2012年には竹の高い調湿能力を活用した商品化にも成功した。
竹活性済は湿度が60%を超えると急速に吸湿を始め、また57%以下になるまでほとんど水分を放出しない性質を持つ。そのため夏場では高湿度となるのを防止し、冬場は乾燥を防ぐことで、室内温度を50%程度に維持するとのこと。自重の30%程度まで吸湿するので、既存のヤシ殻活性炭よりも効果は大きい。
「サブナノレベルの空孔に湿気だけでなく、臭気のもととなる化学物質も吸着するため、脱臭効果もあります。こうした特性を活かし、靴を脱臭・調湿する『脱臭METAC』、部屋の湿度を調整する『調湿METAC』も販売も始めました。ビジネスホテルでもご採用いただいています。現在、工場に設置のプラント2号機は、愛知県環境部の『愛知県資源循環型社会形成事業』の補助金とあいち産業振興機構の無利子の『設備資金貸付制度』により、当社のような小さな会社でも多額の資金調達をすることができ、事業化にもはずみがついています」と外山社長。
この吸湿・脱臭効果が大きいことから、2013年には石膏と竹活性炭を撹拌・混合させてボード状に成形、「調湿石膏ボード」として商品化することに成功。従来の調湿作用がある建材の「珪藻土」の2.5倍程度の調湿能力があるとのこと。
「多くの方にご感心を寄せていただき、2社しかない石膏ボードメーカーの双方からサンプル請求を受けた他、ハウスメーカーからも打診を受けています。当社のプラントで竹活性炭を製造すると燃料費が安く、既存の調湿ボードと同水準の価格になると考えています」
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