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パソコンさえあれば独立・開業できるPC系の業務での独立・開業は、商品販売店舗を開店よりずっと開業に伴う設備投資を低く抑えることが可能です。
私自身その形態で2000年から7年半ほどのフリーランス家業を継続しています。
自宅や小さなオフィスで自営業を運営している業者のことをSOHOと呼びますが、
『日本SOHOセンター』
http://www.sohocenter.org/
というSOHOの団体の理事の一員を、私は5年以上勤めさせて頂いたりもしています。
小額でも設備投資は必要です。
まずはハードウエア。アプリケーションにも投資しなくてはいけません。業種にもよりますが、各種周辺機器もそろえる必要があります。
ハードとソフトをそろえれば仕事が得られるでしょうか?
残念ながらそれだけでは暮らしを支えるだけの仕事は得られないでしょう。
大切なことは仕事を確保する営業力、人脈、そして何よりも業務遂行のためのスキルが必要になります。
スキルを証明するための本道は「実績」「経験」「作品」などでしょう。
そして一方に、第三者機関がスキルレベルを証明してくれる証明書、つまり資格試験合格証書があります。
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「資格なんて何の役にも立たないよ」と資格に対して批判的な意見を言う人もいます。
実際、資格は役に立つのでしょうか?
それは、その人次第だというのが私の意見です。
実力や実績、経験や作品群などのスキルが確立していれば資格は必要ではないかもしれません。
しかし、誰しも未経験者からスタートしているのです。最初のきっかけをつかむために、努力の証明書を利用することは、有意義なことだと思います。 |
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3. 誰が資格を必要としているのか
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誰が「資格試験合格証書」を必要としているのでしょう。
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まずは、学生さんです。最近では、中学校、高校、専門学校、大学それぞれに「資格試験対策講座」が好まれる傾向があります。
私自身、今年も大学と専門学校、職業訓練校で教えさせて頂く予定ですが、講座の多くは「資格試験対策講座」です。
学生さんは、多数の資格試験を取得して、企業と採用の交渉する方が増えてきたようですし、保護者の方々にも「資格」はわかりやすいので好まれます。
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異業種からの転職は、それまでの経験や実績を直接活かせず不利な面があります。
同業種内転職でも、スキルの証明ができれば有利な交渉ができるかもしれません。
「資格試験合格証書」という判断材料を準備しておくのも有効な方法論でしょう。
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大きな組織ほど、放置すれば「ぶらさがって楽をしよう」という人が増える傾向があります。
社内の学習意欲を高めるため、人事考課の判断材料にと、資格制度を利用する企業さんも増えています。
企業向けの「資格試験対策講座」も、何度かおこなってまいりました。
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採用する側はどうでしょう。資格所有イコール採用ということは考えにくいです。それは判断材料のひとつで、あくまで総合判断で採用決定するのは当然でしょう。
しかし、資格取得は「努力家」「まじめ」といった好印象を与えるはずです。
採用担当者は神様ではないので、仕事の出来不出来、将来の貢献度などを読むことは不可能です。「資格」というわかりやすい判断基準は、採用側にとっても便利なものです。
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合格の達成感からさまざまな資格試験に挑戦し、たくさんの資格を取得している人がいます。
資格を業務に活かすのではなく、合格することのみを目標にしている人を「資格マニア」と呼びます。
私も、30歳を越してから資格試験を受験し始め、たくさんの資格を取得してまいりました。
私の場合「資格試験対策講座」という業務をおこなうために取得した資格が多いので、自分では活かしていると考えてはいます。
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記事のボリュームもあり、PC系の試験の全容を紹介するのは無理なので、一般的なPC系の資格に絞りますが、国家試験系と資格試験運営企業系とベンダー系に区分分けをしてご案内してみましょう。
試験の詳細は、それぞれのWebサイトをご確認下さい。
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国家試験系のPC系資格試験としては、
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
http://www.ipa.go.jp/
が運営している、コンピューターの全般知識を問う「初級システム・アドミニストレータ」や、システム開発の基本基準の「基本情報技術者」などの各種試験があります。
グラフィック関連では、
CG−ARTS協会
http://www.cgarts.or.jp/
のように、以前から文部科学省と密着して、全国レベルで「CGエンジニア検定」「マルチメディア検定」といった資格試験をおこなっている団体もあります。
ちなみ私は、ご縁があってCG−ARTS協会の協会委員をさせて頂いており、各種教育機関でCG−ARTS協会の試験対策講座を承っています。
これの国家試験系の特徴として、ベンダー系の試験より費用が安い反面、年2回と試験日が固定されており、受験日の融通が利かない不便な点があげられます。 |
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次に、資格試験制度を運営する団体によっておこなわれている試験制度です。
P検と呼ばれる、パソコン検定試験も知名度の高い試験です。
パソコン検定協会
http://www.pken.com/top.html
コンピュータ知識全般を出題し、タイピングの速度を測定するなど、実践的な内容になっています。3級レベルを中心に、各種教育機関、パソコン教室などで実施されたりします。
NTTコミュニケーションズが運営している
インターネット検定「.com Master(ドットコムマスター)」
http://biz.ocn.ne.jp/master/index.html
も受験者の多い試験です。NTTグループの社員教育に活用されることの多い試験です。
「インターネット検定」という名称から、Webの知識を問う内容を連想しますが、ネットワークの基本知識が主な内容です。
サーティファイという団体も、多分野で試験制度を運営しています。
サーティファイ
http://sikaku.gr.jp/
Office系のアプリや画像処理ソフトの試験をおこなう一方で、情報処理系の試験や、Webの知識を証明する試験などの試験をおこなっています。基本的な知識をまとめた試験内容で、目的別にスキルを証明するのに便利な内容になっています。
こうした資格試験運営企業系の特徴として、費用は国家試験系より高額でベンダー系より安価、難易度は中級程度からはじまり、試験の開催日も多く、受験しやすい利点があります。
試験や運営団体の知名度と信用によって、「使える」かどうかが左右されるので注意が必要です。
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「資格取得なんて単純なことです。合格するまで受ければいいだけのことです」
対策講座で私はいつもそういいます。落ちたって良いのです。何度目かに合格証書が手に入れば。
「どうせ受からない」と受験前から逃げ道を作るのではなく、
「合格するまで受け続ける」と覚悟を決めて逃げ道をふさぎます。
何度も受験するのは本当につらいことなので、必死に勉強します。
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世の中には、独学で勉強するのが不得手な人がたくさんいらっしゃいます。
そんな方は、対策講座をおこなっているスクールで講義を受講するのも良い方法でしょう。
私も、そうしたお客様がいらっしゃるので、私も商売をさせて頂いている次第です。
「名古屋 資格 パソコン」と検索をすれば、目的の講座にたどり着けるのではないでしょうか。
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ここにきて、資格試験は岐路に立っています。
ひとつには少子化問題があるでしょう。資格の主要顧客は学生さんです。その減少が大きく影響しています。
既に合格者が一巡してしまい、飽和状態になった試験も多いようです。
情報処理推進機構は、シスアドや情報処理試験を来年の秋から大幅に内容を変更して実施すると発表しました。
国家試験の人気伸び悩みのテコ入れをはかりたい意図なのか、路線変更を模索しているようです。
マイクロソフト系の試験もバージョン2007になり、MOSからMCASに名称を変えました。しかし、新製品への乗換えが進んでないこともあり、いまだに試験制度は2003と平行させています。
私が取得しているアドビ認定試験も、難易度が高すぎて一向に浸透しない事情もあり、
アドビ認定アソシエイト
http://adobe.odyssey-com.co.jp/aca/top/
として、エンドユーザー向けに難易度を下げ、マイクロソフトの試験を代行している「オデッセイ」という会社が運営する形で普及をはかろうとしています。 |
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取得した資格が役に立つかどうか、それは自分次第なのではないでしょうか。
せっかく努力して取得したのであれば、活かさないともったいないです。
役にも立たない、重箱の隅をつついたような内容と決め付けるのではなく、業務に対する知識を体系付けるための知的武装を自身に施すのだと考えてはいかがでしょうか。
私自身でいえば、資格試験に挑戦するために体系付けた知識が今の私を支えてくれています。
そのおかげで、よどみなくPC系の用語を噛み砕いて解説することができています。
私は今年で43歳になりますが、今年も何度か資格試験を受験するだろうと思います。
自分で自分が不思議なのですが、人生で今がいちばん勉強をしていますね。
皆さんも、自分自身を磨くために、スキル証明のために、できそうなところから資格試験に挑戦してみませんか?
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