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  トップ > IT特集 > <小規模ネットワーク>ある日ネットワーク管理者になりました!そのときあなたは…(後篇)
<小規模ネットワーク>
ある日ネットワーク管理者になりました!
そのときあなたは…( 後篇)
阿部 晋也 記事更新日.08.10.01
愛知工業大学 経営情報科学部 非常勤講師
システム開発・楽曲制作・教育研修・DVD制作
Orange-Piece(オレンジピース)

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1.はじめに〜テレビ電話を使いながらサポートしました〜
「インターネットにつながらない」、「メールが送受信できない」など、ネットワークのトラブルも様々です。 先月もメールが送受信できないとのご相談を受けました。私のPCで同じ設定をしたところ、正しく送受信できましたが、お客様は「できないなぁ、おかしいなぁ」の連発です。
最近は本当に便利な世の中になりました。このトラブル、携帯電話の「テレビ電話」を使って、相手先の設定の様子を映しながら、解決しました。画面が小さいので、携帯電話をかなり近づけないとわからないのですが、音声よりも向こうの状況がよくわかるので助かりました。テレビ電話の新たな使い方に感動しました。
2.初期化や再起動という手段はありますが・・・
どう考えても正しい設定をされているようで、数十分悩みました。結局たどり着いた解決方法は、Outlook Expressのアカウント設定(注1)を1度削除して、もう1度設定をやり直すということでした。どうも、1度削除することが必要だったようです。
▼Outlook Expressのアカウント設定
メニューバーの「ツール」から「アカウント」を選択すると、アカウント設定の一覧を表示できます。



(注1)電子メールを送受信するためのユーザ名やパスワードの総称とここでは考えてください。Outlook ExpressはWindowsに付属する無料の電子メールソフトです。Windows Vistaからは「Winodwsメール」になっています。


お客様に何度も同じ操作をお願いしてしまって、申し訳なかったのですが、「終わりよければ、すべてよし」ということでご満足いただけたようです。
しかし、私は全く満足していません。お客様は正しい設定をしていたのに、アカウント設定を削除して、もう1度設定し直したら、送受信できたとは何ということでしょうか。これは、メールだけではありません。ブロードバンドルータ(注2、以下“ルータ”)にも同じことが言えます。
一般的なルータの背面には初期化スイッチがあります。インターネットに接続できない場合など、ルータを初期化したり、再起動したりすると、うまく接続できる場合があります。
▼ルータ本体の初期化スイッチ
筆者の環境ではルータの底にスイッチがありました。このスイッチを3秒間押したままにすると、初期化される設定になっていました。

▼ルータの設定画面から再起動を実行する
ルータの設定画面はメーカによって異なります。多くのメーカでは、設定画面からルータの再起動を実行できます。


(注2)インターネットに接続するための機能やLANに対して配線を分配するハブの機能を備えるルータをブロードバンドルータと呼びます。


しかし、初期化すると、ルータの設定がすべて消えてしまうので、あくまでも最後の手段になります。いつもルータを初期化すると、インターネットに接続できるという場合は、ほかの原因を探ったほうがいいかもしれません。
このようにソフトウェアの設定を削除したり、PCやネットワーク機器を初期化したりすることもひとつの手段ですが、障害を再び起こさないようにするためにも、どこまでが正常でどこからが異常なのか探っておきたいところです。この作業を障害切分作業といいます。
3.障害切分の基本〜インターネットに接続できない場合を例に〜
それでは障害切分の基本を確認しましょう。下図のネットワークはPCが4〜5台の小規模ネットワークです。ブロードバンドルータの設置やスイッチングハブの台数を考えると、小規模ネットワークではよくある構成と考えられます。ここではPC1が不調になり、インターネットに接続できないとしましょう。
▼障害切分手順のイメージ
障害が発生しているPC(ここではPC1になる)の設定を確認する作業がほとんどです。作業4ではPINGコマンドを使って、PC4に接続できるかどうか試みます。もしできないとなるとスイッチングハブが故障している可能性がでてきます。


障害切分のチェック内容を確認しましょう。ポイントはハードウェアの確認をした後にソフトウェアの設定を確認するという点です。また、ソフトウェアの設定は大きく2つに分けることができます。1つはWindowsなどOSが制御するネットワーク設定、もうひとつはInternet Explorerなどのアプリケーションの設定です。
▼障害切分の手順の一例
項番 チェック内容
1 ・LAMケーブル類が正しく装着されているか、断線していないかどうか。
・ルータの動作ランプ類が正常に点灯しているか    など
2 ・自分の端末のネットワークドライバが正常かどうか
3 ・自分の端末のIPアドレスが正しく設定されているかどうか
4 ・自分が接続されているスイッチハブが正常かどうか
☆LAN内の自分以外のPCと接続できるかどうかを確認します。
5 ・ネットワークの境界にあたるルータに接続できるかどうか
☆ルータに接続できているとすると、ルータまで経路には問題ありません。よって、ルータの設定に問題があるかもしれないと推測できます。
6 ・インターネット上のWebサーバに接続できるかどうか
7 ・Internet ExplorerなどWebブラウザの設定が正しく設定されているかどうか
チェック内容から考えても、ハードウェアの周りを確認した後に、ソフトウェアの設定を確認している様子がわかります。画面の都合ですべてご紹介することができませんので、一部ご紹介します。たとえば、LANケーブルの断線の確認です。断線は目でみてわからない場合があります。そこで、ケーブルチェッカーを使って確認します。ネットワークの管理者は持っていたい道具の一つです。大きな家電量販店(商品数が多い)や名古屋大須の電気街などで販売されています。
▼ケーブルチェッカー
値段によって、さまざまな種類のものがあります。筆者のチェッカーはケーブルの端子が分離して確認できるものです。このタイプでは、フロアの隅と隅にケーブルが敷設されている状況でもフロアマットなどをはがしてケーブルをすべて取り出さずに、断線をチェックできます。

ケーブル類が断線している可能性がない場合には、ネットワークの設定を確認します。ほかのPCやルータと通信できているかどうか調べるためには、Windowsの裏方であるコマンドプロンプト画面からPINGコマンドを使って、確認する方法が一般的です。
もちろん、高級なネットワーク機器になると、ネットワークの状況を監視してくれる便利なソフトウェアもありますが、小規模ネットワークで採用されるネットワーク機器の中には監視ツールに対応していない機器もあります。PINGコマンドはどのWindowsにも付属しているコマンドなので、これでひとまずチェックすることができます。
Windows XPでは、[スタート]ボタンから「ファイル名を指定して実行」をクリックし、テキストボックスに「cmd」と入力します。すると、コマンドプロンプト画面(下図参照)が表示されます。このコマンドプロンプト画面で、「ping (送信相手のIPアドレスやドメイン名)」と入力すると、通信結果が表示される仕組みになっています。
相手先が間違ったIPアドレスを設定されている可能性はありますが、最初はネットワーク構成図に載っているIPアドレスを使って、手順3〜6を確認します。
▼コマンドプロンプト画面
手順6まで確認して正常である場合は、ハードウェアやネットワークの設定には問題がないということになります。すると残るのはアプリケーションの設定、つまりWebブラウザの設定がどこかおかしいということになります。 特に社内ネットワークでは「プロキシサーバ」を設置している場合があります。「プロキシサーバ」はセキュリティの機能やキャッシュ機能(注3)を搭載しているため、導入している企業も多くあります。「プロキシサーバ」を使っている場合は、Internet ExplorerなどのWebブラウザの設定を変更する必要があります。
▼Internet Explorerのプロキシサーバの設定
メニューバーの「ツール」から「インターネットオプション」をクリックし、「接続」タブにある[LANの設定]ボタンをクリックすると、下図が表示されます。プロキシサーバが設置されていないネットワークでは逆にチェックが外れていなければいけません。



(注3)使用頻度の高いデータを一時的保存しておくことで、全体でのネットワーク負荷を軽減することが期待できます。
以上のような手順で、どこまでが障害がどうかを確認するわけですが、なかなか覚えられるものでもありません。そこれで社内では、質問文にYesやNoを記したフローチャートを作成しておきます。また、同じような現象が起こった場合のマニュアル作りの整備が重要です。実際にマニュアルの整備を進めたことで、ネットワーク管理者への内線問い合わせも減ったというケースもあります。
いままでどんなトラブルが発生して、どんな対処をしたのか、可能限り思い出して、以降の障害は記録に残していくことからはじめていきたいものです。
4.さいごに
2回にわたり、ネットワーク管理の基礎をご紹介しましたが、いかがでしたか?
ネットワーク用語はカタカナ語が多く、仕組みが難しいところもありますが、
まずはネットワークの情報を表や図にまとめて記録し、
その記録をどう読めばいいのかということを教育していくことです。
せっかく残しても読み方がわからなければ、効果が少なくなってしまいます。
この記事が「そうだ、うちの会社のネットワークはどうなっているだろう」というきっかけになれば、幸いです。
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