されたお客様から最近頂いたお礼メールが数十枚重ねて貼ってあります。もちろん、お客様個人を特定できない配慮をして掲示しています。製造ラインを含め、従業員一人一人にお客様からの嬉しい声が直接伝わる工夫がされているのです。



■ 本社2階キッチンスタジオ

 2階にはキッチンスタジオがあります。

現在、「バーミキュラ」を使ったレシピ本が複数出版されています。その撮影がこのキッチンスタジオで行われています。製造のハード面だけでなく、調理等のソフト面も自社で取り込む形を取っています。ちなみに、3階はメーカ直販オンラインを司るコールセンターになっています。

 専属スタッフの料理コンシェルジュが「バーミキュラ」を使ったレシピを開発しています。また、キッチン関連商品もキッチンスタジオにさりげなく陳列されています。商品イメージそのままに、キッチンスタジオのディスプレイも柔らかい雰囲気です。

■ 雑誌・テレビなどメディア取材が殺到

 2010年は32回媒体に紹介されています。特に2010年1月21日(はなまるマーケット:TBS)を皮切りにテレビでの露出が11回ありました。以降、2011年は29回(テレビでの露出が13回)、2012年は33回(テレビでの露出が10回)、2013年は41回(テレビでの露出が3回)です。2014年12月7日現在では50回(テレビへの露出が4回)です。

多数に訴えるテレビ媒体から、実際に購入を促す雑誌媒体まで、多数のメディアに取り上げられていることも「バーミキュラ」のブランド化に貢献しています。


■ 注文から2か月でお届け

 注文から納期まで15ヶ月待ちの状態が続きました。生産ラインの増やすためには、技術者の育成が必要なります。自社で100%自信を持って製造できる人材育成に時間を要しましたが、生産数を5倍以上にすることができました。

現在では注文から2か月で「バーミキュラ」のお届けが可能になりました。通販に限らず、百貨店や大手量販店の店頭でも取扱いがどんどん増えています。

現在はお客様への商品お届けまでの時間をますます短縮することに努めています。

今後の販売計画の詳細は未確定ですが、22p、18p以外の新たなサイズの開発や欧米・南アジアへの販売も視野に入れているとの事。

今後のますますの発展に注目です。

 


 

取材・文 YA(ワイエイ)ビジネスサポート 杉本 安行

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