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  トップ > 経営相談Q&A 組織活性化 > 3分でわかる、人と組織の活かし方
3分でわかる、人と組織の活かし方
宇井克己 記事更新日.06.09.11
宇井経営コンサルティング事務所代表 
名古屋コーチングラボラトリー協同組合 代表理事 
中小企業診断士、財団法人生涯学習開発財団認定コーチ
■PROFILE
1965年7月29日生まれ。製造業での営業、コンサルティングファームでの企画営業などを経験したのち、2002年に宇井経営コンサルティング事務所を設立し、独立。
経済産業省が認定する中小企業診断士の資格を活かし、さまざまな業種・規模の企業に、「いかに会議を活性化するか」、「いかに管理職を育てるか」、「いかに売上を上げるか」などのコンサルティングを行っている。
また、「会議活性化研修」「管理職のためのビジネスコーチング研修」「営業マン研修」など、受講者とともに作り上げるライブ感溢れる研修も好評を得ている。
メルマガ「芸能・スポーツで学ぶ、人材育成の裏ワザ」も発行している。

連絡先
(編集注:事務所移転のため2007年7月以降の記事をご覧ください)
宇井経営コンサルティング事務所
〒460-0002   名古屋市中区丸の内三丁目21番34号 
                      YMTビル5F
TEL/FAX0568−35−5125
http://www.ui-consultant.com/index.html
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Q1:
人を育てるためには、褒めることが大切だとよく言われます。本当にそうなのでしょうか?もし褒めることが大切だとしたらなぜでしょうか?

A1:
そうですね、人材育成の本や、組織風土の活性化の本を読むと、間違いなくといっていいほど、「上司は部下を褒めなさい」と書いてありますよね。

日ごろから褒めなれている人であれば、そのように書いてある内容も素直に受け入れることもできるのでしょうが、あまり褒めることが得意ではない、慣れていない人にとっては、「そんなに褒めることが大切なのか?」と疑問に思ってしまうこともあるでしょう。また「褒めることが苦手な自分は管理職に向いていないのでは・・・」と思って、気分が滅入ってしまうのではないでしょうか?

そもそも、なぜ褒めることが、人を育てる上で大切なのでしょうか? まずは、そこからお答えしていきましょう。 組織においては、人を褒めることに二つの目的があると考えています。ひとつは、「人を育てるため」。もうひとつは「人間関係を良くするため」です。

「人間関係を良くするため」は、これはもう間違いなく褒めればよくなります。 自分の優れている点、頑張った点を言葉で伝えてもらって、褒めてもらえれば、うれしいわけです。なぜうれしいかといえば、褒められることによって自分が組織に必要とされている、周りの人から必要とされているという実感を持つことができるからです。別の言い方をすれば、自分の存在を認められた気持ちになれるからです。自分の存在を認めてくれる人に対しては間違いなく好意を抱きますから、人間関係も良くなるのです。

「人材育成のため」についてはどうでしょうか?なぜ、褒めるといいのかといえば、褒められたら、先ほどもお伝えしたとおりうれしいわけです。人間はうれしいと感じると気持ちがいいわけですから、その気持ちよさをまた感じたいと思うわけです。

その気持ちよさを感じたいがために、また褒められたいと思います。褒められるためには、頑張らなければなりません。で、また頑張るわけです。頑張れば、今までできなかったことができるようにもなるでしょうし、出せなかった成果も出せるようになります。成長するわけです。

しかし、「人材育成のため」にはもうひとつ別の側面があります。お伝えしたように、褒められてうれしい、だから頑張る、というサイクルが回ればいいのですが、逆に褒められて、それで現状に満足をしてしまい、これ以上頑張ろうとしないケースもあるのではないかと思うのです。

たとえば、こんなケースです。製造現場で、今まで2時間でやっていた段取替えを1時間でやれるように改善をしたとしましょう。部下が上司に報告をします。「2時間を1時間でできるようにしました!」。そこで、上司が褒めます。「よく頑張ったなぁ。本当にありがとう。私も君がこんなに改善をしてくれてうれしいよ」。そこで、部下が、「褒められてうれしい、もっと褒められたい、よし次は30分でできるようにするぞ、ほかのこともがんばるぞ!」と思えれば、褒めたことが人材育成につながるでしょう。しかし、そうではなく、「上司もこれだけ褒めてくれた。2時間を1時間にするのは本当に大変だった、これで十分だよな」と思ってしまったら、もしくは、「この程度で褒めてくれるんだから、他のこともこの程度でいいんだろうなぁ」と思ってしまったら・・・。
これは人材の育成にはつながっていかないでしょう。

人間関係をよくしたければ、褒めれば9割がたはうまくいくでしょう。しかし、人材を育成するために褒めるのであれば、現状に満足せずにもっと上を目指す部下なのか、褒められることで現状に満足してしまいそうな部下なのかを見極める必要があるでしょう。また、同じ部下であっても状況によって、現状に満足してしまう場合もあるので注意が必要です。

で、現状に満足してしまいそうなケースであれば、「よく頑張ったなぁ。2時間を1時間にできたんだからなぁ。上司の私としてもうれしいよ」と褒めていただいた上で、「よ〜し、次はもっと短くできるように一緒に考えていこう。30分でやるためにはどうしたらいいだろう?」と投げかけていただければと思います。
Q2:
組織を活性化するのに最も大切なことはなんでしょうか?

A2:
最も大切なこと、ですね。最もといわれると、人それぞれの立場で答える内容は異なってくるでしょうね。これはあくまでも私個人の見解ということでお答えさせていただきます。 組織を活性化するのに最も大切なことは、ずばり、「人と人との関係」だと思っています。 社員同士(先輩と後輩、同僚同士など)、上司と部下、経営者と社員、お客様と社員、取引先と社員などの関係です。決して、上司と部下の関係ということではありません。広い意味でステークホルダーも含めた「人と人との関係」です。

この「人と人との関係」をどう良くするかが、組織の活性化には最も大切なことだと考えています。

多くの企業で、組織の活性化のために、人事制度の改革を行っています(本音のところでは人件費の削減かもしれませんが)。もちろん、制度的なハード面の整備は組織の活性化にとって大事なことです。しかし、ハード面だけを整備しても、人と人との関係がうまくいっていないと思ったほどの効果は期待できないと思います。

たとえば、目標管理制度を導入し、考課基準や目標管理シート、賃金体系など制度的なハード面をしっかりと整備したとしても、上司と部下との関係がうまくいっていなければ、恐らく期待するほどの成果はあげられないでしょう。

上司と部下との信頼しあえる関係があって、適切の面談が定期的に行えてこそ、目標管理本来の効果が期待できるのです。

もちろん、目標管理制度に限らず、どのようなハード面としての制度を導入しようとも、人間関係がうまくいっていてこと、効果が出てくるのです。

その人間関係をよくするためにはどうしたらいいのでしょうか?Q1でもお伝えしたとおり、相手を褒めることもひとつの方法です。
その他にもいろいろあるのでしょうが、大切なのは、やはりコミュニケーション能力を向上させること、そして、相手の喜ぶことを常に意識して、それを実行すること、それと自分を律することだと思っています。

特に自分を律することは上司と部下との関係をよくするうえで、大切なポイントです。 他人に厳しく自分に甘い上司が、どれだけコミュニケーションのスキルを身に付けたとしても、人間関係は良くなりませんからね、当たり前のことですが・・・。

もうひとつ、組織を活性化するのに大切なことをお伝えさせてください。 最もといわれれば、私は「人と人との関係を良くすること」だと考えていますが、もうひとつ「組織を活性化するのに本当にこれは大切なことだなぁ」と考えていることがあります。
それは、「遊び心」です。決して、仕事で遊べというのではありません。一生懸命仕事をやる中でちょっとした遊び心を入れてみましょう、ということです。 これからは、この遊び心を仕事に中にいかに取り入れていくか、そしてそれをうまく取り入れ笑いが職場に増えた企業が、組織を活性化させて勝ち残っていけるのではないかと考えています。
なぜ、遊び心が大切なのでしょう。
本来仕事とはつらいものなのかもしれません。しかし、そこに「遊び心」が加わると、ただつらいだけでなく、おもしろさが出てくるのです。
おもしろさがあれば、仕事をがんばれるわけです。がんばれば何らかの成果が出るでしょう。がんばって何らかの成果が出れば、楽しい。楽しいから、またがんばってしまうのです。がんばればまた何か成果が出る。で、また楽しくなってがんばってしまうと。 やっている本人は、おもしろいことをしているだけで、がんばっている感覚はあまりないのかもしれません。
しかし、周りから見ると「あの人は仕事が好きだねぇ。よくあれだけできるよね。本当に楽しそうにがんばっているもんね」となるわけです。まさにみのもんた状態です。
分かりやすく書くと次のようになるでしょう。
仕事に遊び心を加えると・・・。

特に若い人には、仕事は楽しければがんばれる、でも楽しくなければがんばらない、という傾向が顕著になってきているのではないかと思っています。
いくつかの事例を紹介しておきましょう。

1)SONY
ソニーの創業者のひとり、井深 大氏(いぶか まさる)が起草した設立趣意書の「会社設立ノ目的」の一番目にはこう書かれています。ご存知の方も多いと思います。

「真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ自由闊達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設」

起草されたのは1946年(昭和21年)1月です。戦争が終わった直後です。当時で言えば、「自由闊達にして愉快なる」というのは、ものすごい「遊び心」だったのではないかと思います。

だからこそ、SONYはあれだけの開発ができているのではないかと思うのです。
2)「ビジネス未来人から」
NHKテレビの「ビジネス未来人」という番組があります。その中で紹介されていた会社を2社ご紹介します。

・太陽パーツ株式会社
ユニークな方法で人材を活かす、ということで紹介されていました。社員が失敗をしたときに出す、その名も「大失敗賞」。たとえ失敗に終わっても、チャレンジしてのことなら、社員を褒める。これが、社員の意欲を引き出し、業績を伸ばしているとのことでした。
この大失敗賞から主力商品が生まれたとも紹介されていました。
この大失敗賞というのも「遊び心」がなければ出てこないものだと思います。

ビジネス未来人(太陽パーツ株式会社)
http://www.nhk.or.jp/miraijin/bangumi/0509/9_23/index.html

・株式会社ミツカン
昨年12月の「プレジデント」という雑誌にも載っていましたが、納豆部門のユニークな会議が紹介されていました。
「机の前に座っているだけでは、アイデアは出てこない」、ということで、メンバーに、2ヶ月に1回は意味もなく出張に行くことを義務付けているそうです。これも「遊び心」のひとつでしょう。ちなみに、「フラフラ出張」と名づけられています。
納豆部門の会議は、気軽に、自由に発言できる雰囲気で、非常に活性化しているようです。

ビジネス未来人(株式会社ミツカン)
http://www.nhk.or.jp/miraijin/bangumi/0512/12_16/index.html  
3)私のコンサル先での事例
【A社】
社員がお互いに感謝し合えるようにということで、「ありがとう箱」を設置。
これは、日ごろ口頭でも感謝の言葉は伝えているけど、あえて口頭ではなく、物として残る手紙でありがとうを伝え合えあおうということで始めたものです。
日ごろ口頭でいえないことでも、「○○さんへ、〜をしてくれてありがとうございます。感謝しています」という文章を書いて、設置されて「ありがとう箱」に入れておくわけです。 感謝されれば人はやはりうれしいですし、感謝する側も気持ちよくなれて、「人と人との関係」も良くしていくことができます。
また遊び心ということで言えば、月間で、最も多く発行した人(感謝した人)と、最も多く受け取った人(感謝された人)を表彰するようにしています。

【B社】
毎週木曜日に全社員(30名ほど。トップも含め)でくじを引きます。そのくじに当たった人は、次の週「モチベーションリーダー」を任命されます。
このモチベーションリーダーは、とにかく何をやってもいいから、社員全員のモチベーションを上がるという役割を持っています。
人のモチベーションを上げようとするわけですから、まずは自分がモチベーション高くなければなりません。

【C社】
前述のB社と同じように、くじを引いてあたった人には、「整理・整頓リーダー」を任命するようにしています。
これも遊び心で始めたものですが、めちゃくちゃ効果がありました。
自分の当番になったときにだけ人のことを注意するわけにはいきませんから、日ごろから整理整頓をしっかりとするようになります。

【D社】
これは、D社に限らすどの会社でも行ってもらっていることですが、「目標が達成できたら、上司(もしくは社長)に聞いてもらいたいお願い」を決めてもらっています。ただ、目標達成できなかった場合は、上司(もしくは社長)からリクエストがなされます。

【E社】
製造現場で、自分が取り扱う設備に「ニックネーム」を付けています。
組織の活性化のためには、「遊び心」を取り入れながら、「人と人との関係を良くしていくこと」が大切だと考えています。
「どうしたら、良い人間関係が作れるのでしょうか?」「具体的にどのように褒めたらいいのでしょうか?」という質問も頂いていますので、それについては次号にてお答えをしたいと思います。
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