ウイング幌のモニター調査をしていた2013年夏。モニターとなってくれるよう、近所の知り合いの農家にお願いしたところ「価格が高いし、うちは兼業農家でトラックはこの1台だけ。作物も乗せれば大きな農業機械やトラック長を超える長尺なものを乗せることもある。だから、用途を固定されるような幌があるとかえって困る」と言われてしまう。当社の近隣はほとんど兼業農家で需要はなかった。
こうした農家では、落下防止や雨降り時など必要がある都度、畳んであったシートを拡げトラックのツメの部分にゴムを引っ掛け固定していく、ということをしていた。シートを常時拡げっぱなしにすればそんな手間をかけなくても良いのだが、そうすると今度は、荷物の積み下ろしごとにゴムを外してシートをめくって、という手間がかかってしまう。では、これをシートはかけっぱなし、でも荷物の積み下ろし時には簡単にシートがめくることができる、また、大型の荷物を運ぶ場合などは簡単に外せるという幌の骨組みができればこうしたターゲットに需要があるのでは、と考えた。
「こうしてできたのが『ラクホロ』です。今までにない形で意匠・実用新案を取得しました。荷台の横から積み降ろしするのに特化した形状で取り付け、取り外しも1分で可能です。形状もシンプルでしたので、開発期間も短く、先に着手したウイング型よりも早く商品化に成功しました」。
ウイング型を『ラクホロウイング』と名付け18万円で、『ラクホロ』は45,000円でそれぞれの使用用途に対応できるよう2ラインナップを揃え、ホームページにて販売を開始する。
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