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  トップ >  組織活性化Q&A > 3分で分かる、人と組織の活かし方
3分で分かる、人と組織の活かし方
(1)新入社員にどんな話をすればいいのか・・・
(2)話がそれてしまい、本題が話せない・・・)
宇井克己 記事更新日.08.04.04
宇井経営コンサルティング事務所代表 
名古屋コーチングラボラトリー協同組合 代表理事 
中小企業診断士
■PROFILE
1965年7月29日生まれ。製造業での営業、コンサルティングファームでの企画営業などを経験したのち、2002年に宇井経営コンサルティング事務所を設立し、独立。
経済産業省が認定する中小企業診断士の資格を活かし、さまざまな業種・規模の企業に、「いかに会議を活性化するか」、「いかに管理職を育てるか」、「いかに売上・利益を上げるか」などのコンサルティングを行っている。
また、「会議活性化研修」「管理職のためのビジネスコーチング研修」「営業マン研修」など、受講者とともに作り上げるライブ感溢れる研修も好評を得ている。
研修・講演回数 100回以上/年、コンサルティング実績73社
メルマガ「芸能・スポーツで学ぶ、人材育成の裏ワザ」も発行している。

連絡先
宇井経営コンサルティング事務所
〒486-0967   春日井市味美西本町1825−1
TEL/FAX0568−35−5125
http://www.ui-consultant.com
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Q1:
はじめまして。私は製造業の人事部に所属する者です。課長をしております。実は、ここ数年、新入社員研修を担当しており、その中で私自身も新入社員を相手に話をする時間があります。
何か、新入社員の仕事に対する意識を少しでも高められるような話がしたいと思っています。何か良いアドバイスをいただければと思います。よろしくお願いします。
A1:
はじめまして。ご依頼の内容、承りました。 新入社員の方々に仕事への意識を高められる話を、ということですね。

まあ、意識を高めるといっても非常に漠然としていて、どんな話でもいいんじゃないかという気はします。ですので、ここは私の好みに従って話をしますので、その点はご容赦ください。

昭和のプロ野球を代表する大投手稲尾和久氏をご存知でしょうか? って、いきなり新入社員を相手に「昭和の時代」「稲尾和久」と言ってもピンとこないかもしれませんね。
でも、まあここは私の好みということで・・・。

昨年11月13日に他界されましたが、プロ野球西鉄ライオンズのエースとして通算276勝、シーズン最多の42勝を挙げ、「鉄腕」の異名をとった大投手です。

私自身、昭和40年生まれですので、現役時代の稲尾氏を全く知りませんが、改めて、稲尾氏の現役時代の成績を見ると、本当にすごいものがあると思います。

今では、考えられないですけど、年間で42勝とか、58年の巨人との日本シリーズでは3連敗後に、4連投して、4連勝で日本一になったとか・・・。

その稲尾和久氏が、高校を卒業して入団した初めてのキャンプ練習での話です。
打撃投手を命じられた稲尾氏は、自分自身で課題を決めて、連日マウンドに立っていたそうです。

「内角の低めに10球続けて投げる」
「外角の低めに15球続ける」
決めた球数が行くまでやめなかったそうです。

これはビジネスマンにとって大きな示唆を与えてくれるものだと思うのです。

与えられた仕事をただなんとなくこなしていく。自分が行う仕事に、自分なりに何らかの課題を決めて取り組んでいく。この違いは、自分自身の成長に与える影響が全く違っているのではないでしょうか?

どんな仕事においても、何らかの課題は設定できるはずです。

何でもいいんです。

たとえば、
「前回よりも、○時間早く終える」とか、
「今日中に、○○を○回以上行う」でも
「必ず、何らかの新しい気づきを得る」でも、
自分で考えて、何らかの課題は設定できると思います。

ちなみに、稲尾氏は驚くような球速があったわけでもなく、絶対的な決め球があったわけでもありません。それでも通算276勝も挙げられたのは、そのたぐいまれな制球力にあったと言われています。

そして、その制球力は、先ほどお伝えをした入団当初に行っていた連日の打撃投手のときに、培われたものだそうです。

もしも、稲尾氏が、打撃投手を命じられ、ただその与えられた仕事をこなしていたら、歴史に名を残すような投手にはなれなかったでしょう。

自分なりの課題を設定していた、それだけが彼の成功の源とは言いませんが、それも一つの大きな要因であることは間違いないでしょう。

稲尾氏のように日日の何気ない仕事の中で、課題を設定して取り組んでみる。

そして、それができたら達成感を実感してみる。
達成感は、何らかの決めごとがなければ、感じられないものです。
でも、その決めごとは、決して半期や1年間の目標という大きなものでなくてもいいはずです。

日々の仕事において、何らかの課題を決めて、それを達成すべく仕事をする。
そして、それが達成できれば、小さな達成感を感じればいいわけです。

個人的には、この達成感を日々得ることによって、人のモチベーションは大きく変わってくるのではないかと、思っています。

どんな仕事でも、自分なりの課題は設定できます。
その課題を設定して、仕事に取り組むことで人の成長度合いは変わってくるでしょう。
またその課題を達成ることで得られる小さな達成感が人のモチベーションには影響を与えます。

完全に私の趣味の話での回答になってしまいましたが、新入社員の方々にぜひぜひ日々の業務を淡々とこなすのではなく、そこに自分なりの課題を持たせるようにしてみてください。

少しは意識が変わってくると思います。

Q2:
こんにちは。私は、機械部品を製造している会社の製造現場で副長(ラインリーダー)を務める者です。
日々、現場の作業者とのやり取りで悪戦苦闘しています。先日もある部下と不良品の発生についてひと悶着ありました。その時の会話が次のようなものです。
私のコミュニケーション力のなさからか、いつも話がずれてしまい、本来私が話をしたい話ができない状況です。しかも、部下が話の主導権を握っているようにすら感じられてします。どのようにしたらいいのか、ぜひアドバイスをください。

私:

この前の不良品の発生の件だけど、加工途中で外観の確認作業をしていたら、あれほど多数の不良品を作ることはなかったはずだ。加工中に何を見ていたんだ?

部下:

いちおう、目視での確認作業は決められた時間毎にはやっていたつもりです。それでも、特に外観のキズの問題は何も気づきませんでした。

上司:

ちゃんと確認作業をしていて、気づかない筈はない!実際に不良品を確認してみたらキズは確認できたぞ。

部下:

そうですか。私の確認の仕方が悪かったということですね。でも、ひとこと言わせていただくと、作業中は他の段取りとか、やるべきことが多すぎて、外観の確認作業まで手が回らないときもあります。

上司:

それでは困る。確かにやるべきことが多いのは分かるが、作業マニュアルに基づいてちゃんとやるべきことはやってもらわないと。作業ルールを無視した作業は認められない。

部下:

でも、現場では日々機械が故障しています。私たちはその機械の保全・修理までやらされているんです。そのうえで生産もということであれば、なかなか手が回らないところがあっても仕方がありません。前から、役割分担を明確にしてほしいと訴えています。私たちが保全・修理までやるのではなく、作業に専念できるようにしてください。そのあたりのことはどうなっているのですか?

私:

役割分担をしようにも、今の人員ではなかなか難しいところがある。保全ができる人間を探してはいるが、なかなか人材がいなくて難しい。それまでなんとか頑張ってほしい。

部下:

頑張ってはいます。もし役割分担が進められないのなら、せめて保全・修理用の部品だけでも、ある程度揃えていただけませんか?

私:

在庫削減、コスト削減が言われている中で、なかなか予備まで揃えられないのが現状だ。

部下:

交換部品も揃えてもらえない、役割分担も決めてもらえない、そんな中で私たちにすべて完璧にやれと言われても、無理です。

私:

少しずつでも揃えるよう主任の○○君には指示している。とにかく、作業マニュアルに則って、作業途中での外観チェックはしっかりしてくれよ。
A2:
なるほど、なるほど、作業マニュアルに沿った外観検査をしていれば、防げた不良品を出してしまった部下に対しての話ですね。

その外観検査を(おそらく)怠っていたことを自覚させようと話をし始めたのに、開き直られてしまったと。更には、部下の方から逆に、上司としてなかなか支援できないことまで要求をされてしまったと。

本来すべき作業途中での外観検査を間違いなく実施するにはどうしたらいいのかという話からそれてしまい、その問題解決が全くできなかったということですね。

いただいた文章からすると、問題は単純ではなく、上司としてのコミュニケーションの中に様々な問題が内包されているとは思います。
しかし、今回は「話がそれてしまって、自分のしたい話ができない」という問題に対しての解決策をお伝えしたいと思います。

この問題の解決策は、ズバリ「部下とのコミュニケーションの目的・ゴールを意識して会話に臨み、話をする」です。

こういってしまうと、非常に単純に聞こえるかもしれません。しかし、部下とのコミュニケーションに限らず、会議においても、この“目的・ゴール”を意識せずに取っているコミュニケーションが組織内では非常に多いと感じています。

事例でいえば、「どうしたら作業途中での外観チェックを作業マニュアルに沿って正確に行ってもらえるようにできるか、その答えを部下と一緒に考えて、部下の実行を促すこと」、これが今回の部下とのコミュニケーションの目的です。
「部下が納得して、もう二度と外観検査を怠っての不良品は出さないぞという気持ちになって、作業ラインへ戻っていく」というのがゴールのイメージでしょう。

その目的やゴールを意識するためには、部下と話をする前に、
「今から部下と『なぜ、不良品を見逃してしまったのか?』 という原因について話をしよう」とか
「今から部下と『どうしたら、加工中に不良品を見逃さないようにできるか?』 という対策について話し合おう」というように、
疑問形で部下とのコミュニケーションのテーマを頭の中で意識しておくと明確にしやすくなります。

部下と話をし始めるときに、そのテーマを伝えて、お互いに共有してからスタートするとよいでしょう。
そして、大切なのは、話の途中でもこのテーマに立ち返り、話がそれそうになった時には、軌道修正をこまめに行っていくことです。

<改善例>

上司:

(頭の中で、「今からの部下との話は、『どうしたら、不良品を見逃さないようにできるか?』、対策をしっかりと話あうため」と唱えながら・・・)○○君、今ちょっといいか?

部下:

はい、いいですよ。例の不良品のことですか?

上司:

そう、例の不良品のこと。で、ちょっと時間を取って、『どうしたら、今後、不良品を見逃さないようにできるか?』について話をしたいんだ。いいかな?

部下:

はい。今回の不良については本当に申し訳なく思っていますが、いちおう、目視での確認作業は、決められた時間毎にやっていたつもりです。でも、特に何も気づきませんでした。

上司:

なるほど、○○君としては、ちゃんと時間毎には見ていたつもりだけど、特に気付かなかったということなんだね。

部下:

はい、本当に気づけませんでした。私の見方が悪かったのかもしれません。ただ、正直なところ、作業中は他の段取りとかやるべきことが多すぎて、外観のチェックまでできないこともあります。

上司:

自分で自分のチェックの仕方が悪かったかもしれないとは思っているけど、やるべきことがあまりにも多すぎて、なかなかしっかりとチェックすることができないってこと?

部下:

えっ、えぇ〜、そうです。

上司:

本当に○○君も忙しいなか、よくやってくれていると思うよ。で、別に○○君の責任を追及したくて今話をしているわけじゃないんだ。恐らく、○○君と全く同じ環境下で不良品の確認を、○○君以外の人がやって も、同じように不良品を見逃してしまうと思うんだよね。だから、「なぜ、確認できないのか?なぜ、見逃してしまったのか?」ということを考えるよりも、そういう忙しい中でも、不良品を出さないようにチェックできる仕組みを一緒に考えたいんだよ。どうしたら、忙しい中でも外観チェックができるだろうか?もしくは、不良品を見逃さないようにできるだろうか?

部下:

もう少し余裕を持って仕事ができればいいとは思いますが?

上司:

仕事に余裕ね(といって、ホワイトボードかもしくは部下との間に置かれたA3用紙に「仕事の余裕」と書き込む。※このあたりの書くことの大切さについては前回号を参照ください)。他にはどう?

部下:

他ですか。う〜ん、特には思いつきませんが・・・。

上司:

そう、たとえば仕事の仕方、チェックの仕方の面で、何かいい方法ないかな?

部下:

う〜ん、そう言われても、なかなか思いつきません・・・。

上司:

じゃあ、私から一つ提案してもいいかな?確認を順番制にするというのはどうだろうか?一日の確認をする時間は決まっているんで、それぞれの時間をだれが確認するのか、朝礼の時に確認をしておくってのはどうだろう?それと、正しい外観のものを確認箇所に掲示しておくのも一つの手かもしれないね。どう思う?

部下:

それは一つの手かもしれませんね。

上司:

ありがとう。じゃあ、これを実践するために、私の方からみんなにも声をかけて、順番制にすることを提案してみるよ。

部下:

ありがとうございます。ところで、現場では日々機械が故障したりして、我々はその処置をしながら、そのうえで生産もしています。前から、役割分担を決めて、保全・修理担当を明確にしてほしいとお願いをしていますが、どうなっているのですか?

上司:

人材が入れれば、コストがかかることは分かるよね。○○君のつらい気持ちも分かるが、我々としては、コストをかけずに知恵を出すことを考えなければいけないと思っている。お金をかければ、誰だってできる。人間として知恵を出して問題を解決していく方法を考えようじゃないか。私も協力するから。いいね。(強い口調で)

部下:

は、はい。分かりました。まずは先ほどの策で対応していきたいと思います。ありがとうございました。

いかがでしょうか?こんなうまくいは行かないだろうと思われるかもしれません。しかし、部下とのコミュニケーションをとる際に、目的やゴールを意識することは非常に大切なことであります。またコミュニケーションを質の高いものにする上で有効な手法です。参考になればうれしいです。

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