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カーライフの集客プラットホームづくりへ勝負のアプリ「QU」

代表取締役 戸谷 大地

記事更新日.2016.10

QU(株式会社キューユー)

■問い合せ先
QU(株式会社キューユー)
〒460-0007   名古屋市中区新栄2-2-24 あいちベンチャーハウス内304号室

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「若者の車離れ」と言われ始めたのは2000年代初頭。経済的理由、魅力ある車の減少など様々な理由で語られる。これに対し「旅行、外食、スポーツなどの産業はネットを活用し若者のライフスタイルに着実に浸透しているが、自動車産業はライフスタイルへの浸透をあまり重視してこなかったのではないか」とネットによるカーライフサポート事業に可能性を見出したのが、株式会社キューユー(QU)を設立した戸谷大地氏である。


「おしゃれすぎるLED」をプロデュース

戸谷社長は名古屋で生まれ育ち、東京のITベンチャーで4年間勤務した後、父親の経営する独立系のカーエレクトロニクスメーカーであるビートソニック社へ入社。同社は、カーナビの取付キットや電装品周りのパーツなどを製造、オートバックスなどのカー用品店でパイオニアやケンウッドなどの競合と共に棚を飾っている。戸谷社長はマーケティング関連業務を行っていたが、エレクロトニクス技術を活用してフィラメントLED(白熱電球デザインのLED)「Siphon」の事業を立ち上げる。そのデザイン性の高さから「おしゃれすぎるLED」として、また、クラウドファンディングで1500万円を超える資金調達に成功し、プロダクト系調達額の歴代1位となったこともあり、大きな話題となった。



「ネットでどうやって情報が広がっていくか、どのような切り口で見せれば関心を高められるかということについては、前職のITベンチャー時代に多くの経験を積んできていましたので、そうしたことも成功の一因であったと考えています」と戸谷社長。

「クルマ×スマホ」に特化したアプリサービス企業設立


LED事業が一段落した頃、新たな事業に着手する。
「カー用品のマーケティングを担当しながら、特に若い方向けにどうやったら車の楽しみ方をもっと伝えられるかを考えていました。旅行や外食、スポーツといった産業はwebサービスを活用しながら浸透しています。例えばゴルフであれば、ゴルフクラブメーカーだけでなく、予約サービスを行うサイトがあるなど『ゴルフライフ』を快適に過ごすための様々なサービスが展開されています。では『カーライフ』はどうかというと、こうした産業に比べ3〜4年遅れているのではないかと思っています。これは、webでサービス展開を行う企業の大半が東京にあることが影響しているのではないかと考えています。東京は公共交通機関が充実しており、車を使う必要性が少なく、人口当たりの自動車所有台数も全国で群を抜いて少ないのが現状です。そうした環境下では『カーライフ』サポートが事業になるという発想がなかったのではないかと考えています。『自動車』と『ITサービス』という双方のキーワードを持つ自分であれば、これらをクロスさせたサービス事業ができるのではないかと考えたわけです」。

2016年2月、「クルマ×スマホ」領域に特化したサービスを提供する会社として株式会社キューユーを設立。7月にはガソリンスタンド案内アプリ「QU」を開始する。




このアプリの特徴は、ユーザーが近隣のスタンドの情報を投稿し、ユーザーがシェアすることで多くの人が恩恵を受けられるという点にある。もちろん、当社でも独自の調査は行っているが、ユーザーの投稿により「今」の情報を手にすることが可能となる。また、営業時間情報から、夜間など営業時間外となっているスタンドの情報はグレーで表示になるなど、ユーザーの使い勝手も考慮した。

「現在は名古屋市内限定のサービスになっています。愛知県は大都市圏としては人口あたりの自動車所有台数が多いことや、名古屋市内のスタンド数は350件で調査するにも手頃なのです。そこで、まずは名古屋をモデルケースに、ユーザーが使いやすく、使い続けてもらえるようサービスの質を向上させ『成功モデル』を確立した上でサービスエリアを拡げていこうと考えたのです」。

アプリリリースから間もないが、すでに数千人のユーザーが利用し、半径3kmをガソリンスタンドの商圏エリアとすると、1エリア当たり数百人のユーザーがいることになるとのこと。


リリースアプリ「QU」に秘められたポテンシャル

「このアプリは単なる価格情報提供アプリではありません。ガソリンスタンド業界の食べログのような『集客プラットホーム』にしていこうと考えています。アプリユーザ−に対して、ガソリンスタンド側から情報提供や特別サービスなどのプッシュがかけられる仕組みにしていきたいのです」。

実は、ガソリンスタンドの経営は価格競争が厳しくガソリンを売ってもあまり儲からない状況で、車検、タイヤサービス、オイル交換、洗車などの「油外収入」が大きな収益源になると考えられている。

「ガソリンスタンドは定期的にお客様自らが進んで来店されます。こうしたお客様からいかにして油外収入を得るかがガソリンスタンドの大きな課題です。メール会員に対する情報発信など積極的にPRするガソリンスタンド様もありますが、会員管理や定期的な配信の手間がかかる割に、その情報提供のタイミングがユーザーの来店のタイミングと一致するとは限らず、必ずしも効果的なプロモーションとはなっていない、というのが現状のようです。ところが、当社の検索アプリを使用するタイミングは、お客様が給油の必要を感じた時、つまりは来店直前ということになります。したがってアプリ使用時にプロモーションを仕掛けることができれば、これからまさに来店しようとしているお客様に対して、絶好のタイミングでプロモーションをすることが可能となります。今後はこうしたポテンシャルを理解していただきながらガソリンスタンド様とユーザー様、そして当社の三者でのビジネスモデルを作っていきたいと考えています。」とこのアプリの持つポテンシャルを語る。

愛知、名古屋を自動車関連事業の『起業の聖地』にしたい

ずっと先になるかもしれませんが、と語りだしたのはライフワーク。
「テクノロジーならシリコンバレー、ファイナンスならニューヨーク、フィンテックならロンドンなどのように『起業するならここ』という代名詞のような地域があります。同じように愛知、名古屋が車関連事業での『起業の聖地』にできないかと考えています。例えば、テストコースがあり、その周りに企業群ができ、その一角に起業エリアがあり、ハード、ソフト、サービスを問わず多くの企業が集まる。そこでは大企業との連携や優秀な技術を持つ企業に対する企業買収などで新たな技術やビジネスが生まれていく、というダイナミックな展開が実現できるようになればと思っています。こうした夢を実現させるためにも、まずは当社が自動車関連サービスの成功モデルとなることを目標としていかなければと考えています」。高い志を秘めた挑戦は始まったばかりである。


取材・文 有限会社アドバイザリーボード 武田宜久       
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