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複合精密加工技術と無人化技術で世界へ
兵藤義房 記事更新日.13.03.26
株式会社明和 代表取締役
■問い合せ先
株式会社明和
〒444-1211 安城市根崎町東新切10-1
Tel 0566-92-1880   Fax 0566-92-5138
http://www.meiwainc.co.jp/
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■多様な技術が必要なチップマウンターサプライヤー

チップマウンターとは、プリント基板に電子部品をはんだ付するために、プリント基板の表面に電子部品(チップ)をプリント基板に配置する装置である。
チップ型の電子部品は微小なサイズで、例えば抵抗部品は0.4mm×0.2mmほど。こうした部品を個々で供給するのは極めて難しいため、部品をリール状にまとめ、それをテープフィーダーと呼ばれる専用の供給装置にセットして自動供給する。供給装置から供給された部品を装置のノズルが吸着し、それを基板の目的の場所へ搭載(マウント)する。


テープフィーダーは、部品が封印されたカートリッジテープを連続的に開封し、ノズルが正確に吸着できるようセッティングするための重要なパーツである。アルミダイキャストの筐体の中に、ブレス部品・切削部品などが組み込まれている構造で、製造にはダイキャストの切削、金型・プレス加工や切削、板金加工、さらにはそれら部品の組み付けなど多様な加工技術が求められる。

このテープフィーダーを、チップマウンター装置のトップ企業F社へ供給しているのが株式会社明和である。


■高い精度と技術を支える無人化ライン

株式会社明和は、トヨタ系の企業で金型職人として働いていた先代が独立し、1961年株式会社明和鉄工所を設立したことに始まる。当初は自動車部品や金型部品をトヨタ系列の企業へ納入していたが1963年よりF社との取引が始まり、旋盤の刃物をスライドさせる部品などを納入していた。

様々な部品を加工・納入する中、板金加工やプレス、金型技術とロボットや工作機械等のシステムを組み合わせて試作から量産まで行なう複合加工によるモノづくり技術と、不良品をほとんど出さない高品質、ミクロン単位の高精度を自社の強みとするようになった。

こうした複合加工技術を持つことから、1981年よりチップマウンターのテープフィーダーを受注、その後、F社から、世界で始めて専用の部品認識カメラで測定して補正を行ない部品の搭載精度を高めた機能を持つCP-2という機種が発売されるや、世界的に売れるようになり、当社も自動車部品からテープフィーダーに主軸を置くようになっていった。当初はメカだけの構造だったが、後に電子部品基盤も組み込まれるようになり、今では部品がいくつ残ってるか等の情報を本体とやり取りするような機能を持つまでになった。

テープを剥離しつつ、テープ内の微小な部品を毎秒10個という高速かつ正確に供給するため、供給部の加工精度は5/100mmの精度が要求される。こうした技術レベルにも応えられる当社は、サプライチェーンの重要なサプライヤーとして現在月産1万台を数える。
当社の加工精度やコスト競争力を支えるのは徹底した無人化加工ラインにある。

例えば、アルミダイキャスト筐体は無人化自動加工ラインでダイキャスト素材から筐体へと仕上げられる。素材の取り出しからバリ取り、洗浄、切削油や切子落としはもとより、レーザーセンサーや損傷センサーなどによりダイキャストの割れの有無や寸法・形状測定までを24時間全自動で全数検査を行なっている。この他、プレス部品の供給加工、切削加工ラインなども無人化されている。


■従業員の1/3がベトナム人、戦力化に成功、そして現地進出へ

もう一つの当社の特徴はベトナム人の戦力化である。
社員42名のうち、ベトナムからの研修生が11人、ワーキングビザで正社員として働くベトナム人が7名と大きな割合を占めている。
「ベトナムへ行った際、私の知っている日本の原風景に似ている、と感じたのです」と現社長の兵藤義房氏。

「農家があり、作物を作り、豚・鶏・牛を飼っている。子供の頃自宅の回りはこういう農家が多かった記憶があります。宗教も仏教が大半です。こうした育った背景が同じであれば国民性も似ているのではないかと考えたのです。当社でベトナム人との良好な関係が保てているのは、そうした国民性だけでなく、研修生の自宅に必ず訪問しご挨拶をさせていただいていることが大きいのだと思います。相手の家族ともつながることで、従業員も責任感を持つのではないでしょうか。考えてみれば、我々中小企業はそうして従業員とその家族とともに歩んできたのです。こうした人のつながりの大切さは国境を越えて同じなのだと感じています。日本人としては残念なことですが、日本人従業員よりもベトナム人従業員の方が意欲的で、知識の吸収も貪欲です。言葉の壁は多少ありますが、意欲のあるベトナム人の方が、日本人よりもよいエンジニアになる可能性が高いのではないでしょうか」。

このような研修生や社員の人脈を活かし、ベトナムでの生産拠点の設置も決めた。
「コスト面での要因が大きいのですが、長い目で見たときに人口が減少していく日本国内だけで事業を続けることのリスクを感じたためです。ただ、海外ならどこでもいいという訳ではなく、営業面や採用面でも人脈が必要となるため、必然的にベトナムに決まりました」。
現在、2013年4月完成、8月稼動を目指して進行中である。

「今後の展開は、テープフィーダーで培った金型・プレス技術や切削、板金、溶接などの高いレベルの加工技術を活用して、試作品分野など、プレスと切削などの複合加工技術が必要となり、少量でも高付加価値で提供する分野にも挑戦したいと考えています」と語る兵藤社長である。



 

取材・文 有限会社アドバイザリーボード 武田宜久       

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